妻名義の「へそくち貯金」を名義預金とした事案<解決事例>
札幌で相続税申告は当税理士事務所にお任せください。札幌相続相談所を運営する当税理士事務所は札幌では数少ない相続税専門の事務所です。名義預金の処理や札幌の不動産評価に実績があります。相続税の初回ご相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。
「へそくり貯金」が存在したケース
札幌相続相談所で取り扱った事例で、いわゆる「へそくり貯金」があったケースがあります。事例をご紹介すると次のとおりです。
札幌市白石区のAさんが死亡しました。Aさんの相続人は配偶者のBとAB間の子のCのみです。Aはもともと北海道庁に勤める公務員でした。配偶者であるBさんはいわゆる専業主婦であり、長年Aさんの所得で家族の生活費を賄っていました。
北海道の職員といえば、全道転勤です。Aさんも若い頃は全道各地、様々なところに転勤になっていました。転勤の際、BはCの教育のこともあって札幌市白石区の自宅に留まり、Aさんが単身赴任をしていました。
BはAの通帳のキャッシュカードを預かり、Aの給与が振り込まれる度に生活に必要なお金を引き出していました。Aさんの給与手取り額はだいたい38万円程度であり、Bさんは毎月35万円を引き出していました。その35万円を引き出して生活費に使い、残ったお金が毎月数万円ありましたが、Bさんは自分名義の口座に入金していました。
Aさんは財産についてはBに任せっきりであり、Bに「余ったお金があるなら使っていい」とも言っていました。
Aさんが亡くなったとき、専業主婦であり所得がほとんどないはずのBさんの口座に3000万円の預金がありました。
上記の事例において、Bさん名義の3000万円の預金はどのように扱うべきでしょうか。
実質的に誰のお金なのか
大切なのは、Bさん名義のお金が実質的に誰のお金なのか、という点です。実質的にAのお金だというのであれば、当該預金は「名義預金」としてAの相続税申告において遺産として課税対象になります。一方でBのお金なのであれば、当該預金はAの遺産を構成しません。
ところで誰の名義なのか、という点は非常に重要な要素です。しかしながら東京地裁平成20年10月17日判決においては、次の2点の指摘がされています。
夫が自己の財産を、自己の扶養する妻名義の預貯金当の形態で保有するのも珍しいことではないというのが公知の事実である
妻名義であることの一事をもって妻の所有であると断ずることはできない
若干の補足をすると、令和の夫婦像と昭和~平成時代の夫婦の違いもあります。令和であれば夫婦共働きというのが一般的であり、共働きであれば夫婦の財布も別々となっていることが多いでしょう。一方で昭和~平成時代を生きてきた夫婦は、夫が一家の大黒柱であり、妻がその大黒柱を支える専業主婦であることが多いといえます。この昭和~平成時代の夫婦像を前提とすると、裁判所のいうように、「夫のお金が妻名義の口座に入っていることは珍しくないし、妻の名義の口座だとしても夫のお金だと言えることもある」という話になります。
口頭による贈与契約があったら?
税務調査があった場合に、札幌市白石区のAさんのような件であれば、税務署は「B名義の預金はAさんの財産なのではないか」という疑いを抱くことになります。修正申告を促され、3000万円の全額を遺産としてAさんの申告書に反映することになりそうです……。
ここで納税者(Bさん)の主張としては「生前贈与が成立していた」ということです。贈与契約は書面による必要はありませんので、口頭の「あげる・もらう」の約束で成立します。特にBさんの場合は、毎月の生活費の余りについて「好きにしていい」とAさんから言われていたのですから、このやり取りをもって贈与が成立している(つまり3000万円はBさんの固有財産になっているのだから相続税の課税対象にならない)と主張するのです。
ここは非常に難しいところです。
平成19年4月11日の裁決によると、次のようにコメントされています。
仮に被相続人が妻に生活費として処分を任せて渡していた金員があり、生活費の余剰分は自由に使ってよいと言われていたとしても、渡された生活費の法的性質は夫婦共同生活の基金である
余剰を妻名義の預貯金等としたとしても、その法的性格は失われない
結局のところ、余剰分について都度贈与契約書を作成したり、贈与税の申告などを行っていたら別でしょうが、口頭の「あまりは好きに使ってよい」というやり取りであれば、贈与とは言い切れない、ということです。
私見ですが、裁決の際に考慮されたのは、「支配権の完全移転の有無」だと思われます。第三者にたとえば100万円を贈与した場合は、そのお金は贈与者の手元を離れ、完全に受贈者のものとなります。贈与者が「やっぱり自分のために使う」と後日言い出しても、それは通用しません。一方で夫婦間であれば、「あまりは好きに使っていい」と言ったところで、夫婦のお金が足りなくなった場合は、夫は「あのお金があっただろう、あれを使おう」となり、妻もそれに応じるに違いありません。つまり支配権が完全に移転したとはいえず、夫は夫婦の生活のために妻名義の預金を使えると考えられるのです。
全額を名義預金扱いにしないのは税理士の腕
では、3000万円の全額が名義預金となり、修正申告で3000万円にかかる相続税額を支払う必要がある、と考えるのは早計です。税理士のなかにはそのように処理を進めてしまう者もいるでしょうが、税法の専門家であれば、もっと深く検討しなければなりません。
検討すべきは「3000万円全額が名義預金ではなく、一部は妻の固有財産であるはず」ということです。ホームレスの方や極度の貧困に陥った方でない限り、固有財産が何もないという方はほとんどいません。専業主婦だって同じで、「自分のもの」といえる預金が3000万円のなかに含まれているはずです。
たとえば年金収入等が妻にあったかもしれません。主婦をしていたとしても、パート収入が妻にあったかもしれません。妻は宝くじにあたったかもしれませんし、親族からお金を相続したのかもしれません。これらから構成された部分の預金は、真実として妻の固有財産です。
札幌相続相談所が扱った事例では、妻が親族から数年前に相続したお金が300万円あり、その300万円も3000万円の口座に入っていたことが判明しました。この300万円はBの固有財産として、Aの相続税申告から除外すべきと考えます。また、AとBの生涯年収を予想し、2700万円のうちの一部はBの固有財産としてAの遺産から除外するのが相当と考え、そのように処理しました。
このような処理をする以上は、真実を確かめるべく、Bから様々な書類を見せていただき、いざ税務調査があった場合に説明できるようにしておく必要があります。そのような用意はたしかに大変ですが、相続税を専門に扱う税理士として、当然に行うべき処理だと考えています。札幌で相続税にお困りの方は札幌相続相談所にお気軽にご相談ください。初回ご相談は無料です。
札幌市中央区の当税理士事務所は札幌では数少ない相続税専門の税理士事務所です。札幌・札幌近郊で相続税申告にお困りの方は、当税理士事務所が運営する札幌相続相談所にお気軽にお問い合わせください。不動産名義変更、相続預金の手続き、株式等の移管承継手続きなどもあわせてご依頼いただけます。
名義預金と贈与は紙一重
相続が発生した場合に、相続人の名義の預金が存在したものの、その預金の原資が被相続人のお金である場合は、名義預金として相続税の申告書に計上しなければならない場合があります。
一方で、当該預金は確かにもともとは被相続人のお金であったものの、事実として相続人の固有財産になっている、というケースもあります。そうです、「贈与」が生前に成立していたら、相続人の名義になっていた預金は相続人のものであり、名義預金として被相続人の相続財産を構成しません。
※名義預金になるかどうかの判定・判断基準は「名義預金の判定判断の基準<札幌での解決事例>」で詳しく解説しましたのでそちらをご覧ください。
税務調査において調査官から相続人名義の預金が「名義預金にあたる」と指摘されるケースがありますが、それへの反論としてよくなされるのが「贈与が成立していた」という主張です。相続人の認識としては、「もらったもの」という認識であり、相続財産には該当しないというのです。
贈与の成立を主張する上で大切なこと
生前贈与の契約は民法上書面によることは必須ではありません。第三者間の契約であれば書面によることもありますが、親族間の生前贈与であれば、書面がないことの方が一般的だといえます。
まずもって大切なのは次の2点です。
1:贈与した者(贈与者)と贈与を受けた者(受贈者)の間で、合意が成立していること
2:贈与の履行がされていること(財産の交付が実際にあること)
上記の2つの視点を軸にして、個別具体的に判断していくことになります。
贈与契約書の確認ポイント
贈与契約書があるとしたら、次の視点で契約書を確認するとよいでしょう。
まずは「贈与の対象物」が明確であることが重要です。「贈与者が受贈者に〇〇を贈与する」の「〇〇」が特定されている必要があるのです。不動産であれば不動産の表示を記載し、現金であれば金額を記載します。たとえば「300万円を贈与する」と記載されていながら、相続人名義の預金に「500万円」が振り込まれていた場合、差額200万円の扱いについて判断しなければなりませんし、そもそも500万円全体が300万円の贈与とは別と判断されることもあり得ます。
贈与契約書において、「処分権が留保」されていないかどうかも確認しなければなりません。たとえば「贈与者が受贈者に金300万円を贈与する」とされているものの「ただし、その300万円は贈与者の支持がなければ受贈者は引き出すことができない」と定められていたら、300万円は受贈者に移転したといえない可能性が高まります(つまり名義預金に該当する、と判断されやすくなります)。
契約書の「署名・印鑑」にも注目されます。一般的に贈与契約書に署名と押印がなされますが、その署名の字体が同じであれば、「贈与契約書は本物なのか」と疑われることになります。同様に「印鑑」も贈与者も受贈者も同じものが使われていたり、贈与者の押印が受贈者が普段使用している印鑑でなされている場合も疑われることになります。
履行がされたかどうか
契約書がある場合もない場合も、贈与がされたというのなら、贈与の履行がされたことを確認する必要があります。
贈与の対象物が不動産や自動車などの登記登録制度の対象になっているものであれば、「登記名義・登録名義が変更」されているか否かは重要な点です。不動産については、登記を行うかどうかは制度上は自由ですが、一般常識に照らし合わせると、「不動産の権利が移ったら登記名義も変更する」と思われているため、不動産の贈与があった場合という場合は名義は必ず確認されます。
贈与の対象物が預金であれば、通帳や届出印がどのようが名義人に引き渡されているかどうかが重要です。支配が移転しているかどうか、という観点で検討したときに、それらが移っていたら、処分権まで移っていると考えることができるためです。
贈与になれば名義預金にならないが……
税務調査において「名義預金ではないか」という疑いがもたれた場合に「違います、生前贈与がありました」と主張する相続人は数多くいますが、注意しなければならない点があります。
仮に生前贈与だという話で決着がついたとしたら、生前贈与の加算の対象になっているもの以外は、「相続税の」課税対象にはなりません。一方で、相続税はかからないとしても、時効が成立していない「贈与税の」申告と納税をしなければならなくなります。贈与の方が、税負担が重い……ということも当然ですがあり得ます。
では、相続税の税負担の方が軽いから相続税の対象になるように「名義財産」になるような説明を税務調査のときにすればよいかというと、そういうわけではありません。納税はあくまでも「結果」であり、真実がどうなのか、がもっとも大切です。税負担が軽くなるようにと嘘の説明をした場合は、他の説明を行うときに整合性が取れなくなることもあるため注意が必要です。
このように、名義預金なのか贈与なのかは非常に難しい判断をしなければならない場面があります。
札幌で相続税の相談したい場合は、札幌相続相談所にお気軽にお問い合わせください。
札幌の相続税申告で名義預金の判断にお困りの方は、相続税専門の税理士事務所が運営する札幌相続相談所にご相談ください。名義預金の判定を含む相続税申告案件の実績が多数ございます。本記事では、実際に名義預金の判定を行って申告したケースについてご紹介します。
税務調査では、名義預金が注目される
相続税の税務調査に立ち会うと感じることですが、税務署の調査官は「名義預金」の存在に目を光らせています。
不動産や被相続人名義の預金などは申告書に載っているのは当然のことです。税務調査というからには、「申告書に載っているべきなのに載っていない財産」の存在を調査の軸にするのは当然だといえます。このときに注目するのが「名義預金(実質的には被相続人の預金なのだけど、他の者の名義になってしまっている預金)」なのです。
名義預金が疑われた札幌のケース
札幌相続相談所が担当した相続税申告においては、次のようなケースがありました。
札幌市手稲区のAさんが死亡しました。相続人は子どものBひとりです。Aさんの遺産は手稲区の自宅不動産5000万円とA名義の預金が6000万円ありました。また、Bは初回の相談時に「自分自身名義の預金が1000万円分あったが、これはどのように扱われるのか。もう解約してしまったが」と言っています。
税理士が聞き取った情報をまとめると次のとおりです。
Aの死後、Aの遺品を捜索しているときに、B名義の北海道銀行の通帳が発見された
そのB名義の通帳は、Aの他の通帳が保管されていた棚に一緒に入っていた
Bは、そのB名義の通帳の存在を、遺品捜索のときにはじめて知った
Bは、Aの死後その預金を解約して払い戻した
解約時に銀行の窓口で届出印の提出を求められたため届出印について調べたところ、A名義の通帳に使用されていた届出印と同じ印鑑が届出印であった
名義預金の疑いがあるケースでは、初回の聞き取りが非常に重要です。なぜ相続人名義の預金があったのか、相続人がその存在を知ったのはいつか、通帳や印鑑の管理状況はどのような形態であったのか、これらについて徹底してヒアリングを行います。
名義預金の判定基準とは
名義預金にあたれば相続財産として相続税の申告書に計上する必要がありますが、名義預金にあたらず名義人の固有財産だと判断できれば、相続税の申告書に計上する必要はありません。では、名義預金の判定・判断を行う際は、具体的にどのような基準で検討すればよいのでしょうか。以下、札幌の相続税申告で名義預金の判定・判断を行った際にどのような基準で検討したのかご紹介します。
1:預貯金の原資はどこなのか
被相続人名義の預金から振り込まれたものなのか、あるいは被相続人の財産(土地や株式等)を売却してその売却代金が振り込まれたものなのか、その名義預金の「出捐者」が誰なのかをまずは把握します。
その際に、名義人の年齢やこれまでの所得の状況も併せて考えます。たとえば名義人が25歳で、年収が350万円であったのに、当該名義人の口座に2000万円が貯まっているとなると、当該口座の実質的な出捐者は名義人ではないであろうという推測が働きます。
2:通帳・証書、届出印の保管者と保管状況
今でこそ「通帳レス(通帳がない)」口座というものも一般的になってきましたが、伝統的には、ATMでおろせない額のお金をおろす時も口座を解約するときも通帳と届出印をセットで銀行の窓口に持参する必要がありますから、それらの持っている者が口座の真の所有者だと推測されます。
名義預金の判定においては、通帳、証書、届出印が誰にどのように保管されていたのかが重要になります。
3:預貯金の利息はどのように扱われていたか
日本ではこれまで長らく低金利時代が続きましたが、金利が上がってきていることから、昨今は銀行預金に利息がつくようになってきています。その場合に、口座を持つことによって得られる「利益」が生じることになりますが、この利益は誰が享受していたのか、という点が問題になります。利息分だけを定期的に被相続人が引き出して消費していた場合は、利益は被相続人が享受していたことになります。
4:名義預金の処分はいつどのように行われたか
解約払い戻し等の処分行為は、権利者が行うことが一般的です。だからこそ、その名義預金と思われる口座の処分は、いつ、誰が、どのように行ったのかが非常に重要です。
5:名義人の認識はどのようなものか
口座の名義人になっている者が、その口座にどのような認識を有していたのかを把握する必要があります。自分のお金だと思っていたのか、それとも自分のお金ではなく被相続人のお金だと認識していたのか、ここを明らかにする必要があります。
6:名義人や被相続人を取り巻く環境はどのようなものか
なぜ預金が家族名義になっていたのか、たとえば被相続人が長期入院していたのか、名義人になった者の名義にしておくと不都合があったか、被相続人から家族への生前贈与が他にあったかなど、それぞれの家族がおかれた状況に鑑みて総合的に判断します。
札幌の事例へのあてはめ
札幌のAさんのケースで上記の各基準を当てはめてみます。
Aの死後、Aの遺品を捜索しているときに、B名義の北海道銀行の通帳が発見された
→この点について、Aが存命中及び相続開始の瞬間において、Bはその口座の存在を知らなかったことになりますから、相続開始の瞬間におけるBの認識としては、「自分の口座」という認識はなかったことになります。
そのB名義の通帳は、Aの他の通帳が保管されていた棚に一緒に入っていた
→口座管理でもっとも大切な通帳の保管者は被相続人であり、被相続人の他の財産と同様の保管状況だったことになります。
Bは、そのB名義の通帳の存在を、遺品捜索のときにはじめて知った
→やはりBの認識としては、相続開始の瞬間において「自分の財産だ」という認識はないことになります。
Bは、Aの死後その預金を解約して払い戻した
→Bが当該預金を処分していますが、その処分は相続開始後であり、相続開始前ではありませんから、相続開始の瞬間は処分権がBにあったとはこの事実からは認められません。
解約時に銀行の窓口で届出印の提出を求められたため届出印について調べたところ、A名義の通帳に使用されていた届出印と同じ印鑑が届出印であった
→届出印の管理状況として、被相続人が管理していた、と言わざるを得ません。
名義預金にあたるかどうかを判定・判断するときは、上記のような検討を慎重に行う必要があります。税理士のブログなどで「預金が、生前に被相続人の口座から相続人の口座に移っていたから名義預金になる」と記載している記事を見かけることがありますが、そのような事実だけで安易に名義預金だと判断することは非常に危険だと言わざるを得ません。名義預金になるかどうかは、個別具体的な総合判断が必要ですから、口座の動きはその判断材料の一つにしかならないのです。
札幌で名義預金の判定を含む相続税申告にお困りの方は、札幌相続相談所にご相談ください。相続税申告だけでなく、不動産名義変更、預貯金や株式等の承継手続きなども同時に行うことが可能です。
小規模宅地の特例(特定居住用宅地等)を適用するのは、どっちの宅地?
札幌市中央区にある当税理士事務所は、相続税申告に特化した事務所です。代表税理士は司法書士資格をも有することから札幌の土地評価にも定評があります。札幌・札幌近郊で相続税申告にお困りの方はお気軽に札幌相続相談所にお問い合わせください。
「家」が二つある人の小規模宅地の特例適用
相続税の相談に応じていると、被相続人の生活の在り方は本当に様々だと感じます。先日相談にお見えになった方のお話を要約すると次のとおりです。
Aさんが死亡しました。Aさんの相続人は配偶者相続人のBとAB間のCです。Aは生前より余裕のある生活をしており、不動産を複数持っており、その不動産を行き来する生活でした。
Aは札幌市中央区で生まれ育ち、結婚してからもずっと中央区内の甲宅地及び建物にて生活をしていましたが、東京に単身赴任となり、東京都目黒区の乙マンションで生活をしていたときに亡くなってしまいました。乙マンションはAが賃貸経営用に購入したワンルームマンションであり、実際にずっと貸しに出していたものの、Aの単身赴任のタイミングで空き家になったため、単身赴任の期間だけと考え、Aは乙マンションで生活をしていました。
配偶者相続人のBは、ずっと甲宅地に居住しています。
Aさんの相続税申告においては、甲宅地と乙マンションの敷地それぞれが申告書に計上されますが、不動産のすべてをBが取得するとした場合、どちらの土地(敷地)に小規模宅地の特例(特定居住用宅地等)の適用が可能なのでしょうか。面積制限に余裕があれば、二つとも適用できるものでしょうか。
小規模宅地の特例の適用はどちらか
まず重要なのは、特定居住用宅地等として小規模宅地の特例の適用を受ける場合、適用を受けることができるのは「一の宅地等」に限られます。つまり、面積制限に余裕があるからといっても、複数の土地に適用できるわけではないのです。
条文を確認しましょう。租税特別措置法69条の4③二によると、「特定居住用宅地等」とは次のように定義されています。
被相続人等の居住の用に供されていた宅地等(当該宅地等が二以上ある場合には、政令で定める宅地等に限る。)で~
注目すべきはかっこ書きの「宅地等が二以上ある場合には、政令で定める宅地等に限る」という箇所です。政令を確認すると、措令40の2⑪に次のように記されています。
被相続人の居住の用に供されていた宅地等が二以上ある場合(~中略~)当該被相続人が主としてその居住の用に供していた一の宅地等
「主としてその居住の用に供していた一の宅地等」と記載されています。結局、複数の居住の土地があったとしても、そのうちの一つにしか小規模宅地の特例の適用ができないのです。
※「主としてその居住の用に供していた一の宅地等」というのは、平成22年の改正によって明記されました。それまでも制度趣旨から鑑みて一つの土地についてのみしか適用できないとされていましたが、平成22年の改正で明記されることで、それが条文上もはっきりとしました。
「主としてその居住の用に供していた一の宅地」とは
では、「主としてその居住の用に供していた一の宅地等」とは具体的にどのような宅地等を指すのでしょうか。たとえば「主としてその居住の用に供していた一の宅地等とは、年間で利用する日数がもっとも多い土地を指す」などと規定してくれていたら判断は簡単ですが、具体的な判断基準は明文化されていません。
この判断について国税庁質疑応答事例においては、次のように規定されています。
被相続人等の居住の用に供されていたかどうかは、基本的には、被相続人等が、その宅地等の上に存する建物に生活の拠点を置いていたかどうかにより判定すべきと考えられ、その具体的な判定に当たっては、その者の日常生活の状況、その建物への入居目的、その建物の構造及び設備の状況、生活の拠点となるべき他の建物の有無その他の事実を総合勘案して判定する
結局のところ、個別具体的に「総合判断する」ということです。
総合判断の際の判断材料
総合判断というと非常に難しいですが、次のような事柄が参考になります。
年間でどのくらいの日数を過ごしている宅地か
利用目的は一時的といえるかどうか
郵送物はどこに届くか
行政上の手続きを行う際に一貫して提出していた住所があるかどうか
家・土地の広さはどの程度か(被相続人の家族構成や資産規模から考えて狭すぎやしないか)
置いてある家具や生活用品が一時的な使用にしか耐えられないものかどうか
上記は判断を行う際に考えられるヒントではあるものの、個別具体的に判断しなければならない以上は、すべての案件において上記の各事項だけ検討すればよいというわけではありません。
上記のAさんのケースであれば、東京都目黒区のワンルームマンションは一時的な使用目的であり、Aさんの家族構成等を考えると生活の本拠とはいえません。結局、甲宅地が生活の本拠と判断するのが妥当です。
このように小規模宅地の特例の適用にあたっては慎重な判断が必要です。相続税申告は判断に迷うことが非常に多く、相続人ご本人が進めることに限界があるといえます。札幌で相続税申告にお困りの方は札幌相続相談所にご相談ください。
名義財産を名義のまま相続税申告を行うリスク<解決事例>
札幌市中央区の当税理士事務所は相続税申告に特化した事務所です。代表税理士は司法書士資格をも有するからこそ札幌の土地評価に強みを持っています。相続税申告が必要かどうか分からない、相続税の節税手法が知りたい、札幌周辺で相続税の専門家を探している、という方はお気軽に札幌相続相談所にお問い合わせください。初回ご相談は無料です。お問い合わせはこちら。
名義財産の名義人が死亡
相続税申告のご相談に数多く対応していると、名義財産の名義人になっている側が死亡する、というケースがあります。「名義預金の名義人が死亡した場合の相続税申告<解決事例>」でも解説しましたが、本記事ではその場合のリスクについて解説します。
札幌市西区在住のAさん(女性、60歳)が死亡しました。Aさんの相続人は配偶者のBとAB間の子であるCとDの三人です。Aさんはもともと専業主婦であり、これまで収入はなく、年金をもらう年齢でもありませんでしたから固有財産は持っていないと予想される属性です。
配偶者相続人であるBさんは元国家公務員であり、生涯年収は一般の方よりも多いといえます。しかし転勤の多いBさんの通帳はずっとAが管理し、そのBの口座にはお金はほとんど残っていませんでした。一方でほとんど所得という所得がなかったAさんの口座には、なぜか7000万円の預金があります。それも死亡する前3年間で複数回にわたって入金があり、結果死亡時には7000万円の預金になっていました。
AさんBさんのような夫婦は多いといえます。転勤の多い夫の代わりに夫の通帳を預かり、妻が家計を支えるために夫の口座から生活費を引き出し、余ったお金を貯めている、、、という状況です。
相続税申告を専門とする税理士事務所が運営する札幌相続相談所に寄せられた相談としては、「死亡したAについて相続税の基礎控除を超えているため相続税申告をして欲しい」というものでした。
名義のまま処理すること自体は簡単ではあるが
相続税申告の相談を多く受けていると、やはり毎回聞かなければならない質問項目というものがあります。そのなかに「その財産はどうやって貯まったのか」というものがあります。相続税の課税対象になっているというからには財産の規模は上記数パーセントの属性だといえます。このような高額な財産を、どうやってつくったのか、ということは税務調査があった場合にも必ず聞かれることです。
宝くじがあたった、被相続人が相続人になる相続が過去にあってその際に多額の遺産を取得した、という事情があれば納得ですが、Aさんのように専業主婦で年金収入すらなかった人が7000万円もの預貯金を持っているのは不自然極まりないといえます。
典型的なケースとして、Bの預金から引き出したお金を、管理のためにAの口座に移していいたという場面があります。AB間で「あげる・もらう」という約束はなく、ただただ管理のためにAの口座にお金を移していたのです。
この場合に、A名義の口座にかかる残高証明書を銀行で取得し、7000万円がAの財産だという形で申告すること自体は難しくはありません。
税理士のなかにも、深く考えずに「名義のまま処理すればよい」と考えている者もいるかもしれませんが、これは非常に恐ろしいことです。税務申告は「実質」が最も重要であり、「形式」である名義のまま処理することは正しい処理とは言えません。また、深い検討をせずに名義のまま相続税の処理をすることは、非常に大きなリスクがあると札幌相続相談所の税理士は考えます。
リスクその1:二次相続の税務調査で問題になる可能性
我々税理士の世界では、「一次相続」「二次相続」という言葉を多用します。一次相続は書いて字のごとく初めに発生する相続のこと。Aさん一家をめぐっては、Aさんの死亡こそが一次相続です。一次相続で相続人になった人が死亡してまた相続が発生することを「二次相続」といいます。
一次相続においては、遺産規模7000万円であり、相続人が3名いてなおかつそのうちの一人が配偶者相続人であることから、相続税の納税額は大きくはありません(配偶者相続人がすべてを相続した場合は相続税額はゼロです)。
このようなことから、一次相続において7000万円を名義人であるAさんのものとして申告したとしても、税務調査に発展しない可能性が高いと思われます。税務調査の建前は「遺産規模にかかわらずどの案件でも確認が必要だと判断したら調査に入る」ということですが、実際は遺産規模が大きな案件の方が調査の対象になる可能性が高いことは当然だといえます。
一方で、遺産規模が1億円未満であったとしても、「無申告」であれば調査の対象に選ばれやすいといえます。税務署にはこれまでの課税状況がデータとして蓄積されていますから、過去の所得の状況等によって「この人は亡くなった場合に相続税申告の対象になるだろう」というリストがあります。Bさんのように一般的な方よりも収入が高かった場合はそのようなリストに載っている可能性があり、「リストには載っているけれども申告がされていない」という状況であれば「無申告」の疑いがあるため、税務署から何らかの接触があることは自然なことです。
以下では、Aさんが死亡した後にあまり時間を絶たずしてBさんが死亡した場合に、Bさんの遺産が基礎控除未満であるとして相続税の申告をしなかったとして、無申告の疑いでBさんの相続税申告に関して調査が実施されたと考えてください。
税務署としては「実質」を重視しますから、Aさんの名義になっていた預金はBさんの預金であると認定を行う可能性があります。そうなると、Aさんの遺産として分割していても、Bさんの相続においてその分割は何ら意味のなかったことになり、もう一度Bさんの遺産として分割する必要が生じます。AB間の子であるCとDが聞き分けよく、そのことを理解できる方であればよいですが、そうでなければ混乱が生じます。
結局、名義のまま相続税申告をすればよい、という単純な話ではないのです。
リスクその2:名義人への生前贈与扱いにある可能性
リスクその1の話であれば、結局Bの相続税申告を行い、相続税額と無申告加算税等を支払えば済むように考える方がいますが、話はそんなに単純ではありません。
深い検討をせずに、仮にAさん名義の財産をAさんのものとして申告をしていたとします。そうなると、申告を行った相続人としては、Aの申告書に記載した財産は「Aのものである」という認識だということになります。
もしAさんの相続税申告で税務調査があった場合は、経験豊富な税務調査官であれば「Aに所得がないこと」「Aが相続人になった相続が過去においてなかったこと(つまりAが固有財産を築けるだけの事情がないこと)」「Bは一般の方以上に所得があり、散財癖もないのにB名義の財産がない」という事情であれば、「Bの財産がAに移っていて、おそらくは名義財産なのだろう」という予想はつきます。
しかしながら相続税申告では7000万円の預金は「Aのもの」として申告をしているのです。この場合、過去に「BからAに生前贈与があったのではないか」と疑われることになります。AB間には贈与契約書等はないとしても、A死亡の前3年間でBの口座からAの口座に数千万円が移ったという記録に注目し、A死亡前の三年間について「生前贈与があったのではないかですか」と質問されるのです。
この状況で調査官のペースに乗せられて生前贈与があったという方向に話が進んでしまうと、「では時効になっていない年分の贈与税の申告と納税をしてください」と言われてしまいます。贈与税は累進税率ですので、たとえば一年で数千万の贈与があったと認定されてしまうと、納税額は1000万円以上になってしまうことも考えられます。
相続税専門だからこそ
名義のまま処理すること自体は難しくない点は既に述べたとおりです。
税理士のなかには、「面倒だから名義のまま申告を進めてしまえばよい」と考える者もいるようです。相続税申告の税理士報酬は一般に高額であるものの、インターネットなどで非常に安価にサービスを提供している税理士事務所がありますが、そのような事務所では、もしかすると深い検討はしていないのかもしれません(といいますか、安価な料金では深い検討まで行うことは難しいというのが現実です)。
結局、Aさんの相続税申告においては7000万円の預金はAさんのものとして申告をしませんでした。もちろん検討に検討を重ね、もし税務調査があった際に「Aの遺産ではない」と説明することができる準備をした上での対応です。
札幌相続相談所を運営する当税理士事務所は相続税専門であるからこそ、細心の注意を払って検討を重ねて申告書を作成しています。札幌・札幌近郊で相続税申告にお困りの方は札幌相続相談所にお気軽にご相談ください。初回ご相談は無料です。WEBからのお問い合わせはこちら。日中であればお電話でのお問い合わせにも対応してます。
札幌市南区の方で相続税申告にお困りの方はお気軽に札幌相続相談所にご相談ください。当税理士事務所は札幌市を中心に相続税申告を専門に扱う事務所です。札幌市南区の方からも多くのご依頼を頂戴しております。相続税の初回ご相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。お問い合わせはこちら。
札幌市南区の方へ
札幌相続相談所には、次のような方々からのお問い合わせが多数ございます。
札幌市南区に在住していた方が亡くなり、相続税が必要か聞きたい
相続人が札幌市南区に在住しており、相続税申告のサポートをしてほしい
不動産等の相続財産の多くが札幌市南区にある
札幌市南区からアクセスしやすい場所にある、相続税の専門家を探している
相続税の節税の仕方を教えて欲しい
札幌相続相談所は、アクセスのしやすい場所にございます。札幌市営地下鉄各線の大通駅の出口1番から徒歩1分の好立地です。お気軽にご相談ください。
札幌市南区の相続税申告でご依頼いただけること
たとえば次のようなご依頼が多数ございます。
相続税申告の前提となる相続人調査(戸籍収集)も依頼したい
相続税申告に必要な書類の収集(残高証明書等)から依頼したい
相続税申告に必要になる遺産分割協議書の作成サポートもお願いしたい
相続税申告だけでなく、不動産名義変更もセットで依頼したい
相続税申告だけでなく、不動産名義変更、預貯金の相続手続き、株式等の金融資産の移管手続きもまとめて依頼したい
相続税の節税方法についてのアドバイスが欲しい
札幌市南区の概要
札幌市南区は札幌市の南西部に位置し、総面積は657.48平方kmにもなり、札幌市10区の総面積のうち60%占めるほどの広さです。ただし山々が多く、住むことができる面積は112.87平方kmほどしかなく、南区の総面積の17%程度しかありません。
居住できるエリアが少ないことは、札幌の方であればイメージできることでしょう。定山渓や豊平峡ダム、余市岳や札幌岳も札幌市南区に位置します。また、芸術の森美術館も札幌市南区にございます。
人口は、2026年7月1日現在で132,122人とされており、世帯数は62,326です。
札幌の方なら、この緑豊かな区にある定山渓温泉に行ったことがないという人はいないはずです。広大な土地と大自然に抱かれているのが、札幌市南区なのです。
札幌市南区の相続税の特徴
札幌市南区の方から依頼される相続税申告の特徴をご紹介します。
札幌市営地下鉄南北線の真駒内駅、自衛隊前駅、澄川駅の周辺であればマンション住まいという方もいますが、やはり多くの方は一戸建てにお住まいです。それらの駅周辺や国道沿いなどを除くと平米あたりの路線価はさほど高くないものの、一戸建ての敷地自体が他の区(たとえば札幌市中央区)に比べて広いことから、土地の評価額は比較的高くなる傾向があると感じられます。札幌市中央区であれば一戸建ての土地の敷地が30坪程度というのは珍しくありませんが、南区の方は倍以上の敷地を所有している傾向があると感じます。
また、南区には自衛隊の基地があることから、その基地から通える範囲内に、自衛隊関係者の方々が多くお住まいになられています。相続税申告の相談時には必ず被相続人のご職業をお聞きしますが、「自衛隊にいました」という回答が多いのも基地がある南区だからこそ納得です。自衛隊に限りませんが、被相続人が公務員の場合は、堅実に生きてこられたことから、多くの金融資産等を遺してお亡くなりになっているケースが多いと感じます。また、元公務員ということもあり性格の基本が真面目であり、預金や株式等を2つか3つ程度に集約していたり、エンディングノートを書いて相続財産のありかを相続人に示していたりする傾向もあると感じます。
そんな札幌市南区の方の相続税申告ですが、所有不動産のなかに「山」がある場合もあります。南区自体が広大な土地を有するため、そこで生活している方が山の一部を所有しているというケースだってあるのです。山を所有している場合は、場合によっては山の立木も相続税申告の課税対象財産になったりと、その評価で苦労することが多々あります。
札幌市南区の相続税申告、初回ご相談は無料
札幌相続相談所では、相続税申告について初回無料でご相談に対応しています。相続税申告が必要なのか分からないといった相談から、相続税の有効な節税の手法まで、幅広くご相談に応じてします。
Web上では24時間ご相談を受け付けています。お問い合わせはこちら。
また、日中であればお電話でも受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。電話番号は011-213-0330です。
札幌相続相談所、3つの特徴
1:相続税特化! 税理士業務として相続税申告を専門にしています。
札幌相続相談所を運営する当税理士事務所では、個人事業主や法人顧問のクライアントを抱えていません。相続税申告を専門として、相続業務に集中して取り組んでいます。
2:税理士・司法書士のWライセンスで、土地評価にも強い
相続税申告といえば土地評価は非常に重要です。札幌相続相談所の代表税理士は司法書士資格をも有するからこそ、土地評価にも強みを持っています。
3:土日や平日夜間も相続税申告の相談に対応しています
普段はお仕事などでお忙しいという方のために、土日や平日の夜間も相続税の相談に対応しています。
遺産1億円で不動産あり、配偶者の税額軽減で相続税額をゼロに!
札幌市中央区にある当税理士事務所は、相続税申告を専門にしている事務所です。ご相続の規模や形は様々ですが、札幌には1億円規模の相続税案件が多くあります。遺産規模が1億円もあるものの、相続税申告で相続税額をゼロにできたケースをご紹介します。
取扱事例、遺産1億円で不動産あり
北海道札幌市は地価が東京や大阪ほど高くないことから、遺産のなかに不動産がある相続税申告であっても、遺産規模が数千万円におさまることが一般的です。しかしなかには、円山公園駅周辺や宮の森エリアなど、札幌でも特別に地価の高いエリアに不動産を持っていたり、株式等の金融資産が多数あることで、遺産規模が1億円になるケースがあります。
札幌市手稲区のAさん(60歳)が死亡しました。Aさんは資産家であり、自宅不動産(評価額4000万円)以外に手許現金額3000万円、上場株式3000万円を保有し、遺産の規模は1億円ほどありました。
Aさんの相続人は配偶者であるB(42歳)と子供であるC(20歳)とD(19歳)の三人です。
Aさんの遺産は1億円にもなりますから、相続税の申告が必要なのは言うまでもありません。では、このケースではどのように遺産を分けることが理想的といえるでしょうか。
状況の把握と徹底したヒアリング
当税理士事務所で相続税申告の案件をお預かりした際は、大切にするのは、まずは状況の把握です。遺産規模はいくらか、相続人は何人いるか、という点だけでなく、それぞれのご家族の状況を徹底して把握するようにしています。Aさんのケースであれば、次の事項を把握しました。
AとBは歳の離れた夫婦であり、Bはまだ42歳である
Bは無職であり、固有資産はほとんどない
CとDは成人しているとは言え、まだ学生であり、社会的には大人とはいえない
B、C及びDは仲の良い家族であり、相続について揉めることはない
Bは、健康に問題はなく、平均余命から考えるとBが死亡するのは数十年後である
また、状況を把握するだけでなく、お話を深くお聞きし、不安に思っていること、大切にしていることを聞き取ることも重要です。Aさんのご家族からは、次のように聞き取りができました。
Bは無職であり、今後の生活のことを考えると金融資産を含め、多くの財産を持ちたい
Bは今後も札幌市手稲区の家に住み続けることを希望している
CとDは成人しているもののまだ若く、多額の財産を持たせるには相応しい年齢とはいいがたい
CとD自身も、多額の財産を持つことに不安を感じている
聞き取りを終える頃には、Aさん一家のことがよくわかるようになっていました。
相続税理士の提案、相続税をゼロに
相続税申告を数多く扱っている税理士としては、次のように提案を行いました。
Aさんが有していたすべての財産を、配偶者相続人であるBが相続することで、相続税をゼロにするのはどうか。
相続税申告においては「配偶者の税額軽減」という制度があります。この制度を活用することで、配偶者相続人が取得した相続財産は、1.6億円まで相続税額がかからないことになります。Aさんのケースであれば、すべての財産をBが相続すれば、相続税の総額はゼロになるのです。
すべてをBが取得するのがいい、というのは、配偶者の税額軽減を使って相続税額をゼロにできるから、という理由だけではありません。
通常は配偶者が多額の財産を相続した場合、二次相続(財産を取得した配偶者相続人自身が死亡して起こる相続)への影響を恐れるものですが、Bはまだ42歳と若く、健康面でも何らの問題がないことから、二次相続のことを気にする必要はありません。むしろAの財産をBが相続することで、B自身の生活を守る糧となることは言うまでもありません。
また、Bが財産を取得するとすれば、(多額の財産を管理するには若いといえる)CとDが自ら財産を管理する必要はありません。
このようなことから、すべての相続財産を配偶者相続人であるBが取得するという内容の遺産分割協議書を作成し、相続人全員で署名捺印を行い、すべてをBの名義に移転しました。
このように、相続税申告の案件はご家族ごとに異なる背景があることから、画一的な処理をすることはできません。詳しくをお話を伺った上で、最適な相続税申告の在り方を提案するのが相続税専門の税理士として必要なことだと考えています。札幌で相続税にお困りの方は札幌相続相談所にお気軽にご相談ください。
遺産5000万円で不動産あり、相続税額をゼロにして申告
相続税の申告案件を扱っていると様々な事例に出会いますが、当税理士事務所のある札幌市では、遺産の規模が5000万円前後の方が多くいらっしゃると感じます。東京などの首都圏とは異なり、不動産(土地)の評価額が極端に高いということがないことから、札幌の相続税申告では遺産5000万円くらいの方が多いのは不自然ではありません。当税理士事務所では、遺産規模5000万円の相続税案件で、相続税をゼロにできたケースが数多くございます。
ここでは、代表的ともいえるケースをご紹介します。
取扱事例、遺産5000万円で不動産あり
札幌市中央区の当税理士事務所は相続税の専門事務所だからこそ多種多様な案件を扱いますが、次のAさんのケースはご依頼の多いケースです、
札幌市南区のAさんが死亡しました。Aさんの相続人は子どものBとCの二名で、AさんはBと同居していました(Aさんは老人ホームには入所しておらず、自宅から病院に搬送されてそのまま病院で亡くなりました)。Aさんの遺産は、南区の自宅不動産(土地建物の評価額2000万円)と預貯金3000万円であり、その評価額の合計は5000万円でした。
札幌で相続税申告のサポートをしていると、Aさんのように自宅不動産+預貯金で遺産規模5000万円というケースは本当に多くございます。札幌の相続税案件では、5000万円の遺産というのはまさにボリュームゾーンともいえます。そして遺産規模が5000万円で、遺産のなかに自宅不動産がある場合は、相続税申告の仕方によっては相続税額をゼロにおさえることが可能な場合があります。
小規模宅地の特例の適用
被相続人が所有していた自宅の土地は、相続税評価において80%の減額にすることが可能! と聞いたことがある方もいるでしょう。土地の評価額が1500万円であれば、要件を満たすことで最大1200万円もの評価額の減額が認められることになりますから、非常に有効な節税手法だといえます。
自宅の土地の評価額を80%減額する制度のことを、「小規模宅地の特例」といいます。小規模宅地の特例の対象になる土地は様々ですが、「自宅の土地」は「特定居住用宅地等」といわれるものです。330平米まで、という要件があるものの、「被相続人の居住の用に供されていた宅地等」であれば、特定居住用宅地等として減額の対象になり得ます。
※自宅の土地の広さが500平米あった場合は、330平米までの部分が8割引きにできます。330平米の面積制限というのは、330平米を超えたら適用不可、ということではなく、330平米の部分まで評価減を取れる、ということです。
簡単に小規模宅地の特例(特定居住用宅地等)の要件を紹介すると、次のとおりです。
<共通の要件>
・評価減を行おうとしている土地が「被相続人の居住の用に供されていた宅地等」であること
<個別の要件>
・その宅地等を取得するのが配偶者相続人であること
・配偶者相続人以外の者が取得する場合は、被相続人と同居親族が取得し、相続税の申告期限まで継続して居住し続け、売却しないこと
・配偶者相続人や同居親族以外の親族が取得する場合は、被相続人に配偶者や同居の相続人がおらず、取得者が相続開始前3年以内に自身や自身の親族等が保有する建物に居住したことがなく、相続開始のときに取得者が居住している家屋を相続開始前のいずれの時においても所有していたことがないこと、さらにはその宅地等を相続開始時から申告期限まで継続して保有すること
相続税をゼロにして申告
上記のAさんのケースにおいて、相続税申告を専門とする当税理士事務所では、相続税をゼロにして申告することに成功しました。
被相続人と同居していたBはこれからもその自宅に継続して居住するつもり、売却の意図もないとのことから、遺産分割において自宅不動産は同居親族であるBが取得し、小規模宅地の特例を適用することを提案しました。自宅不動産を取得できなかったCには、その分だけ預金を多く取得してもらい、BC間の公平を実現しました。
小規模宅地の特例を適用して相続税額がゼロになる場合も、相続税の申告自体は必要である点は注意が必要です。相続税額がゼロになるのだから、遺産規模が基礎控除未満の場合と同じように「申告不要」と考えてはいけません。札幌で相続税申告にお困りの方は札幌相続相談所にお気軽にお問い合わせください。税理士と司法書士のダブルの視点から、あなたの相続手続きを最適化します。
他の相続人の相続税申告書は閲覧不可! 遺留分侵害の場合どうする?
当税理士事務所は、札幌では数少ない相続税に特化した専門事務所です。相続税申告の仕方が分からない、相続税に強い専門の事務所に依頼したい、納税額を低くする方法を教えて欲しいなど、相続税のことなら当税理士事務所にご相談ください。土日や平日夜間も対応しています。相続税の初回ご相談は無料です。
弁護士を通じて遺留分侵害額請求を行うケース
当事務所に持ち込まれるご相続のほとんどが、いわゆる「円満な」ご相続です。しかし、一部には相続人間に信頼関係がなく、紛争になっているケースもあります。
札幌市中央区のAさんが死亡し、その相続人は子どもであるBとCの二人のみです。Aさんは生前にBさんと中央区内で同居しており、生活はBさんに頼りっぱなしでした。
そのような状況ですから、Aは生前に公正証書で遺言書を作成していました。内容は「私が有する一切の財産は、長男であるBに相続させる」というものでした。この遺言書に基づき、Bは札幌市中央区の自宅不動産の名義変更を行い、北洋銀行と北海道銀行のAが有した預貯金の払い戻しも行っていました。そしてAの相続開始を知ってから10月以内に、管轄の札幌中税務署に相続税の申告を行い、納税もしました。当然、「Aの財産はすべてBが相続する」という内容の申告です。
Aの死後、この遺言の内容を知ってCは憤慨しました。自分だってAの子供であるという点はBと同じはずです。なのに、自分には何らの財産も遺してくれないと言われてしまった……。これはCとしてはショックです。
Cは弁護士Xを代理人として、Bに対して遺留分侵害額請求を行い、一定の金銭を取得することに成功しました。
遺留分は相続人のなかの特定の者(配偶者、子供、父母など)に認められた権利で、いわば「最低保証の法定相続分」のようなものです。遺留分権利者は遺留分を侵害している者に対し金銭を請求する権利があるとされており、Cはその権利を行使し、金銭を取得することができたのです。
相続税申告の「後処理」
遺留分侵害額請求が行われたとなると、相続税申告の「後処理」が問題となります。Aさんのケースにおいては、Bさんが行った相続税の申告は「すべてをBが取得する」という内容に基づいて行ったことから、Bさんは全遺産にかかる相続税を納税しています。しかし遺留分侵害額請求がされたことによって、代償分割のように、実質的に遺産の一部は遺留分権利者であるCも取得したと言えます。
結局のところ、遺留分侵害額請求を行ったCについては「私も全遺産のうち〇〇の割合は財産を取得したので相続税を払います」という申告が必要です。もちろん、その分の相続税額の納付も必要であることは言うまでもないでしょう。
遺留分侵害額請求を受けたBについては、「私は全財産を取得したつもりで申告を行い納税もしましたが、取得したのは〇〇の割合にすぎませんでしたので、払いすぎた相続税額を返してください」という還付の請求(更正の請求)を行う必要があります。
税務調査になりやすい相続税申告
遺留分侵害額の合意ができたとしても、Cが困ったのは「相続税の申告」です。相続税の申告を行うとなると、遺産の調査をした上で各種財産の評価を行わなければなりません。
Cは長年Aと別居していたことから、Aの財産については弁護士が調べてくれた大まかなところしか知らず、細かな内容までは把握できていませんでした。
このような状況でCが相続税申告を行い、Aが還付の請求を行った場合は、税務調査の対象になりやすいとよく言われます。その理由はいくつかありますが、まず「還付」の請求をすると、当然税務署の担当者が内容を再度チェックすることになることが挙げられます。それだけでなく、BとCが別々に申告を行うことで、申告書の数値に齟齬が生じ、税務署としては「どちらの数値を信じたらよいのか」ということが分からず、調査に発展します。
申告書等閲覧サービスの対象外
Cとしては、適正な相続税申告を行いたいことから、Bが提出した相続税の申告書を見たいと思うのは当然のことでしょう。被相続人と近しい立場だったBが作成した相続税申告書だからこそ、Aの細かな財産まで網羅された正しい申告内容になっている可能性が高いからです。
CとBの関係では、CがBに対して「以前に提出した相続税申告書を見せて欲しい」といったところで拒絶されてしまいます。BとしてはCに力を貸す理由はなく、むしろ自分で財産調査を行って申告すべし、と考えるのは無理のないことです。また、BにはもしかしたらCには知られたくない情報が申告書(の主に第11表)に載っている可能性がありますから、この点からも安易にCに申告書を見せたくないと思ってしまうでしょう。
ところで「申告書等閲覧サービス」という制度をご存知でしょうか。税務署に提出された申告書等の書類を閲覧できるという大変にありがたい制度なのですが、閲覧できる者は、基本的には「納税者本人」です。たとえば自分が過去に提出した所得税の申告書や相続税の申告書であれば閲覧することが可能です。
一方で他人が提出した申告書類については閲覧することはできません。Bが以前に提出した相続税の申告書はあくまで「Bの分」としての「Bの」申告です。CはBが提出した相続税の申告書を閲覧することはできないのです。
※裁判所を通じ、文書提出命令を出してもらって他の相続人が税務署に提出した相続税の申告書を提出させることができるのではないか、と思うかもいるでしょう。しかしながら、これも現実的に無理だとされています。
相続税理士としての考察
相続税を専門とする当税理士事務所にご相談を持ち込んだのは、実際にはCではなくCの代理人弁護士です。相続税申告を上手く通過するよい方法がないか、というご相談でした。弁護士は、次の各事項を述べていました。
Cによる細かな遺産の調査は不可能
税務調査の対象になることは煩わしいため、可能であれば避けたい
税務調査の対象になることはCのみならずBも避けたいと考えているはず
そもそもですが、本件のようなケースで税務調査の対象になる可能性が高いのは、それぞれの相続人が提出する申告書の数値が異なるからです。申告書の数値が異なっていない場合は、(遺留分を請求される側は還付の請求をしているため税務調査の対象になる可能性はやはりあるものの)、税務調査の対象に選ばれる可能性が「極めて高い」とは言えません。
そこで、数値を(正しい数値になっているであろうBの申告書に)合わせるということであれば、B側から相続税申告書の第1表だけ提供を受ける、という方法があろうかと思います。第1表には課税価格、相続税の総額が記載されています。Bからこの第1表の提供を受ければ、Cとしては課税価格と相続税の総額はBの申告書と同じにできます。
おそらくBがCに知らせたくないのは相続財産の細かな明細である「第11表」であると考えられます。第1表のみの提供であれば、第11表の内容は読み取ることができませんので、Bとしても提供しやすいばかりか、Cが相続税申告において課税価格と相続税の総額をあわせてくれるのであれば、税務調査のリスクは低減されるというメリットがあるでしょう、
自らの力で財産調査を尽くすことができないCが作った申告書の内容はツッコミどころがあるものになるでしょうが、調査官の立場から見れば、Bが算出した課税価格と相続税の総額とCの申告書が一致しており、なおかつ相続税の総額がきちんと納税がされていたら、調査は不要と考える調査官がいてもおかしくはありません。
このように、遺留分の侵害が問題となって相続人が別々に相続税申告を行う場合でも、工夫次第で税務調査の可能性を下げることができると考えられます。
過去の相続税申告書を閲覧して行った相続税申告<解決事例>
札幌で、相続税のお悩みは当税理士事務所にご相談ください。相続税申告が必要なのか分からない。相続税がいくら課税されるか不安だ。相続税の節税方法が知りたい。このような相続税にまつわるご相談は当税理士事務所までお気軽にどうぞ。札幌・札幌近郊で相続税申告を含む相続手続きにお困りの方を徹底してサポートします。
札幌市中央区のAさんのケース
次のケースは、札幌市在住の方からご依頼があって処理した相続税申告のケースです。
Aさんが死亡し、その相続人は子どもであるBとCの二人です。Aさんが亡くなる5年前にAさんの父親Zが死亡しており、Zの相続人はAのみでした。A死亡時、Aの遺産は1億円ほどありましたが、そのうちの結構な部分はAがZから相続した財産でした。
Zが死亡した際の相続税申告は、Aが札幌市内のX税理士事務所に依頼して申告をしていました。X税理士事務所の所長税理士であるXは高齢を理由にA死亡よりも前に廃業していました。
Aの相続に関する相続税申告においては、「相次相続控除」が適用できますが、BとCはどこを探してもZの相続の際の申告書の控えが見つかりませんでした。BはX税理士の事務所であれば控えが残っているはずだということで、X税理士に連絡を試みるも、X税理士は廃業していたことから連絡を取ることができませんでした。
Aさんの相続においては、「相次相続控除」の適用によって納税額がおさえられそうです。相次相続控除とは書いて字のごとくで「相次ぐ相続の場合は控除を認める」という制度です。ZからAにZの遺産が移転した時点で相続税が課税された場合に、時間を経たずしてAが死亡してAの遺産がBとCに相続された場合、Aを経由してZの財産に対しては二回相続税がかかってしまうことになります。このため、Zの相続の際にAが支払った相続税額の一部をBとCがAを相続するときに控除してよい、とされているのです。
相次相続控除を適用するためには控除額の計算が必要であり、そのために前の相続においてどのような申告を行ったかを確認する必要があります。一般的にはZの相続の際にAが提出した相続税の申告書の控えを参考にして、控除額を計算します。
問題なのは、申告書の写しがない場合です。Aの性格にもよりますが、Zの相続の際の申告書類の控えを廃棄してしまっていることがあります。このような場合は以前に依頼した税理士事務所(Aさんのケースであれば札幌市内のX税理士事務所)に問い合わせれば、だいたいの場合は申告の記録は事務所のPCに残っているものです。
申告書等閲覧サービス
Aさんのケースでは、X税理士事務所は既に廃業していました。税理士業界は高齢化が進んでおり、それは札幌も例外ではありませんので、Xは高齢を理由に引退していました。
当税理士事務所に相談にきたBとCはそのような状況にありましたが、当税理士事務所の代表税理士は国税庁が用意してくれている「申告書等閲覧サービス」について案内をしました。申告書等閲覧サービスとは、以前に提出した申告書等を閲覧させてくれる制度です(申告書のみならず届出書や添付書類などの閲覧も可能です)。希望した場合は、閲覧だけでなく申告書等の写真を撮ることも可能です。
閲覧者の被相続人が生前に提出した申告書等も閲覧対象
申告書等閲覧サービスを利用できるのは、まずは申告した本人です。たとえば以前に提出した所得税の申告書を確認したい場合に、申告者自らが税務署に連絡をとって自らの過去の申告書類を閲覧するのです。
一方で、BさんとCさんは、自身が以前に提出した申告書類ではなく、被相続人であるAさんが生前に提出した申告書類を閲覧したいという状況です。申告書等閲覧サービスによると、BとCは被相続人であるAが生前に提出した申告書類等を閲覧することが可能です。閲覧・撮影の対象になるのは自分自身の申告書だけではないのです。
被相続人の申告書類等の閲覧は意外と大変
閲覧・撮影を行う場合、自分自身が提出した申告書類ならいざ知らず、被相続人がその生前に提出した申告書類を閲覧・撮影するのは意外に大変です。
大変なのは次の点です。
1:相続人の全員による閲覧・撮影の請求が必要
→Aさんのケースでは、Aさんの相続人であるBとCが税務署に出向いて閲覧・撮影の請求を行う必要があります。税理士が代理で閲覧・撮影を行うことも可能ですが、その場合も相続人全員からの委任状が必要です。当税理士事務所で手続きを行った際は、BとC両方からの委任も得て手続きを進めました。
2:相続関係を証明する戸籍謄本等が必要
→相続人全員からの閲覧・撮影の請求である必要があるのですから、戸籍謄本等を添付し、請求している者以外で相続人になる者はいない、という証明が必要です。なお、戸籍謄本の代わりに法定相続情報で請求を行うことも可能です。
被相続人が生前に提出した相続税申告書を確認しなければ申告を進められないようなケースでは、税理士に依頼した方が無難だといえます。札幌で相続税申告にお困りの方はお気軽に当税理士事務所にご相談ください。相続にかかる初回のご相談は無料です。