札幌相続相談所|札幌の「相続税専門」! 税理士/司法書士ダブルライセンスで安心の相続税申告をお約束! 土日も対応しております。

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間違えて相続放棄を行ってしまった場合の相続税申告<解決事例>

札幌市中央区の札幌相続相談所は、相続税を専門とする税理士が運営しております。当税理士事務所の代表税理士は司法書士資格をも有することから、相続手続きであれば税理士資格のみの事務所よりも幅広く対応することが可能です。相続税申告、相続登記、相続放棄、相続預金や株式等の承継手続き、遺産分割協議書作成、生命保険の請求など、まとめてご依頼いただけます。札幌で相続税申告を含む相続手続きにお困りの方は、札幌相続相談所にぜひお問い合わせください。開業以来、年間の相談件数は毎年100件超の実績です。


相続税特化の税理士事務所


相続放棄を間違えて行ったケース

札幌相続相談所は、税理士と司法書士のダブルライセンス事務所だからこそ、一般的な税理士事務所よりも相談内容の幅が広いといえます。実際にあった相談内容は、次のようなものです。

札幌市東区のAさん(80歳)が死亡しました。Aさんの相続人は配偶者のBとAB間の子のCです。Aのその他の親族といえば、Aの弟のDがいます。

Aの遺産は東区の自宅不動産(評価額5000万円)と預貯金(5000万円)の合計1億円です。

相続人であるBとCの関係は非常に良好であり、Cは自身の生活が安定しているということ、Bにはなるべく豊かな老後を送って欲しいと思っていることから、Aの遺産のすべてをBに相続して欲しいと考えて、身を引く覚悟で相続放棄を行いました。

相続放棄は西11丁目駅近くの札幌家庭裁判所に申述書を提出し、手続きは事務的に進められました。申述書提出から2週間後、Cの自宅に札幌家裁から相続放棄申述受理通知書が届き、相続放棄の手続きが完了となりました。

これで被相続人の配偶者であり自分の母親であるBにすべての遺産を相続させられる、と考えた矢先、とんでもない事態に発展していることに気づくことになります。


相続放棄は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所において行うものであり、申述が受理された場合、その者は「はじめから相続人でなかった」と扱われます。はじめから相続人でなかったのですから、プラスの財産だけでなくマイナスの財産も承継しなくて済むことから、被相続人が借金を抱えていたような場合のほとんどで相続放棄がなされます。


相続放棄の効果としての「相続権の移転」

相続放棄のメインの効果は、なんといっても「はじめから相続人でなかったことになる」という点につきます。

しかしながら、他にも効果があります。それは、「相続権の移転」です。

これを理解するためにはまずは法定相続制度を正確に理解しなければなりません。ある方が死亡した際に相続が発生し、その者に配偶者がいたら配偶者は「常に」相続人になります。それに対して配偶者以外の者については第一、第二、第三という形で「順位」があります。

第一順位は、被相続人の子です。子が被相続人よりも先に死亡していた場合、その被相続人の子にさらに子(被相続人から見て孫)がいれば、その孫が相続人になります。

第二順位は、被相続人の直系尊属です。直系尊属とは家系図を書いたときに縦の関係になり、自分よりも上に位置する者のことを指します。端的にいうと両親や祖父母、さらには曾祖父母も直系尊属にあたります。第一順位がいない場合で被相続人の直系尊属が存在した場合、その直系尊属が相続人になります。両親も祖父母も存在する、というケースでは被相続人から近い者(つまり両親)が相続権を有します。

第三順位は被相続人の兄弟姉妹です。被相続人に第一順位の者がおらず、第二順位の者もいない、というケースで、被相続人に兄弟姉妹がいたらその兄弟姉妹が相続人になります。兄弟姉妹が被相続人よりも先に死亡しているようなケースで、兄弟姉妹に子(つまり被相続人から見た場合の甥や姪)がいたら、その甥や姪が相続権を有します。

ここで相続放棄のメインの効果を思い出してください。相続放棄をした者は、はじめから相続人でなかったことになるのですから、相続関係においてはじめから存在しないという扱いになります。結果、相続放棄によって相続権が後順位に移転します。被相続人Aの子であるCが相続放棄をした結果、その相続権は第二順位の者(被相続人の直系尊属)に移ります。第二順位の者が存在しなければ、第三順位の者(被相続人の兄弟姉妹)に移ります。被相続人Aには兄弟のDがおり、まだ存命でした。結局、Cが相続放棄をしたことでその相続権はDに移り、Aの配偶者BとDが相続人になるのです。

このようなことで、Dにも相続権が移転してきました。Dの法定相続分は4分の1ですから、配偶者BとDとの間で遺産分割協議を行う必要があり、Dが自らの主張を貫いた場合、4分の1の権利は認められることになります。


相続放棄を取り消し・撤回したい……

被相続人Aさんの相続のケースであれば、Cがもし相続放棄を取り消し・撤回できるのであればそれに越したことはありません。「はじめから相続人でなかったことになる」という効果が相続放棄の効果なのですから、それを取り消し・撤回することで、Cの相続権が復活し、BとCだけで遺産分割を行うことが可能になるからです。

しかし、相続放棄の取り消し・撤回は基本的にはできません。
相続放棄が受理される前であれば、「やっぱり相続放棄するのをやめます」という意味で相続放棄を取り下げることは可能です。相続放棄の申述書を家庭裁判所に提出したら、一般的な取り扱いでは家庭裁判所から「照会書」という書類が申述人に送付されます。その照会書のなかに「相続放棄の申述はあなたの意思ですか、このまま進めてよろしいですか」という質問項目があります。この段階で家庭裁判所に連絡し、「やっぱり相続放棄するのやめます」と伝えたら、相続放棄の手続きは止まります。

一方で、相続放棄が受理された後であれば、「やっぱり相続したいので相続します」というのは認められません。相続放棄の手続きは裁判官が関与する厳格な手続きですから、申述した者の意思によって簡単にその効果が覆ると、いたるところで混乱が生じるからです。

例外的に、次のような事情があれば取り消しや無効の主張ができます。

  • 未成年である者が、自分の判断のみで相続放棄を行った
  • 騙されて相続放棄してしまった
  • 強迫されて、相続放棄をしてしまった
  • 知らないうちに(自分になりすました)他人が勝手に相続放棄を進めていた



  • 後順位の相続人の協力を経て、なんとか解決

    札幌相続相談所にご依頼のあったケースでは、後順位の相続人の協力を得て、無事に解決することができました。

    被相続人Aさんの相続人は、子供であるCが相続放棄をしたことで、配偶者であるBと兄弟であるDの二人になりました。Cから見て叔父にあたるDですが、BCとDの関係は良好でした。弁護士に相談して相続放棄の取り消しは難しいと判断したCは、Dに事情を話し、協力を要請します。自分が間違えて相続放棄をしてしまったこと、相続放棄をしてしまったことで相続人がBとDになること、を説明したうえで協力をお願いしました。

    その結果、Dは快諾してくれ、BとDの間の遺産分割協議において、「Aの遺産のすべてはBが単独で相続する」という遺産分割協議が成立しました。この遺産分割協議に基づき、相続税の申告を行い、無事に案件として完了となりました。


    後順位の者への謝礼はどのように扱うべきか

    ここで相続税申告を専門に扱う税理士ならではの疑問が生じることがありました。それは、「謝礼」の扱いです。

    間違えて相続放棄をしたことで後順位の相続人に協力してもらうことになった、というようなケースでは、後順位の相続人に協力の「謝礼」を支払うことが多いと思われます。いわゆる「ハンコ代」です。遺産分割協議書に「すべての相続財産はBが相続する」という記載されており、その協議書に実印を押印して印鑑証明書を提供してくれているのですから、やはり感謝の気持ちを示すために一定の金銭のやり取りが行われても不自然ではありません。

    ところで相続税の申告は「相続または遺贈によって財産を取得した者」が申告を行って納税しなければなりません。謝礼を受け取ったDは「相続」によって金銭を受け取ったと理解されても仕方がない立場だといえます。仮に「代償分割」という方法を選択し、「すべての財産を配偶者であるBが相続する。その代償としてBはDに対して〇〇円を支払う」という形を取る場面とほとんど経済的実体は同じだといえるためです(代償金を受け取ったDも、相続税を負担する立場です)。

    Dが受け取ったのは「相続」の一環として受け取ったものであり、代償金の性質があるのであれば、Dは相続税の申告と納税が必要です。一方で相続とは切り離される「生前贈与」であれば、Dがお金を受け取っていたとして相続税の申告と納税は不要です(贈与税の申告と納税が必要になります)。

    謝礼を受け取った者が相続税の申告と納税が必要かどうかは、ケースバイケースで詳細な検討が必要です。「遺産分割協議書の記載が代償分割になっていない」「謝礼の出所が被相続人の遺産ではない」「謝礼を払ったのが相続人ではない(Bが謝礼を払うのではなく、相続人ではないCが払う)」という形であれば、Dが受け取ったお金は相続税の対象ではなく贈与税の対象になる可能性が高いと思われます。
    ※これはあくまで私見であり、その他の事情を鑑みて「相続税の対象になる」となる場面も当然考えられます。

    このように、相続税の処理は深い検討が必要です。相続税の申告を依頼する場合は、相続税申告を得意とする税理士に依頼することをおすすめします。札幌で相続税申告のご相談・ご依頼は、札幌相続相談所までお気軽にお問い合わせください。


    相続税申告を含む相続手続きをまとめてご依頼いただいたケース

    札幌市中央区にある札幌相続相談所を運営するのは相続税申告を専門に扱う税理士事務所です。当税理士事務所の代表者は司法書士資格をも有し、司法書士分野においても相続手続きを専門に扱っています。外部提携ではなくもともとダブルライセンスの事務所であることから、相続手続きを包括的にサポート可能です。初回ご相談は無料です。お気軽にご相談ください。札幌の相続税申告を含む相続手続きは札幌相続相談所へ!


    相続税特化の税理士事務所


    「まとめて任せたい」というご依頼

    札幌相続相談所がよく扱う事例として、「相続手続きの一括代行」の事例があります。たとえば、次のようなケースです。
    札幌市西区のAさん(90歳)が死亡しました。Aさんの相続人は兄弟姉妹にあたるB(83歳)とC(79歳)です。BとCはAと交流こそあったものの、別々に生活していたため、Aの財産状況をすべて把握しているわけではありません。また、BとCはいずれもが高齢であり、自分自身で相続手続きを進めることが現実的に難しいといいます。

    札幌相続相談所にご相談にお見えになったときにお聞きした内容をまとめると、次のとおりです。

    Aの遺産として分かっているのは札幌市西区の自宅不動産、北洋銀行の預金、ゆうちょ銀行の貯金、明治安田生命の死亡保険金のみ
    Aは他にも不動産を持っていたらしいが、どこに所在するか不明
    Aは投資に興味があったため、株も持っていた可能性があるが、詳細は不明
    北洋銀行には貸金庫がある


    札幌相続相談所は「外部提携」ではなく税理士と司法書士のダブルライセンス事務所だからこそ相続手続きの真の一括代行が可能です。上記の状況では、札幌相続相談所が用意している「相続手続一括代行プラン」であれば包括的にサポートすることができます。相続手続一括代行プランではどのようなサポートを行うのか、ご紹介します。


    一括代行でお任せいただけること

    札幌相続相談所では、仕事等や高齢などを理由に相続手続きを自分で進めることが難しい方に向けて「相続手続一括代行プラン」をご用意しております。相続手続きの進め方はそれぞれの案件ごとに完全にオーダーメイドですが、一括代行プランで対応するのはたとえば次のようなことです。

    1:相続状況ヒアリング、コンサルティング
    相続人から相続の状況をお聞きし、どのように進めることが合理的か、その解決策を模索いたします。相続を取り巻く環境はそれぞれ異なることから、札幌相続相談所ではこの聞き取りを重要視しています。

    2:相続人調査
    役所で戸籍謄本、原戸籍謄本及び除籍謄本などを収集し、相続人を確定させます。兄弟姉妹が相続人になるケースは特に収集すべき戸籍が多く、すべての戸籍が揃った頃には戸籍の束が数センチになることも珍しくありません。

    3:法定相続情報の取得
    戸籍一式が揃ったら、法定相続情報の利用申出を法務局にて行います。法定相続情報は、相続関係を家系図のような形で示したものを作成し、法務局に提出することで取得できます。取得後は、法定相続情報一枚が戸籍一式の代わりになるため大変に便利です。

    4:不動産調査~不動産登記記録の閲覧~
    存在することが分かっている不動産について、法務局で登記記録を確認し、その権利関係を確かめます。不動産の所有者は本当に被相続人なのか、単独所有なのか共同所有なのか、不動産に担保権等が付着していないか、などを確認するのです。

    5:不動産調査~名寄帳や固定資産評価証明書の取得~
    名寄帳や固定資産評価証明書を取得し、不動産の課税台帳に記載されている事項を確認します。相続人が認識していなかった非課税の土地がある、ということがここで判明することもあります。

    6:不動産調査~所有不動産記録証明制度の利用~
    札幌市西区のAさんのケースのように、相続人が認識できていない被相続人所有の土地建物がありそうであれば、法務局で「所有不動産記録証明制度」の利用を行います。この制度を利用することによって、全国にある被相続人の名義の不動産を調査することが可能です。この制度を活用することで実際にまったく知らなかった土地の存在が分かった場合ケースもあります。

    7:金融機関で残高証明書等の取得
    銀行や信用金庫で残高証明書や入出金明細などを取得します。証券会社では、残高証明書や顧客口座元帳の取得を行います。入出金明細や顧客口座元帳の記載から、相続人が知らなかった財産の存在を突き止めることもあります。

    8:証券保管振替機構の開示請求
    証券保管振替機構(ほふり)の開示制度を利用して、上場株式を有していた証券会社を特定します。この調査によって、相続人が知らなかった証券会社口座の存在が判明することがあります。

    9:生命保険協会の開示制度の利用
    受領できる死亡保険金に漏れがないかを確認するために、生命保険協会の情報開示制度を活用します。生命保険協会に加入する生命保険会社について、請求可能な契約がある場合はこの調査で把握することができます。この開示制度によって、相続人が知らなかった生命保険会社との契約を把握できることがあります。

    10:財産目録の作成
    財産の一覧を作成します。相続税申告がある場合は、この財産目録には相続税法上の評価額を記載します。目録があることで、スムーズな遺産分割協議に着手できるようになります。

    11:遺産分割協議についてのアドバイス
    相続税法上の視点から、どのように遺産分割を行えば相続税額がどの程度変わるのかをお伝えします。もちろん特定の依頼人のためだけにアドバイスを行うわけでなく、中立的な立場で相続人皆様に向けてアドバイスを行います。遺産分割の仕方によって、相続税額が数千万円変わることもあります。

    12:遺産分割協議書作成~送付
    遺産分割協議が成立したら、遺産分割協議書を作成し、ご捺印にまわします。特にご希望がなければ郵送で書類をまわしますが、ご希望があれば一堂に会して捺印会を行うこともあります。

    13:銀行や信金での解約払い戻し
    相続預金について、解約払戻を行います。解約された預金は、一時的に司法書士の預り口座に着金となります。後日、諸々の費用を精算したのちに、遺産分割協議書の割合に従って相続人にご送金します。

    14:証券会社での株式移管手続き
    遺産分割協議書に従って、株式を取得した者の証券口座に株式を移管いたします。

    15:不動産名義変更(相続登記)の申請
    管轄の法務局において、相続登記の申請を行います。この申請によって、不動産名義は新たに取得者になった者の名義に変わり、新しい権利証(登記識別情報通知)が発行されます。なお、相続登記の申請はオンライン申請または郵送申請で行うため、札幌にいながら全国の不動産名義変更が可能です。

    16:相続税申告
    管轄の税務署にて、相続税の申告書を提出します。

    17:相続税の納税
    相続税を納税します。納税は、司法書士の預かり口座にお預かり金がある場合は、そのお預かり金から納税を行うため、忙しいご相続人が銀行の窓口に出向く必要はありません。

    18:費用の精算及び相続金のご送金
    当事務所の報酬や立替ご実費も預かり金で精算いたします。精算後、遺産分割協議書に記載された割合に従ってご相続人に相続金をご送金いたします。

    以上で見てきた手続きは、あくまで一例にすぎません。ご相続はそれぞれのご家庭によってまったく違う形をしているため、相続手続きは完全にオーダーメイドの対応になります。


    札幌の相続税を含む相続手続きはお任せください

    札幌相続相談所では、相続手続き一括代行プランをご用意し、相続税申告を含む手続き一式をまとめてご依頼いただけます。「外部提携」ではなく、税理士と司法書士のダブルライセンス事務所だからこその対応が可能であると自負しています。

    初回ご相談は無料です。札幌で相続税なら札幌相続相談所へ、お気軽にご相談ください。お問い合わせはこちら。


    内縁の妻も相続税の申告が必要になるケース

    今回ご紹介するのは内縁の配偶者(妻)が相続税の申告を行った事例です。札幌相続相談所は相続税申告を含む相続手続きを一気通貫で行う税理士・司法書士事務所が運営しております。主体が税理士で他の司法書士と連携している、という形ではなく、同一の者が税理士資格と司法書士資格を有し、相続税申告を含む相続手続きを総合サポートしています。お気軽にご相談ください。


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    内縁の配偶者は相続税申告を行うことはある?

    相続税の申告と言うと、「相続人が行うもの」として理解されているといえます。誰かが死亡したら、その配偶者(戸籍上の配偶者)や子供などが財産を相続し、その財産に対して課税されるのが相続税だと理解されているのです。

    しかし、内縁の妻(戸籍上は夫婦ではないものの、事実上は夫婦と言えるほどの関係にあった妻)でも、相続税申告を行うケースはあります。札幌で相続税申告を多く扱う札幌で相続相談所にご相談があったのは、次のような事例です。
    札幌市北区のAさんが死亡しました。Aさんには戸籍上の配偶者はおらず、子供もいませんが、内縁の配偶者Bがいます。

    Aの相続人としては、Aの兄弟姉妹にあたるCとDがいたものの、AはBと30年以上にわたって同棲し、夫婦同然の生活を営んでいたという経緯から、公正証書で遺言書を作成していました。遺言書の内容としては「私が死亡したら、私の財産のすべては、Bに包括して遺贈する」ということでした。

    また、Aは札幌市内に支店のある大手生命保険会社で生命保険契約を締結しており、その内容は、契約者兼被保険者がA、生命保険金の受取人がB、というものでした。

    事務所に相談にいらしたBさんの認識は、「相続税は相続人が申告と納税をするものであり、自分は関係ない」というものでした。けれども多額のお金を取得したことから、「贈与税等の何らかの税金の申告と納税が必要になるのではないか」ということで札幌相続相談所にご相談に見えました。


    昨今は多様性の時代ですので、夫婦のあり方も人それぞれです。戸籍上の関係に縛られたくない、という姿があっても不思議ではありませんから、AさんとBさんのような関係の方は多くいらっしゃるでしょう。


    相続税の申告納税が必要な人は?

    相続税の申告と納税を行う必要があるのは、相続人だけではありません。「受遺者」といって、遺言によって財産を「遺贈」された者も、相続財産が相続税法上の基礎控除額を超えていたら相続税の申告と納税が必要になるのです。

    遺贈には2種類あります。一つ目が特定遺贈であり、「札幌市北区の土地は〇〇に遺贈する」や「北洋銀行札幌西支店の口座は〇〇に遺贈する」というように、遺贈する財産を特定してなされるものが特定遺贈です。二つ目が包括遺贈であり、「全財産を〇〇に遺贈する(全部包括遺贈)」と与えたい割合を決めて「私の財産の2分の1を〇〇に遺贈する(割合的包括遺贈)」があります。

    Bさんは相続人ではないものの、公正証書の遺言書によって全部包括遺贈を受けた受遺者ですので、Aさんの遺産の総額が基礎控除を超えていたら相続税申告をしなければなりません。

    内縁の妻による相続税申告においては、税務処理上の注意点があります。


    内縁の妻による相続税申告の注意点1

    基礎控除の算定上、内縁の妻はカウントしません。

    相続税の申告において、基礎控除額は「3000万円+600万円×法定相続人の数」で求めます。内縁の妻は法定相続人ではありませんので、基礎控除算定の人数には含めません。

    包括受遺者は、民法上「相続人と同一の権利義務を有する」と定められているものの、基礎控除算定の際の法定相続人の人数にはカウントしてはいけません。仮に包括受遺者を法定相続人の数にカウントして基礎控除額を算出するのであれば、自らの孫など複数名に割合的包括遺贈を行い、基礎控除をかさ上げして申告義務そのものを免れたり、申告義務はあっても相続税額を不当に低くすることができてしまうためです。


    内縁の妻による相続税申告の注意点2

    配偶者の税額軽減(一般には「配偶者控除」とも呼ばれます)は適用できません。

    配偶者の税額軽減の適用により、遺産総額が1.6億円までであれば相続税をゼロにすることもできるケースがありますが、内縁の配偶者はこの税額軽減を使うことはできません。

    残念ながら、内縁関係というのは公証できる書類があまりないというのが実際のところです。戸籍上の婚姻届出を提出しなくても事実上の関係で成立するのが内縁関係ですから、内縁関係であった場合にも配偶者の税額軽減を認めた場合、「私も内縁関係でした」という主張がそのまま通ってしまい、嘘の主張をした者にも大きな税務メリットをもたらすことになり、課税の公平性を担保できないためです。


    相続税額は2割加算

    兄弟姉妹や甥姪が相続財産を取得した場合、算出した相続税額に2割を加算しなければなりません。配偶者(戸籍上の配偶者)や子供(代襲相続の場合の孫を含む)や父母などの一親等の血族の者以外が財産を取得した場合、税額に加算がされるのです。

    内縁の妻は戸籍上の配偶者ではないことから、残念ながら2割加算の対象になってしまいます。


    生命保険の非課税枠の適用なし

    生命保険の非課税枠というのは、死亡保険金として「相続人」が受け取った額から、「500万円×法定相続人の数」の金額を控除してよい、という枠のことです。

    内縁の妻は非課税枠を算定する際の「法定相続人の数」に含まれないどころか、自らが受取人として受け取った死亡保険金について、非課税枠を適用することができません。


    生前対策として、内縁関係を解消するのもひとつ

    内縁状態にある者同士がまだ存命なのであれば、内縁関係を解消し、法律上の(戸籍上の)夫婦になることも検討されるとよいかもしれません。

    内縁状態を長年続けていることには、おそらく深い理由がおありだと思います。人生のステージが、亡くなるということを意識する段階になってきたら、その理由についてあらためて考えをめぐらせ、戸籍上の手続きを行うことで人生のパートナーに財産をより多く残す、ということも素敵なことでしょう。


    札幌の地上権評価を含む相続税はお任せください

    札幌市中央区の札幌相続相談所では、相続税申告を含む各種相続手続きを代行しています。

    相続税の初回ご相談は無料です。札幌で相続税なら札幌相続相談所へ、お気軽にご相談ください。お問い合わせはこちら


    純金(ゴールド)の相続税評価~札幌の事例~

    札幌市中央区にある当税理士事務所は、相続税特化の税理士事務所です。代表税理士は司法書士資格をも有することから、札幌の土地評価にも強みを持っています。相続税申告が必要かどうか分からない、純金(ゴールド)など、評価が難しいと思われる財産があるけどどうすればよいか分からない、相続税に強い専門家を探している。このようなお悩みがある方はお気軽にご相談ください。札幌の相続の専門家があなたのお力になります。


    相続税特化の税理士事務所


    純金(ゴールド)には相続税がかかる

    金銭的な価値のある「財産」であれば、まず間違いなく相続税の課税対象になると思ってください。仏具など、特殊なものは相続税の課税対象から除かれていますが、売りに出して売れるものなら、基本的には相続税が課税されてしまいます。

    札幌で相続税申告を多くご依頼いただいている当事務所に、次のようなケースが持ち込まれました。

    札幌市清田区のAさんが死亡しました。Aさんの相続人は配偶者BとAB間の子であるCのみです。

    Aの遺産として、清田区の自宅不動産(評価額2000万円)、預貯金(評価額3000万円)、上場株式(評価額2000万円)がありました。相続人が税理士に初回のご相談で伝えてくれた財産内容はこのようなものでしたが、札幌相続相談所の税理士がAさんの預金調査を行ったところ、「田中貴金属」というところにAさんは毎月5万円を支払っている記録を発見し、内容を確認したところ、Aさんは田中貴金属という会社に口座を開設し、「純金積立」を行っていたことがわかりました。

    また、Bさんから詳しくお話を伺ったところ、Aさんの金庫にはゴールドのミニバー(100グラム)と金貨(長野オリンピック冬季競技大会(第1次)10,000円金貨幣)10枚もあったということです。Bさんの認識では、不動産や預貯金や株と異なり、ゴールドのミニバーや金貨は相続税の課税対象にはならないと考えていたということです。


    相続税の課税対象になるのは、いわゆる「富裕層」です。富裕層であるからには、一般の方々より多種多様な財産を有しているケースが多く、純金(ゴールド)も富裕層が持っている傾向のある財産の一つです。

    純金(ゴールド)は、田中貴金属等の口座で行う純金積立であっても、現物(金地金、延べ棒、ゴールドバー)の形態であっても、相続税の課税対象になります。金貨であっても同様です。
    ※ゴールド以外に、ゴールドと似た財産として純銀(シルバー)や白金(プラチナ)だったとしてもゴールドと同じように相続税の課税対象財産となります。

    では、純金(ゴールド)はどのように評価すればよいのでしょうか。札幌の相続税理士が解説します。


    金地金(延べ棒、インゴット、ゴールドバー)の評価

    金地金(延べ棒、インゴット、ゴールドバー)の相続税評価は難しくありません。

    金地金の相続税評価=金地金のグラム(重量)×1グラムあたりの買取価格


    金地金の重量は、100グラム、500グラム、というように、地金そのものに刻印されていることが一般的です。また、その地金がどこの会社で溶解生成されたかを示すために、社名も刻印されています。田中貴金属であれば、「TANAKA KIKINZOKU」というように刻印されています。

    1グラムあたりの買取価格とは、もちろん「相続開始日」のものです。純金(ゴールド)は投資信託と同じように毎日価格が変動しますから、相続開始日の価格を調べる必要があります。

    買取価格は、「田中貴金属」や「徳力本店」などの会社に問い合わせれば教えてもらうことができます。注意が必要なのは、価格には「小売価格」と「買取価格」がある点です。小売価格は、田中貴金属等の立場から見ると「顧客に売ってあげるときの価格」であり、買取価格は「顧客から買い取るときの価格」で、これらの価格に差があります。相続税評価においては、純金の時価を知りたいわけであり、時価とは「保有者側からみて、売ったらいくらで売れるか」という視点で考えますから、純金は「買取価格」をもって評価します。


    純金積立の相続税評価は?

    純金(ゴールド)は現物を購入して自宅の金庫などに保管しておくもの、という認識が一般的かもしれません。しかし昨今では、田中貴金属などの会社に口座を開設し、毎月一定額を買い付ける「純金積立」というものも存在します。

    純金積立を行っている場合は、上場株式を証券会社の口座を通じて保有している場合と同じような手続きが必要になります。具体的には、残高証明書を取得して保有グラム数を明らかにし、後日遺産分割協議書などを提出して相続人の口座に移管することになるのです。

    このように、株と同じであればまずは口座を開設している会社に問い合わせ、「相続開始日の残高証明書」を取り寄せましょう。相続開始日の残高証明書に記載されたグラム数に、当該日の1グラムあたりの買取価格を乗じた額が相続税評価額になります。


    金貨の相続税評価には要注意

    注意が必要なのが「金貨」です。

    金貨といっても種類がいくつからあります。たとえばカナダのメイプルリーフ金貨のように、海外の政府等が発行する金貨については、上記の金地金と同様に評価を行います。金貨のグラム数を明らかにして、1グラムあたりの買取価格を乗じることで計算を行うのです。

    困ってしまうのが国内で発行された「記念金貨」です。記念金貨とは、財務省の「記念貨幣一覧」の「純金貨幣」として掲載されています。たとえば次のようなものです。

  • 天皇陛下御在位60年100,000円金貨幣
  • 天皇陛下御即位100,000円金貨幣
  • 皇太子殿下御成婚50000円金貨幣
  • 長野オリンピック冬季競技大会(第1次・第2次・第3次)10,000円金貨幣
  • 2002FIFAワールドカップ10,000円金貨幣
  • 2005年日本国際博覧会10,000円金貨幣
  • 東日本大震災復興事業記念10,000円金貨幣
  • 2025年日本国際博覧会記念10,000円金貨幣


  • 財務省の情報からもわかるように、これらは記念「貨幣」、純金「貨幣」です。貨幣ということは、デパートで買い物をして10万円の支払いをするときに「天皇陛下御在位60年100,000円金貨幣」を渡せばそれで支払いができてしまいます。

    このようなことから、このような記念金貨は「額面通りの評価額」を相続税評価額にするものとされていました。お札と同じように支払いに使えるのだから、その額面通りの評価が正しい評価とされていました。

    しかしながら、令和の時代にはゴールドの価値がものすごく上昇しており、額面の額と実際に買取業者などに持ち込んだ場合の額が乖離しています。金貨が1枚か2枚程度でさほどの価値がない場合は、額面通りの評価であったとしても税務調査で指摘されることはないものと思われます。一方で金貨が何十枚もあって、合計するとその評価額が重要になる場合は、税務署としては「額面通りの評価では時価といえないのではないか」と指摘する可能性が高いといえます。

    結局、ゴールド価格の急激な上昇を意識すると、記念硬貨は次のように評価するのが安全であると思われます。

    金貨のグラム数×相続開始日の1グラムあたりの買取価格
    買取業者の買取価格(相続開始日の買取価格)



    札幌相続相談所の税務調査の対策

    当税理士事務所の状況ですが、申告した案件について、実施された税務調査の割合は2%未満です(2026年8月現在)。

    また、評価間違いや税理士の落ち度によって財産の計上漏れが指摘されたことは2026年8月現在一件もありません。

    なぜそのような状況なのか、、税理士である私自身は税務署の調査官ではないため正確にはわかりませんが、上記の金地金や金貨などの申告においても、税務署に指摘されないように評価を行い、申告書にも適正な評価だと読み取れる工夫をしているためだと思われます。

    相続税申告はどこの事務所に依頼しても結果が同じにはなりません。札幌で相続税申告にお困りの方は、ぜひ当税理士事務所にお気軽にお問い合わせください。札幌相続相談所では、相続の専門家が相続税申告にお困りのあなたのために最善を尽くします! 相続税の初回のご相談は無料です。


    札幌で上場株式の評価を行った相続税申告

    札幌市営地下鉄「大通駅」徒歩1分にございます札幌相続相談所は、相続税申告を専門に扱う税理士事務所が運営しております。当税理士事務所の代表税理士は司法書士資格をも有することから、相続税申告のみならず、司法書士業務としてご遺産の調査、相続不動産の名義変更、相続預貯金の解約払い戻し手続き、相続株式等の移管、生命保険の請求などもあわせてご依頼いただけます。札幌で相続税申告を含む各種相続手続きにお困りの方はお気軽にお問い合わせください。


    相続税特化の税理士事務所


    上場株式の銘柄が多い相続税申告

    札幌相続相談所でご依頼いただいた相続税案件で、以下のようなケースがありました。
    札幌市中央区のAさんが令和8年8月20日に死亡し、その相続人は子どものBとCの二人です。Aの遺産は中央区の自宅不動産(評価額2000万円)と預貯金4000万円の他、上場株式があります。上場株式は札幌に支店を構える某証券会社2社を通じて取得しており、その銘柄数は、なんと100銘柄を超え、概算の評価額は5000万円ほどにもなりそうです。


    相続税申告の対象になるのはいわば富裕層ですから、遺産のなかに上場株式(東京証券取引所などの金融商品取引所に上場されている株式)があることは珍しくありません。では、上場株式がある場合、その評価はどのように行えばよいのでしょうか。札幌の事例を通じて解説します。


    上場株式評価の基本

    上場株式の評価の仕方は、次の4つの額のなかから、最も低い価額によって評価することになります。

  • 課税時期(被相続人の死亡日)の最終価格
  • 課税時期の属する月の毎日の最終価格の月平均額
  • 課税時期の属する月の前月の毎日の最終価格の月平均額
  • 課税時期の属する月の前々月の毎日の最終価格の月平均額


  • 「月平均額」の箇所について補足すると、亡くなった月、亡くなった月の前月、亡くなった月の前々月の最終価格によって評価することになります。札幌市中央区のAさんのケースであれば、死亡したのが令和8年8月20日ですから、次の4つを比べます。

  • 令和8年8月20日の最終価格(2200円)
  • 令和8年8月の毎日の最終価格の月平均額(2405円)
  • 令和8年7月の毎日の最終価格の月平均額(2108円)
  • 令和8年6月の毎日の最終価格の月平均額(1995円)


  • 上記であれば、6月の毎日の最終価格の月平均額である1995円で評価することになるのです。※株式に権利落ちがあるば場合には一定の修正を行いますが、細かなことなので本記事では割愛します。


    死亡日の最終価格と月平均額の調べ方

    4つの数値を並べて、もっとも低い価格を選ぶといわれても、そもそも4つの数値がわからなければ株価評価はできません。では、その4つの数値はどのように調べたらよいのでしょうか。

    まずは証券会社で残高証明書を取得しましょう。残高証明書を取得したら、その残高証明書に死亡日の最終価格が記載されていることが多くあります。

    また、野村証券などの大手証券会社では、残高証明書を取得したら株価評価のために「株価の参考情報」をつけてくれることが多くあります。その参考情報に、死亡日を含む月、その前月、前々月の最終価格の月平均額が載っているのです。この参考情報があれば、株価評価は難しくありません。残高証明書を取得する際に、「株価の参考情報もつけられたらつけてください」と一言伝えるとよいでしょう。

    やや面倒なのが、最終価格の月平均額の調べ方です。「月平均額」というと、毎日の終値をヤフーファイナンスで調べ、エクセルに毎日の終値を入力して月平均額を算出しようとする方もいるようですが、さすがにそこまで面倒なことはしなくても大丈夫です。

    インターネットで「日本取引所グループ 月間相場表」と検索してみてください。そのなかに月ごとに「株式相場表」というPDFデータがありますので、それをクリックします。株式相場表は200ページほどあり、全部見ようとすると途方もなく大変ですが、あくまでも見るのは被相続人の保有銘柄です。「銘柄コード」の箇所に各上場企業に割り当てられた番号が記載されていますから、被相続人の保有していた番号を入力します。この番号は各証券会社の残高証明書に記載されていることが一般的です。

    株式相場表で被相続人の保有銘柄を見つけた後は、株式相場表の右列にある「終値平均」をみます。この終値平均が、その月の最終価格の月平均額ですから、これを死亡日の月分、前月分、前々月分、確認すればよいのです。


    札幌の相続税申告なら札幌相続相談所にお任せください

    上場株式を含む相続税申告なら、札幌市中央区の札幌相続相談所にお任せください。多くの上場株式銘柄を有する被相続人の相続税申告の実績があるだけでなく、不動産評価にも強みがあります。


    東京在住の相続人からの依頼で、札幌の相続税申告・相続手続をした事案

    札幌市中央区にある当税理士事務所は、相続税申告を専門に扱う事務所です。代表税理士は司法書士資格をも有し、司法書士業務においても相続分野に特化して事業を行っています。札幌で相続税申告の専門家を探している、不動産名義変更や預貯金等の相続手続きも依頼したい、生命保険の手続きもお願いしたい。このようなことでお悩みの方は当税理士事務所が運営する札幌相続相談所にお気軽にご相談ください。


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    被相続人が札幌在住だったケース

    昨年お受けした事案は、次のような内容でした。

    被相続人Aは、札幌市厚別区在住でした。Aの相続人は子どものBとCであり、相続人はいずれも東京在住です。

    Aの遺産は厚別区内の自宅不動産と預貯金(北海道信用金庫など)で、遺産総額は7000万円ほどです。

    BもCも普段は忙しく働いている会社員です。四十九日法要のために札幌にきますが、その後は札幌に来れる見込みはあまりありません。相続税申告は札幌の税務署、相続登記は札幌の法務局、預貯金の手続きを行うのも東京に支店のない信金です。


    相続税申告は、被相続人の最後の住所地を管轄する税務署で行う必要があります。となると管轄の税務署は札幌東税務署(札幌市厚別区厚別東4条4丁目8番8号)です。申告書は東京から郵送で提出できるからといっても、やはり不便を感じます。

    また、不動産の名義変更(相続登記)を管轄するのは不動産所在地の法務局ですから、札幌法務局白石出張所(札幌市白石区本通1丁目北4番2号)が管轄です。BもCも、平日の日中に法務局に出向いて手続きを行うことができません。

    預貯金については、東京に支店のない北海道信用金庫に口座があったことから、その窓口に出向くのが基本ですが、多忙のBとCにはそれが難しいといえます。


    札幌の専門家として、札幌で行う手続きを代行

    札幌相続相談所を運営するのは税理士・司法書士のダブルライセンス事務所です。ダブルライセンス事務所だからこそ、相続手続きを一気通貫でお任せいただくことが可能です。

    BさんとCさんのケースでは、四十九日法要で札幌にいらした際にご来所いただきました。ご希望を伺うと、「札幌で動いてくれる専門家を探しており、一連の相続手続きを任せたい」ということでした。

    札幌相続相談所では、「相続人調査(戸籍収集、法定相続情報の取得)」から「札幌でのご遺産の調査」「公証役場での遺言書の有無検索」「銀行等で相続税申告に必要な書類(残高証明書等)の取得」「遺産分割協議書作成」「不動産名義変更(相続登記)」「相続税申告」「預貯金等の解約払い戻し」「株式等の証券の移管手続き」をまとめてご依頼いただくことが可能です。

    他の事務所でも他士業との「連携」をうたう事務所もありますが、札幌相続相談所はもともとダブルライセンス事務所であり、税理士と司法書士の両方の資格を有する者が経営していますから、連携不足という事態にもなりません

    BさんとCさんから依頼を受け、まずは相続人調査を行いました。被相続人のAさんは生まれも育ちも北海道ですから、出生から亡くなるまでの戸籍はすべて北海道の役所で取得することができました。その後北海道信用金庫に出向き、相続税申告に使う残高証明書と入出金明細を取得し、預金の解約払い戻しも行いました。

    札幌市役所で札幌市厚別区にあったAさんの自宅評価に必要な書類も収集し、財産評価を行いました。財産が洗い出せたところで財産目録をBさんとCさんに送付し、遺産分割協議を行っていただきました。話し合いがまとまったところで遺産分割協議書を送付してご捺印をもらい、札幌相続相談所にご返送いただいた後は、相続登記を行って、相続税申告も行いました。

    東京在住のご相続人と面談したのは、初回のみでした。面談後は、Lineやお電話、ショートメール、郵送などで連絡をこまめに取り、遠方であっても支障なく手続きを進めることができました。
    ※札幌市中央区にお越しになることが難しければ、オンライン面談によるご依頼も可能です。


    札幌の相続手続きを札幌の専門家に依頼するメリット

    札幌の専門家に依頼をすることで、札幌の現地で動いてもらえるというメリットがあることは言うまでもありません。北海道にしか支店のない金融機関の窓口に出向いたり、札幌市役所で不動産評価に必要な書類を収集することも可能です。

    また、土地の評価は地域ごとに特色があります。札幌の土地評価であれば、やはり札幌の税理士の方が他の地域の税理士よりも慣れていると言えます。

    札幌相続相談所は、事務所開設以来多くのご依頼を頂戴してきました。相続税申告を含む相続手続きなら、札幌相続相談所にお任せください。初回のご相談は無料です。


    妻名義の「へそくち貯金」を名義預金とした事案<解決事例>

    札幌で相続税申告は当税理士事務所にお任せください。札幌相続相談所を運営する当税理士事務所は札幌では数少ない相続税専門の事務所です。名義預金の処理や札幌の不動産評価に実績があります。相続税の初回ご相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。


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    「へそくり貯金」が存在したケース

    札幌相続相談所で取り扱った事例で、いわゆる「へそくり貯金」があったケースがあります。事例をご紹介すると次のとおりです。

    札幌市白石区のAさんが死亡しました。Aさんの相続人は配偶者のBとAB間の子のCのみです。Aはもともと北海道庁に勤める公務員でした。配偶者であるBさんはいわゆる専業主婦であり、長年Aさんの所得で家族の生活費を賄っていました。

    北海道の職員といえば、全道転勤です。Aさんも若い頃は全道各地、様々なところに転勤になっていました。転勤の際、BはCの教育のこともあって札幌市白石区の自宅に留まり、Aさんが単身赴任をしていました。

    BはAの通帳のキャッシュカードを預かり、Aの給与が振り込まれる度に生活に必要なお金を引き出していました。Aさんの給与手取り額はだいたい38万円程度であり、Bさんは毎月35万円を引き出していました。その35万円を引き出して生活費に使い、残ったお金が毎月数万円ありましたが、Bさんは自分名義の口座に入金していました。

    Aさんは財産についてはBに任せっきりであり、Bに「余ったお金があるなら使っていい」とも言っていました。

    Aさんが亡くなったとき、専業主婦であり所得がほとんどないはずのBさんの口座に3000万円の預金がありました。


    上記の事例において、Bさん名義の3000万円の預金はどのように扱うべきでしょうか。


    実質的に誰のお金なのか

    大切なのは、Bさん名義のお金が実質的に誰のお金なのか、という点です。実質的にAのお金だというのであれば、当該預金は「名義預金」としてAの相続税申告において遺産として課税対象になります。一方でBのお金なのであれば、当該預金はAの遺産を構成しません。

    ところで誰の名義なのか、という点は非常に重要な要素です。しかしながら東京地裁平成20年10月17日判決においては、次の2点の指摘がされています。

  • 夫が自己の財産を、自己の扶養する妻名義の預貯金当の形態で保有するのも珍しいことではないというのが公知の事実である

  • 妻名義であることの一事をもって妻の所有であると断ずることはできない


  • 若干の補足をすると、令和の夫婦像と昭和~平成時代の夫婦の違いもあります。令和であれば夫婦共働きというのが一般的であり、共働きであれば夫婦の財布も別々となっていることが多いでしょう。一方で昭和~平成時代を生きてきた夫婦は、夫が一家の大黒柱であり、妻がその大黒柱を支える専業主婦であることが多いといえます。この昭和~平成時代の夫婦像を前提とすると、裁判所のいうように、「夫のお金が妻名義の口座に入っていることは珍しくないし、妻の名義の口座だとしても夫のお金だと言えることもある」という話になります。


    口頭による贈与契約があったら?

    税務調査があった場合に、札幌市白石区のAさんのような件であれば、税務署は「B名義の預金はAさんの財産なのではないか」という疑いを抱くことになります。修正申告を促され、3000万円の全額を遺産としてAさんの申告書に反映することになりそうです……。

    ここで納税者(Bさん)の主張としては「生前贈与が成立していた」ということです。贈与契約は書面による必要はありませんので、口頭の「あげる・もらう」の約束で成立します。特にBさんの場合は、毎月の生活費の余りについて「好きにしていい」とAさんから言われていたのですから、このやり取りをもって贈与が成立している(つまり3000万円はBさんの固有財産になっているのだから相続税の課税対象にならない)と主張するのです。

    ここは非常に難しいところです。

    平成19年4月11日の裁決によると、次のようにコメントされています。

  • 仮に被相続人が妻に生活費として処分を任せて渡していた金員があり、生活費の余剰分は自由に使ってよいと言われていたとしても、渡された生活費の法的性質は夫婦共同生活の基金である


  • 余剰を妻名義の預貯金等としたとしても、その法的性格は失われない


  • 結局のところ、余剰分について都度贈与契約書を作成したり、贈与税の申告などを行っていたら別でしょうが、口頭の「あまりは好きに使ってよい」というやり取りであれば、贈与とは言い切れない、ということです。

    私見ですが、裁決の際に考慮されたのは、「支配権の完全移転の有無」だと思われます。第三者にたとえば100万円を贈与した場合は、そのお金は贈与者の手元を離れ、完全に受贈者のものとなります。贈与者が「やっぱり自分のために使う」と後日言い出しても、それは通用しません。一方で夫婦間であれば、「あまりは好きに使っていい」と言ったところで、夫婦のお金が足りなくなった場合は、夫は「あのお金があっただろう、あれを使おう」となり、妻もそれに応じるに違いありません。つまり支配権が完全に移転したとはいえず、夫は夫婦の生活のために妻名義の預金を使えると考えられるのです。


    全額を名義預金扱いにしないのは税理士の腕

    では、3000万円の全額が名義預金となり、修正申告で3000万円にかかる相続税額を支払う必要がある、と考えるのは早計です。税理士のなかにはそのように処理を進めてしまう者もいるでしょうが、税法の専門家であれば、もっと深く検討しなければなりません。

    検討すべきは「3000万円全額が名義預金ではなく、一部は妻の固有財産であるはず」ということです。ホームレスの方や極度の貧困に陥った方でない限り、固有財産が何もないという方はほとんどいません。専業主婦だって同じで、「自分のもの」といえる預金が3000万円のなかに含まれているはずです。

    たとえば年金収入等が妻にあったかもしれません。主婦をしていたとしても、パート収入が妻にあったかもしれません。妻は宝くじにあたったかもしれませんし、親族からお金を相続したのかもしれません。これらから構成された部分の預金は、真実として妻の固有財産です。

    札幌相続相談所が扱った事例では、妻が親族から数年前に相続したお金が300万円あり、その300万円も3000万円の口座に入っていたことが判明しました。この300万円はBの固有財産として、Aの相続税申告から除外すべきと考えます。また、AとBの生涯年収を予想し、2700万円のうちの一部はBの固有財産としてAの遺産から除外するのが相当と考え、そのように処理しました。

    このような処理をする以上は、真実を確かめるべく、Bから様々な書類を見せていただき、いざ税務調査があった場合に説明できるようにしておく必要があります。そのような用意はたしかに大変ですが、相続税を専門に扱う税理士として、当然に行うべき処理だと考えています。札幌で相続税にお困りの方は札幌相続相談所にお気軽にご相談ください。初回ご相談は無料です。


    名義預金の判定判断の基準<札幌での解決事例>

    札幌の相続税申告で名義預金の判断にお困りの方は、相続税専門の税理士事務所が運営する札幌相続相談所にご相談ください。名義預金の判定を含む相続税申告案件の実績が多数ございます。本記事では、実際に名義預金の判定を行って申告したケースについてご紹介します。


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    税務調査では、名義預金が注目される

    相続税の税務調査に立ち会うと感じることですが、税務署の調査官は「名義預金」の存在に目を光らせています。

    不動産や被相続人名義の預金などは申告書に載っているのは当然のことです。税務調査というからには、「申告書に載っているべきなのに載っていない財産」の存在を調査の軸にするのは当然だといえます。このときに注目するのが「名義預金(実質的には被相続人の預金なのだけど、他の者の名義になってしまっている預金)」なのです。


    名義預金が疑われた札幌のケース

    札幌相続相談所が担当した相続税申告においては、次のようなケースがありました。


    札幌市手稲区のAさんが死亡しました。相続人は子どものBひとりです。Aさんの遺産は手稲区の自宅不動産5000万円とA名義の預金が6000万円ありました。また、Bは初回の相談時に「自分自身名義の預金が1000万円分あったが、これはどのように扱われるのか。もう解約してしまったが」と言っています。

    税理士が聞き取った情報をまとめると次のとおりです。

    Aの死後、Aの遺品を捜索しているときに、B名義の北海道銀行の通帳が発見された
    そのB名義の通帳は、Aの他の通帳が保管されていた棚に一緒に入っていた
    Bは、そのB名義の通帳の存在を、遺品捜索のときにはじめて知った
    Bは、Aの死後その預金を解約して払い戻した
    解約時に銀行の窓口で届出印の提出を求められたため届出印について調べたところ、A名義の通帳に使用されていた届出印と同じ印鑑が届出印であった


    名義預金の疑いがあるケースでは、初回の聞き取りが非常に重要です。なぜ相続人名義の預金があったのか、相続人がその存在を知ったのはいつか、通帳や印鑑の管理状況はどのような形態であったのか、これらについて徹底してヒアリングを行います。


    名義預金の判定基準とは

    名義預金にあたれば相続財産として相続税の申告書に計上する必要がありますが、名義預金にあたらず名義人の固有財産だと判断できれば、相続税の申告書に計上する必要はありません。では、名義預金の判定・判断を行う際は、具体的にどのような基準で検討すればよいのでしょうか。以下、札幌の相続税申告で名義預金の判定・判断を行った際にどのような基準で検討したのかご紹介します。

    1:預貯金の原資はどこなのか
    被相続人名義の預金から振り込まれたものなのか、あるいは被相続人の財産(土地や株式等)を売却してその売却代金が振り込まれたものなのか、その名義預金の「出捐者」が誰なのかをまずは把握します。

    その際に、名義人の年齢やこれまでの所得の状況も併せて考えます。たとえば名義人が25歳で、年収が350万円であったのに、当該名義人の口座に2000万円が貯まっているとなると、当該口座の実質的な出捐者は名義人ではないであろうという推測が働きます。

    2:通帳・証書、届出印の保管者と保管状況
    今でこそ「通帳レス(通帳がない)」口座というものも一般的になってきましたが、伝統的には、ATMでおろせない額のお金をおろす時も口座を解約するときも通帳と届出印をセットで銀行の窓口に持参する必要がありますから、それらの持っている者が口座の真の所有者だと推測されます。

    名義預金の判定においては、通帳、証書、届出印が誰にどのように保管されていたのかが重要になります。

    3:預貯金の利息はどのように扱われていたか
    日本ではこれまで長らく低金利時代が続きましたが、金利が上がってきていることから、昨今は銀行預金に利息がつくようになってきています。その場合に、口座を持つことによって得られる「利益」が生じることになりますが、この利益は誰が享受していたのか、という点が問題になります。利息分だけを定期的に被相続人が引き出して消費していた場合は、利益は被相続人が享受していたことになります。

    4:名義預金の処分はいつどのように行われたか
    解約払い戻し等の処分行為は、権利者が行うことが一般的です。だからこそ、その名義預金と思われる口座の処分は、いつ、誰が、どのように行ったのかが非常に重要です。

    5:名義人の認識はどのようなものか
    口座の名義人になっている者が、その口座にどのような認識を有していたのかを把握する必要があります。自分のお金だと思っていたのか、それとも自分のお金ではなく被相続人のお金だと認識していたのか、ここを明らかにする必要があります。

    6:名義人や被相続人を取り巻く環境はどのようなものか
    なぜ預金が家族名義になっていたのか、たとえば被相続人が長期入院していたのか、名義人になった者の名義にしておくと不都合があったか、被相続人から家族への生前贈与が他にあったかなど、それぞれの家族がおかれた状況に鑑みて総合的に判断します。


    札幌の事例へのあてはめ

    札幌のAさんのケースで上記の各基準を当てはめてみます。

  • Aの死後、Aの遺品を捜索しているときに、B名義の北海道銀行の通帳が発見された

  • →この点について、Aが存命中及び相続開始の瞬間において、Bはその口座の存在を知らなかったことになりますから、相続開始の瞬間におけるBの認識としては、「自分の口座」という認識はなかったことになります。

  • そのB名義の通帳は、Aの他の通帳が保管されていた棚に一緒に入っていた

  • →口座管理でもっとも大切な通帳の保管者は被相続人であり、被相続人の他の財産と同様の保管状況だったことになります。

  • Bは、そのB名義の通帳の存在を、遺品捜索のときにはじめて知った

  • →やはりBの認識としては、相続開始の瞬間において「自分の財産だ」という認識はないことになります。

  • Bは、Aの死後その預金を解約して払い戻した

  • →Bが当該預金を処分していますが、その処分は相続開始後であり、相続開始前ではありませんから、相続開始の瞬間は処分権がBにあったとはこの事実からは認められません。

  • 解約時に銀行の窓口で届出印の提出を求められたため届出印について調べたところ、A名義の通帳に使用されていた届出印と同じ印鑑が届出印であった

  • →届出印の管理状況として、被相続人が管理していた、と言わざるを得ません。

    名義預金にあたるかどうかを判定・判断するときは、上記のような検討を慎重に行う必要があります。税理士のブログなどで「預金が、生前に被相続人の口座から相続人の口座に移っていたから名義預金になる」と記載している記事を見かけることがありますが、そのような事実だけで安易に名義預金だと判断することは非常に危険だと言わざるを得ません。名義預金になるかどうかは、個別具体的な総合判断が必要ですから、口座の動きはその判断材料の一つにしかならないのです。

    札幌で名義預金の判定を含む相続税申告にお困りの方は、札幌相続相談所にご相談ください。相続税申告だけでなく、不動産名義変更、預貯金や株式等の承継手続きなども同時に行うことが可能です。


    名義財産を名義のまま相続税申告を行うリスク<解決事例>

    札幌市中央区の当税理士事務所は相続税申告に特化した事務所です。代表税理士は司法書士資格をも有するからこそ札幌の土地評価に強みを持っています。相続税申告が必要かどうか分からない、相続税の節税手法が知りたい、札幌周辺で相続税の専門家を探している、という方はお気軽に札幌相続相談所にお問い合わせください。初回ご相談は無料です。お問い合わせはこちら


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    名義財産の名義人が死亡

    相続税申告のご相談に数多く対応していると、名義財産の名義人になっている側が死亡する、というケースがあります。「名義預金の名義人が死亡した場合の相続税申告<解決事例>」でも解説しましたが、本記事ではその場合のリスクについて解説します。

    札幌市西区在住のAさん(女性、60歳)が死亡しました。Aさんの相続人は配偶者のBとAB間の子であるCとDの三人です。Aさんはもともと専業主婦であり、これまで収入はなく、年金をもらう年齢でもありませんでしたから固有財産は持っていないと予想される属性です。

    配偶者相続人であるBさんは元国家公務員であり、生涯年収は一般の方よりも多いといえます。しかし転勤の多いBさんの通帳はずっとAが管理し、そのBの口座にはお金はほとんど残っていませんでした。一方でほとんど所得という所得がなかったAさんの口座には、なぜか7000万円の預金があります。それも死亡する前3年間で複数回にわたって入金があり、結果死亡時には7000万円の預金になっていました。


    AさんBさんのような夫婦は多いといえます。転勤の多い夫の代わりに夫の通帳を預かり、妻が家計を支えるために夫の口座から生活費を引き出し、余ったお金を貯めている、、、という状況です。

    相続税申告を専門とする税理士事務所が運営する札幌相続相談所に寄せられた相談としては、「死亡したAについて相続税の基礎控除を超えているため相続税申告をして欲しい」というものでした。


    名義のまま処理すること自体は簡単ではあるが

    相続税申告の相談を多く受けていると、やはり毎回聞かなければならない質問項目というものがあります。そのなかに「その財産はどうやって貯まったのか」というものがあります。相続税の課税対象になっているというからには財産の規模は上記数パーセントの属性だといえます。このような高額な財産を、どうやってつくったのか、ということは税務調査があった場合にも必ず聞かれることです。

    宝くじがあたった、被相続人が相続人になる相続が過去にあってその際に多額の遺産を取得した、という事情があれば納得ですが、Aさんのように専業主婦で年金収入すらなかった人が7000万円もの預貯金を持っているのは不自然極まりないといえます。

    典型的なケースとして、Bの預金から引き出したお金を、管理のためにAの口座に移していいたという場面があります。AB間で「あげる・もらう」という約束はなく、ただただ管理のためにAの口座にお金を移していたのです。

    この場合に、A名義の口座にかかる残高証明書を銀行で取得し、7000万円がAの財産だという形で申告すること自体は難しくはありません。

    税理士のなかにも、深く考えずに「名義のまま処理すればよい」と考えている者もいるかもしれませんが、これは非常に恐ろしいことです。税務申告は「実質」が最も重要であり、「形式」である名義のまま処理することは正しい処理とは言えません。また、深い検討をせずに名義のまま相続税の処理をすることは、非常に大きなリスクがあると札幌相続相談所の税理士は考えます。


    リスクその1:二次相続の税務調査で問題になる可能性

    我々税理士の世界では、「一次相続」「二次相続」という言葉を多用します。一次相続は書いて字のごとく初めに発生する相続のこと。Aさん一家をめぐっては、Aさんの死亡こそが一次相続です。一次相続で相続人になった人が死亡してまた相続が発生することを「二次相続」といいます。

    一次相続においては、遺産規模7000万円であり、相続人が3名いてなおかつそのうちの一人が配偶者相続人であることから、相続税の納税額は大きくはありません(配偶者相続人がすべてを相続した場合は相続税額はゼロです)。

    このようなことから、一次相続において7000万円を名義人であるAさんのものとして申告したとしても、税務調査に発展しない可能性が高いと思われます。税務調査の建前は「遺産規模にかかわらずどの案件でも確認が必要だと判断したら調査に入る」ということですが、実際は遺産規模が大きな案件の方が調査の対象になる可能性が高いことは当然だといえます。

    一方で、遺産規模が1億円未満であったとしても、「無申告」であれば調査の対象に選ばれやすいといえます。税務署にはこれまでの課税状況がデータとして蓄積されていますから、過去の所得の状況等によって「この人は亡くなった場合に相続税申告の対象になるだろう」というリストがあります。Bさんのように一般的な方よりも収入が高かった場合はそのようなリストに載っている可能性があり、「リストには載っているけれども申告がされていない」という状況であれば「無申告」の疑いがあるため、税務署から何らかの接触があることは自然なことです。

    以下では、Aさんが死亡した後にあまり時間を絶たずしてBさんが死亡した場合に、Bさんの遺産が基礎控除未満であるとして相続税の申告をしなかったとして、無申告の疑いでBさんの相続税申告に関して調査が実施されたと考えてください。

    税務署としては「実質」を重視しますから、Aさんの名義になっていた預金はBさんの預金であると認定を行う可能性があります。そうなると、Aさんの遺産として分割していても、Bさんの相続においてその分割は何ら意味のなかったことになり、もう一度Bさんの遺産として分割する必要が生じます。AB間の子であるCとDが聞き分けよく、そのことを理解できる方であればよいですが、そうでなければ混乱が生じます。

    結局、名義のまま相続税申告をすればよい、という単純な話ではないのです。


    リスクその2:名義人への生前贈与扱いにある可能性

    リスクその1の話であれば、結局Bの相続税申告を行い、相続税額と無申告加算税等を支払えば済むように考える方がいますが、話はそんなに単純ではありません。

    深い検討をせずに、仮にAさん名義の財産をAさんのものとして申告をしていたとします。そうなると、申告を行った相続人としては、Aの申告書に記載した財産は「Aのものである」という認識だということになります。

    もしAさんの相続税申告で税務調査があった場合は、経験豊富な税務調査官であれば「Aに所得がないこと」「Aが相続人になった相続が過去においてなかったこと(つまりAが固有財産を築けるだけの事情がないこと)」「Bは一般の方以上に所得があり、散財癖もないのにB名義の財産がない」という事情であれば、「Bの財産がAに移っていて、おそらくは名義財産なのだろう」という予想はつきます。

    しかしながら相続税申告では7000万円の預金は「Aのもの」として申告をしているのです。この場合、過去に「BからAに生前贈与があったのではないか」と疑われることになります。AB間には贈与契約書等はないとしても、A死亡の前3年間でBの口座からAの口座に数千万円が移ったという記録に注目し、A死亡前の三年間について「生前贈与があったのではないかですか」と質問されるのです。

    この状況で調査官のペースに乗せられて生前贈与があったという方向に話が進んでしまうと、「では時効になっていない年分の贈与税の申告と納税をしてください」と言われてしまいます。贈与税は累進税率ですので、たとえば一年で数千万の贈与があったと認定されてしまうと、納税額は1000万円以上になってしまうことも考えられます。


    相続税専門だからこそ

    名義のまま処理すること自体は難しくない点は既に述べたとおりです。

    税理士のなかには、「面倒だから名義のまま申告を進めてしまえばよい」と考える者もいるようです。相続税申告の税理士報酬は一般に高額であるものの、インターネットなどで非常に安価にサービスを提供している税理士事務所がありますが、そのような事務所では、もしかすると深い検討はしていないのかもしれません(といいますか、安価な料金では深い検討まで行うことは難しいというのが現実です)。

    結局、Aさんの相続税申告においては7000万円の預金はAさんのものとして申告をしませんでした。もちろん検討に検討を重ね、もし税務調査があった際に「Aの遺産ではない」と説明することができる準備をした上での対応です。

    札幌相続相談所を運営する当税理士事務所は相続税専門であるからこそ、細心の注意を払って検討を重ねて申告書を作成しています。札幌・札幌近郊で相続税申告にお困りの方は札幌相続相談所にお気軽にご相談ください。初回ご相談は無料です。WEBからのお問い合わせはこちら。日中であればお電話でのお問い合わせにも対応してます。


    遺産1億円で不動産あり、配偶者の税額軽減で相続税額をゼロに!

    札幌市中央区にある当税理士事務所は、相続税申告を専門にしている事務所です。ご相続の規模や形は様々ですが、札幌には1億円規模の相続税案件が多くあります。遺産規模が1億円もあるものの、相続税申告で相続税額をゼロにできたケースをご紹介します。


    相続税特化の税理士事務所


    取扱事例、遺産1億円で不動産あり

    北海道札幌市は地価が東京や大阪ほど高くないことから、遺産のなかに不動産がある相続税申告であっても、遺産規模が数千万円におさまることが一般的です。しかしなかには、円山公園駅周辺や宮の森エリアなど、札幌でも特別に地価の高いエリアに不動産を持っていたり、株式等の金融資産が多数あることで、遺産規模が1億円になるケースがあります。

    札幌市手稲区のAさん(60歳)が死亡しました。Aさんは資産家であり、自宅不動産(評価額4000万円)以外に手許現金額3000万円、上場株式3000万円を保有し、遺産の規模は1億円ほどありました。

    Aさんの相続人は配偶者であるB(42歳)と子供であるC(20歳)とD(19歳)の三人です。


    Aさんの遺産は1億円にもなりますから、相続税の申告が必要なのは言うまでもありません。では、このケースではどのように遺産を分けることが理想的といえるでしょうか。


    状況の把握と徹底したヒアリング

    当税理士事務所で相続税申告の案件をお預かりした際は、大切にするのは、まずは状況の把握です。遺産規模はいくらか、相続人は何人いるか、という点だけでなく、それぞれのご家族の状況を徹底して把握するようにしています。Aさんのケースであれば、次の事項を把握しました。

  • AとBは歳の離れた夫婦であり、Bはまだ42歳である
  • Bは無職であり、固有資産はほとんどない
  • CとDは成人しているとは言え、まだ学生であり、社会的には大人とはいえない
  • B、C及びDは仲の良い家族であり、相続について揉めることはない
  • Bは、健康に問題はなく、平均余命から考えるとBが死亡するのは数十年後である


  • また、状況を把握するだけでなく、お話を深くお聞きし、不安に思っていること、大切にしていることを聞き取ることも重要です。Aさんのご家族からは、次のように聞き取りができました。

  • Bは無職であり、今後の生活のことを考えると金融資産を含め、多くの財産を持ちたい
  • Bは今後も札幌市手稲区の家に住み続けることを希望している
  • CとDは成人しているもののまだ若く、多額の財産を持たせるには相応しい年齢とはいいがたい
  • CとD自身も、多額の財産を持つことに不安を感じている


  • 聞き取りを終える頃には、Aさん一家のことがよくわかるようになっていました。


    相続税理士の提案、相続税をゼロに

    相続税申告を数多く扱っている税理士としては、次のように提案を行いました。

    Aさんが有していたすべての財産を、配偶者相続人であるBが相続することで、相続税をゼロにするのはどうか。


    相続税申告においては「配偶者の税額軽減」という制度があります。この制度を活用することで、配偶者相続人が取得した相続財産は、1.6億円まで相続税額がかからないことになります。Aさんのケースであれば、すべての財産をBが相続すれば、相続税の総額はゼロになるのです。

    すべてをBが取得するのがいい、というのは、配偶者の税額軽減を使って相続税額をゼロにできるから、という理由だけではありません。

    通常は配偶者が多額の財産を相続した場合、二次相続(財産を取得した配偶者相続人自身が死亡して起こる相続)への影響を恐れるものですが、Bはまだ42歳と若く、健康面でも何らの問題がないことから、二次相続のことを気にする必要はありません。むしろAの財産をBが相続することで、B自身の生活を守る糧となることは言うまでもありません。

    また、Bが財産を取得するとすれば、(多額の財産を管理するには若いといえる)CとDが自ら財産を管理する必要はありません。

    このようなことから、すべての相続財産を配偶者相続人であるBが取得するという内容の遺産分割協議書を作成し、相続人全員で署名捺印を行い、すべてをBの名義に移転しました。

    このように、相続税申告の案件はご家族ごとに異なる背景があることから、画一的な処理をすることはできません。詳しくをお話を伺った上で、最適な相続税申告の在り方を提案するのが相続税専門の税理士として必要なことだと考えています。札幌で相続税にお困りの方は札幌相続相談所にお気軽にご相談ください。