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相続税申告を適切に行うための遺産分割協議のコツ

札幌市中央区の当税理士・司法書士事務所が運営する札幌相続相談所は、相続税申告をはじめとして各種相続手続きを一気通貫で行う事務所です。相続税申告だけでなく、遺産の調査、預金や株式等の承継手続き、不動産名義変更、遺産分割協議書の作成などをお任せいただけます。札幌・札幌近郊で相続税申告を含む相続手続きにお困りの方は札幌相続相談所にご相談ください。税務調査率2%未満(2026年8月現在)です。初回のご相談は無料です。


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相続人が複数名いる場合の遺産分割協議

相続人が複数名いる場合、法定相続分でそのまま遺産共有状態を続けるというのは現実的でなく、どこかのタイミングで遺産分割を行います。遺産分割は遺産共有状態を解消して、誰が、どの遺産を、どのような割合(単独なのか、共有であればどの程度の持分割合)での取得なのかを決める重要なプロセスです。

遺産分割は相続人間で揉めているケースであれば裁判所で行われることもありますが、一般的には当事者間の話し合い(つまり「協議」)で行われます。この協議のことを遺産分割協議といい、遺産分割協議が成立したら遺産分割協議書を作成し、その遺産分割協議書は相続税申告にあたって税務署に提出します。
※提出は原本ではなく写しで構いません。

遺産分割協議書が成立したことを証明するために、各相続人がサインを行い、実印で押印します。そして実印で押印したことを示すために、各相続人の印鑑証明書も税務申告において税務署に提出するのです。

以下において、相続税申告を行うにあたってどのような点に注意して遺産分割協議を進めるべきなのか、札幌の相続税理士が解説します。


遺産分割協議の注意点1:迅速な遺産調査を!

遺産分割協議を行うためには、前提としてどのような遺産があるのか、という点をはっきりさせなければなりません。被相続人がエンディングノートなどに遺産の内容を明確に記していたのであれば別ですが、そうでなければ遺産の調査をしなければなりません。

ところで遺産分割協議それ自体は、いつまでにしなければならないという決まりはありません。なかには被相続人の死後10年を経過した後に協議を行う人もいるくらいです。

しかし相続税の申告は、相続開始を知ってから10か月以内に行う必要があります。申告書の作成にかかる時間を加味すると、遺産分割協議それ自体は申告期限の2か月前くらいに終わっていることが理想であり、そうなると、相続開始を知って8か月目くらいには遺産分割協議書への署名を進めたいところです。このように、相続税申告がある場合は申告期限が決まっているわけですから、さほどの時間的な余裕はないといえます。

ここで知ってほしいのは、遺産の調査にはものすごく時間がかかる、という点です。遺産の調査といえば不動産は名寄帳の取得、上場株式は証券保管振替機構への開示請求からの証券会社の残高証明書等の取得、銀行預金は各銀行での残高証明書等の取得という手続きを経て行われます。この調査だけで、だいたい1~2か月くらいはかかると思っておくとよいでしょう。

遺産調査をしていて遺産分割協議が遅れてしまった、とならないために、早急に遺産調査に着手することをおすすめします。


遺産分割協議の注意点2:相続人調査も早急かつ念入りに!

遺産調査と並行して行いたいのが相続人の調査です。相続人の調査というと難しく聞こえますが、簡単に言うと、戸籍の取得を通じて相続人を確定させる作業です。

相続関係にもよりますが、相続人調査にも相当な時間がかかるケースがあります。たとえば相続人が第三順位の兄弟姉妹にあたる場合です。第三順位の者が相続人だと明確にするためには、次の戸籍の収集が必要になります。

  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍
  • 被相続人の子供や孫がいた場合、それらの者の出生から死亡までの戸籍
  • 被相続人の直系尊属(父母や祖父母)の出生から死亡までの戸籍
  • 被相続人の兄弟姉妹の現在の戸籍


  • 収集できた戸籍を束にして厚さを測ったところ、2~3センチになる、ということもあるでしょう。

    この相続人の調査は、相当な時間がかかるからこそ早急に行う必要があるだけでなく、念入りに行うべき理由があります。その理由とは、「遺産分割協議には、法定相続人全員の参加が必須だから」です。法定相続人全員が参加していない遺産分割協議であれば、残念ながら遺産分割協議を行ったことになりません。

    仮に、存在を知らない非嫡出子(法律婚ではない男女から生まれた子)がいた場合に、その存在を無視してなされた遺産分割協議であれば遺産分割をしたことにならないのです。

    ところで相続税申告で大きな減額の控除が認められる「配偶者の税額軽減」は遺産分割が終わっていることがその適用のための要件になっています。想像してください。相続人調査をおろそかにして「相続人全員」で遺産分割協議を行って申告したところ、後日、他にも法定相続人がいた場合、相続人全員で遺産分割協議を行ったことにはなりません。結果、配偶者の税額軽減の適用を受けることができず、場合によっては数千万円の相続税負担が生じてしまうことになります。


    遺産分割協議の注意点3:後日財産が発見された場合に備える

    遺産調査を行って遺産分割協議を行ったとしても、後日「その存在を知らなかった相続財産が発見された」という場合もあります。

    「後日知らない相続財産が出てきた場合」に備えるため、出てきたときにどのように対応するか決めておくとよいでしょう。

    決め方の一つ目として、「存在を知らない相続財産が出てきた場合は、〇〇(たとえば長男)の取得とする」という形で決めておくのです。この文言を遺産分割協議書にも盛り込むことで、何か他の財産が出てきたとき、誰の財産なのか不明確で困る、という事態はなくなります。

    ただし「後日発見された財産は長男が~」という文言を盛り込んで遺産分割協議書を作成したところ、後日発見された財産が想像以上に高額であった場合、相続人間で問題に発展することもあります。たとえば後日北洋銀行に5000万円の定期預金があったことが発見されたという場合、それが自動的に長男のものとなってしまっては、長男以外の相続人は納得できず、弁護士を立てて遺産分割協議のやり直しを主張するかもしれません。

    札幌相続相談所がおすすめしているのは二つ目の決め方であり、それは「後日発見された財産があった場合は、そのときまた話し合う」とし、遺産分割協議書にもその旨を記載することです。遺産分割協議書を作成して相続税申告をした後に相続財産が出てきてしまった場合、それが小さな評価額のものであっても再度の遺産分割協議書を作成する必要があり、それは非常に手間です。しかし予想以上に大きな相続財産が発見された場合に相続人間で再度の協議の場を持てるという意味で、無用なトラブルに発展する可能性が低く、安心だといえます。


    札幌の相続税申告は札幌相続相談所へ

    札幌相続相談所は、税理士のみならず司法書士資格をも有する代表者が運営しております。だからこそ相続人調査、遺産調査、遺産分割協議書作成、相続税申告まで一気通貫で安心のバックアップ体制だと自負しています。

    2026年8月現在で、担当した申告案件の税務調査実施率は2%未満であり、税務調査において、評価間違いや税理士の落ち度によって財産の計上漏れが指摘されたことは現在一件もありません。

    相続税申告はどこの事務所に依頼しても結果が同じにはなりません。札幌で相続税申告にお困りの方は、ぜひ当税理士事務所にお気軽にお問い合わせください。札幌相続相談所では、相続の専門家が相続税申告にお困りのあなたのために最善を尽くします! 相続税の初回のご相談は無料です。


    未分割申告で、生命保険金があったら?

    相続税の申告は、一般的には遺産分割が成立した後になされますが、遺産分割が未了の段階で申告期限が到来することがあります。そのようなときに行われる申告が「未分割申告」であり、札幌相続相談所でも取り扱いの事例があります。

    そんな未分割申告において「生命保険金」があった場合は、その処理はどのようになされるのでしょうか。相続税を専門とする札幌の税理士が解説します。


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    未分割申告の基本と生命保険

    紛争案件について、未分割申告を行ったケース<解決事例>」において詳しく解説したように、申告期限までに遺産分割が成立しない場合は、(厳密にはこのように言い切れませんがほとんどの場合においては)課税対象となる相続財産の総額に法定相続人それぞれの法定相続分を乗じた額をそれぞれの法定相続人が取得したものとして、相続税の申告をします。これが、未分割申告の基本です。

    では、次のような事例はどうでしょうか。
    札幌市在住のAさんが死亡し、その相続人は兄のBと弟のCの二人であった。AはBと長年にわたって同居していたことから、Bと大変に親しく、Aが契約していた生命保険契約においては、Bがその死亡保険金の受取人に指定されていた。

    Aが亡くなった後、BとCとで遺産分割協議を行ったがBとCの仲が悪かったこともあり、遺産分割は申告期限までに成立する見込みは絶望的だといえる。一方でBは死亡保険金の受取人であったことから、死亡保険金については単独で請求を行い、すみやかにBの口座に着金している。Bが受け取った死亡保険金は1500万円であり、死亡保険金以外のAの相続財産は5000万円である。


    このように、死亡保険金は生命保険契約によって受取人が定まっていることから、受取人の単独の請求で支払いを受けることが可能です。

    では、未分割申告を行う際に、Bが受け取った1500万円はどのように扱われるのでしょうか。1500万円のうち1000万円は相続税申告書第9表に記載して「生命保険の非課税枠」を適用することで課税対象から除外されますが、500万円(1500万円‐1000万円)は課税対象になります。この500万円は、未分割の申告書においてどのように扱われるのでしょうか。


    生命保険金は受取人が取得して処理

    未分割申告において、遺産分割の対象になる相続財産については、その総額を(厳密にはそうではない場合がありますがほとんどの場合は)各法定相続人に各法定相続分に配分し、それぞれの配分額に応じた相続税額を納税します。

    この相続財産の総額の配分は、あくまで遺産分割を行う財産が対象だと考えてください。死亡保険金については、生命保険契約によって受取人があらかじめ決まっていますので、法定相続分で配分する必要はありません。札幌のAさんのケースであれば、500万円(受領した死亡保険金-非課税枠)は死亡保険金の受取人であるBさんの取得して申告書に反映すればよいのです。

    その結果、相続税の申告書第1表に記載される按分割合(簡単にいうと財産の取得割合)は、法定相続分と一致しないことになります。未分割申告といえば「法定相続分で配分する」という情報だけが先行し、財産の取得割合(按分割合)も当然に法定相続分になると考えている方がいるようですが注意が必要です。按分割合が法定相続分にならないということは、相続税の総額を配分する際も、相続税の総額に単純に法定相続分を乗じるだけでは正しい処理にはならないことがある、ということを意味します。


    「申告期限後3年以内の分割見込書」の記載例を紹介

    札幌相続相談所には様々な相続税のご相談が持ち込まれます。なかには申告期限までに遺産分が成立しないというケースがあり、その際の申告では「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付して提出するのが一般的です。その分割見込書にはどのように記載すればよいのか、札幌の相続税専門税理士が解説します。


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    そもそも「申告期限後3年以内の分割見込書」とは

    紛争案件について、未分割申告を行ったケース<解決事例>」でも解説していますが、「申告期限後3年以内の分割見込書」は、未分割申告を行う上で当初申告では適用できなかった配偶者の税額軽減や小規模宅地の特例などの適用を後から受けるために提出するものです。

    簡単に述べると、当初の申告(未分割で行う初回の申告)では遺産分割が未了であるために適用できなかった特例について、「申告期限後3年以内に遺産分割をまとめます。そのときに特例を適用させてください」という内容の書面です。この見込書を提出しなければ、後から相続税額を大きく減らせる特例の適用を受けることが難しくなるため注意が必要です。


    「申告期限後3年以内の分割見込書」に記載すること

    「申告期限後3年以内の分割見込書」に記入するのは次の3点です。

  • 分割されていない理由

  • →相続人が複数いる場合は、遺言書がなければ一般的には遺産分割協議を行って、その協議結果に基づいて申告期限までに申告を行うものです。なぜその遺産分割ができていないのか、その理由を記載しなければなりません。

  • 分割の見込みの詳細

  • →申告期限後3年以内に分割を行うことができる見込みを記載します。相続税を担当する税務署の担当者(資産税課の担当者)にその内容が分かるように、詳細を記載しなければなりません。

  • 適用を受けようとする特例等

  • →「配偶者に対する相続税額の軽減」や「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」など、遺産分割が成立した後に行う申告で適用を受けたいものにマルをつけます。マルのつけ忘れに注意しましょう。


     

    「分割されていない理由」の記入例

    「申告期限後3年以内の分割見込書」の「分割されていない理由」には、たとえば次のように記載します。
    ※記載の仕方として正解があるわけではなく、個々の事例に沿うように記載する必要があります。下記の記載例はあくまでも参考程度にご確認ください。

    相続人のなかに行方が不明の者がおり、遺産分割の機会が得られていない。


    相続人間で意見の相違があり、申告期限までに遺産分割の協議が整わない。


    相続人のなかに判断能力を喪失している者がおり、成年後見等の制度の利用が認められるまで遺産分割が進められない。


    相続人のなかに遺産分割に協力的でない者がおり、遺産分割を進められない。


    上記の記載はあくまでも例です。個々の状況に応じて、適切な記載になるように注意してください。


    「分割の見込みの詳細」の記載例

    「申告期限後3年以内の分割見込書」の「分割の見込みの詳細」については、たとえば次のように記載します。

    <相続人のなかに行方不明者がいる場合であれば>
    行方が分からない相続人について、戸籍の附票や住民票を取り寄せ、公文書からその行方を追いかけている。同時に知人や親せきに、その者の行方についてのヒアリングを進めている。発見に至らない状況も見据え、弁護士(司法書士)に依頼し、不在者財産管理人の選任申し立ての準備も進めており、相続人を発見できなかった場合は家庭裁判所に選任された不在者財産管理人との間で遺産分割を進める見込みである。


    <相続人間で意見の相違がある場合であれば>
    代理人弁護士を通じて、遺産の分割についての交渉を行っている。裁判所の関与なしでの交渉が成立しない場合に備え、遺産分割調停の準備も進めており、最終的には裁判所の関与によって遺産分割が成立する見込みである。


    <相続人のなかに判断能力を喪失している者がいるであれば>
    司法書士(弁護士)に依頼し、成年後見の申立ての手続きに着手している。司法書士によると、数か月以内に家庭裁判所によって成年後見人が選任されるとのことであるから、その成年後見人との間で遺産分割を行う見込みである。司法書士によると、成年後見人が就任した場合でも、成年被後見人の取得割合を法定相続分以上にするのであれば、問題なく遺産分割が成立すると言われている。


    <相続人のなかに協力的でない者がいるのであれば>
    代理人弁護士を通じ、調停を行う予定である。弁護士によると、最終的には家庭裁判所の関与によって遺産分割が成立する見込みである。


    上記の記載はあくまでも例です。個々の状況に応じて、適切な記載になるように注意してください。


    「未分割申告」は相続税を得意とする税理士へ

    「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出して行う未分割申告は、相続人自身が行うことは避けた方が無難です。

    分割見込書の提出を忘れてしまうと、配偶者の税額軽減や小規模宅地の特例の適用が認められず、場合によっては数千万円もの損失を被ることだって考えられます。未分割申告は、くれぐれも慎重に進めてください。


    紛争案件について、未分割申告を行ったケース<解決事例>

    相続税業務に特化している札幌相続相談所には、様々な案件が持ち込まれます。ほとんどのケースは争いのない円満なご家族の相続税申告ですが、法的紛争性のある案件の相続税申告もあります。その場合はどのように申告を行うことになるのか、札幌の相続税専門税理士が解説します。


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    遺産分割が成立しないケース

    札幌相続相談所に持ち込まれた案件として、次のようなケースがありました。

    札幌の甲さんが死亡し、その相続人は長女の乙と二女の丙の二人です。乙と丙は長年交流がないばかりか、幼少期から衝突を繰り返していました。

    甲さんが死亡して発生した相続について、遺産分割を行う必要がありましたが、乙と丙の主張は平行線をたどります。甲の死亡から7か月、8か月が経過して相続税申告の期限が迫りましたが申告期限前に遺産分割が成立しそうにありません。


    札幌相続相談所に相談にお見えになったのは長女の乙さんでした。話し合いがまとまる気配がないことで、憔悴しているように見受けられました。


    遺言の有無調査は必須

    未分割申告を行う前に、遺言書の有無は調べる必要があると言えます。遺言書で「すべての相続財産は〇〇に相続させる」といった記載や「札幌市中央区の土地は長女に、預貯金は二女にそれぞれ相続させる」という記載がある場合、判例理論によるとそれは遺産分割方法の指定といって、遺産分割が終わっていることになるためです。

    遺言の有無の確認の仕方ですが、まずは相続人へのヒアリングを徹底して行うべきです。相続税申告を数多く取り扱ってきた税理士としては、同居の親族は被相続人に近しい相続人がいれば、被相続人はその者に自筆の遺言書を託していることが多くあると感じます。

    ヒアリング以外にも遺言書の有無調査を行うことは可能です。

    相続税の申告と納税が発生する程度の財産のある方々は、司法書士や弁護士などの法律専門職の支援を受け、「公正証書」という形式で遺言書を作成していることが多々あります。公正証書による遺言書は、公証役場において作成されるものであり、自筆の遺言書以上に遺言の効力が強固なものになると言えます。

    平成元年以降に作成された公正証書の遺言書であれば、公証役場のコンピュータ検索によって、遺言書の有無の調査が可能です。コンピュータ検索は全国どこの公証役場でも扱ってくれて、たとえば札幌の公証役場で検索したところ「東京で作成した遺言書があるらしい」ということが分かります。遺言書の存在が分かったあとは、作成した公証役場に問い合わせた上で、その遺言書の謄本(原本の写し)を取り寄せることになります。

    また、2020年(令和2年)7月10日から、全国の法務局で自筆証書の遺言書(手書きの遺言書)を保管してもらえるようになりました。札幌相続相談所が扱った事例においても、何件かこの制度を使って遺言書を保管している方がいました。

    相続が発生した後、相続人は法務局において「遺言書保管事実証明書」の交付請求を行い、法務局で保管されている被相続人の自筆証書の遺言書があるかどうか、確認することが可能です。

    このように、遺言書があるかどうかを調査した上で、遺言書がなかったとなったら「未分割申告」を行うことを検討しなければなりません。


    未分割申告のイメージ

    相続人が複数いて遺産分割が終わっていない未分割申告をどのように行えばよいのか、イメージできるでしょうか。

    簡単に述べると、未分割申告は次のステップで行います。

    1:相続財産を調査し、評価を行って申告書に漏れなく記載する
    2:各人の未分割財産額の計算明細書を作成し、そのなかに相続財産の総額を記載し、(厳密にはそうではないケースもありますが、基本的には)その総額を法定相続分で各相続人に割り付けます
    3:相続税の総額を、各相続人に割り付けられた額に基づいて配分し、その配分額にかかる相続税額を納税します


    未分割申告、もっと詳しく

    未分割申告の相続税申告書の作成方法についてもう少し詳しく解説すると次のとおりです。

    相続税が課される財産は申告書の第11表に記載され、未分割申告といえどもその点は通常の申告と同様です。

    第11表の記載で通常の「分割が成立して行われる申告」と未分割申告が異なるのは第11表の付表の記載です。各付表の右列には「分割が確定した財産」を記載し、各財産の取得者を記載しますが、未分割申告の場合は、「分割が確定した」という状況ではないため、この列の記載はしません。

    また、未分割申告を行うということは、一般的には法的紛争に発展しているケースが多いと言えることから、各相続人が別々に申告書を税務署に提出することが多いといえます。その場合は、申告を行う者以外について、第1表の「参考として記載している場合」の参考にマルをつけて申告することになります。マルをつけた者については、申告を行ったとは扱われないようになります。


    申告期限3年以内の分割見込書は絶対に忘れない

    さらに注意が必要なのは、「申告期限3年以内の分割見込書」を添付することです。

    未分割で申告を行うことになる場合、配偶者の税額軽減や小規模宅地の特例などの特典を受けることができません。

    それらの特例の適用を後から受けられるように、未分割の申告書と一緒に「申告期限3年以内の分割見込書」を提出するのです。もしこの見込書の提出を忘れてしまうと、後から特例適用ができなくってしまい、相続税額が大きくなってしまうため注意が必要です。


    一次(父)・二次(母)の相続が連続で起こり、子供が一人の場合の相続税申告

    札幌市中央区にある当税理士事務所は、札幌では珍しい相続税申告に特化した税理士事務所です。代表税理士の碓井孝介は司法書士資格をも有し、相続の専門家として税務・法務のダブルの視点から相続人の皆様のサポートをしています。札幌・札幌近郊で相続税申告にお困りの方は、ぜひ当税理士事務所にご相談ください。初回のご相談は無料で対応しています。


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    父が亡くなった後すぐに母が死亡のケース

    当税理士事務所には、札幌のみならず札幌近郊から多くのご相談者がお見えになります。そのご相談者のなかには、「相続が連続して起こった」というケースがあります。たとえば札幌市清田区のCさんのケースは次のとおりです。

    令和8年7月に、札幌市清田区のAさんが死亡しました。Aさんの相続人は清田区で同居していた配偶者であるBとAB間の子であるCの二人です。BさんはAさん死亡当初はまだ元気でしたが、葬儀が終わり、時間が経った頃に体調を崩し、令和8年10月に死亡しました。亡くなる前日まで元気に過ごしていたBさんは、まさに急死でした。

    このようなケースがあるのかと思われた方もいるでしょう。しかし札幌で相続の専門事務所を運営していると、このようなケースはまったく珍しくありません。相続税専門の税理士としては、体感的に一年のうち2件くらいはこのようなご相談がございます。


    相続税申告の必要性

    札幌市清田区のCさんのケースで難しいのは、相続税申告が必要か否かの判断です。Cさんのケースで、Cさんのお父さんであるAさんとお母さんであるBさんの遺産が次の状況であるなら、相続税申告の必要はあるでしょうか。

    Aさんの遺産→札幌市清田区の自宅不動産(評価額2000万円)、預金(評価額2800万円)
    Bさんの遺産→預金(評価額2000万円)

    Aさんの相続については、相続人は2人ですので、基礎控除は4200万円です。
    一方で、Bさんの相続については、相続人は1人ですので、基礎控除は3600万円です。

    Aさんの相続については、相続財産の評価額が相続税の基礎控除を明らかに上回っているため、相続税申告が必要です。
    一方でBさんの相続については、一見すると基礎控除を上回っていないことから、相続税申告の必要性があるかどうかが問題となるのです。


    一次相続の遺産分割協議が未了の場合

    札幌市清田区のAさんとBさんのケースでは、Aさんが亡くなって間もなくBさんが亡くなりました。相続開始のタイミングにさほどの時間的な間隔がなく、一次相続と二次相続が連続して起こってしまったケースといえるでしょう。

    このようなケースであれば、Aさんの相続について相続人の間で遺産分割協議が成立していないことも珍しくありません。Aさんの葬儀が終わり、バタバタしていてこれから相続について進めようと思っていた矢先にBさんが死亡したという状況です。Aさんの遺産について、その帰属先を決める遺産分割協議を行っていなかったというのは、致し方ありません。

    Aさんの相続について遺産分割協議が成立する前にBさんが死亡したケースでは、AとBの相続人はC一人ですので、遺産分割「協議」をすることができません。協議というからには話し合いが基本であり、話し合いというためには人間が複数名いなければならないからです。
    ※AとBの子がC以外に存在していたら、AとBの死後も遺産分割協議ができることになります。

    結局Bさんの相続については、Bさんの遺産はもともとBさんが持っていた預金2000万円に、Aさんから相続した財産として、「Aさんの遺産×法定相続分」を加えることになります。つまりBさんはAさんから2400万円(4800万円×法定相続分2分の1)を相続したとして、Bさんの相続財産は合計で4400万円(2000万円+2400万円)となります。

    相続財産の額が4400万円であれば、基礎控除3600万円も上回っていることから、相続税の申告と納税が必要になります。


    一次相続の遺産分割協議が完了していた場合

    札幌市清田区のBさんのケースでは、Bさんはまさに急死であって、死亡の前日まで元気に生活していました。となるとBさんはAさんの相続について亡くなる前日までは自らの判断で、子供であるCとの間で遺産分割協議を行うことは可能です。事実、立て続けになくなった相続であっても、一次相続についての遺産分割協議を終わらせているケースもあります。

    遺産分割協議が終わっているということは、その協議の結果、一次相続の遺産の行先は確定しているということです。民法の規定によると、遺産分割の効力は相続開始のタイミングに遡るため、一次相続の相続開始時に遡って遺産が各相続人に帰属するのです。

    清田区のAさんのケースにおいて、BとCは話し合いを行い、Aの相続財産のすべてをCさんが取得するということにまとまりました。そしてその協議の後、Bさんは死亡しました

    上記の通りであれば、Bさんは何らAさんの財産を取得していないのです。したがって、Aさんの財産はBに承継されていないと言え、Bさんの財産はもともと持っていた預金2000万円のみです。

    Bさんの相続における相続税法上の基礎控除は3600万円ですから、Bさんの相続については相続税申告の必要はありません。


    相続登記の処理は、相続税の処理と異なる

    札幌市中央区の当税理士事務所は、税理士と司法書士のダブルライセンス事務所です。相続税の問題を処理するだけでなく、相続登記などの処理も行うことが可能です。

    清田区のAさんのようなケースで難しいのは、BさんとCさんがBさん存命のうちに遺産分割協議書を作成していた場合でなければ、登記の処理は、一度はBさんの名義が入ってしまうことになる点です。

    具体的には、Aさんが死亡したことによってAからBが2分の1、Cが2分の1として、法定相続通りの申請を行います。そしてBが死亡したことによって、Bの持分2分の1をCに移転します。結局、Bが一度名義人として登記簿に登場することから、Bが不動産の権利の一部を相続したように見えてしまうのです。

    登記実務では、昔は上記のケースでもAからCに直接所有権移転登記を行うことができました。「遺産分割協議証明書」という書類を作成し、「Bの生前にBとCで話し合って、不動産はCが取得することになっていました」という書類を提出することで、AからCへの移転登記が受理されていたのです。

    この処理は、登記実務上「一人でも遺産分割」と言われる処理で、以前は普通に行われていました。しかしながら、法務局の扱いが変更となり、「一人でも遺産分割」で処理することはできなくなりました。もちろんBの生前にAに関する遺産分割協議書を作成していたら話は別です。その遺産分割協議書とBの印鑑証明書原本があれば、Aから直接Cへの移転登記が可能です。

    一方でBの死後に「遺産分割協議証明書」をCが一人で作り、AからCに直接移転登記を行うことはできないのです。


    税務調査で指摘されることも

    BとCとの間で遺産分割協議が成立していたのにも関わらず、遺産分割協議書を作成していなかった場合に、後日相続税申告で「Aの遺産はCがすべて取得した」という内容の相続税申告をした場合は注意が必要です。

    税務調査がもしあった場合に、調査官は必ず登記簿見てから調査に臨みます。調査において、「登記簿はBの名義が一部入っている」と指摘され、「Cが全財産を取得した」という内容は虚偽であるといわれる可能性が高いと言えます。

    そのような場合は、実際に、BとCとの間でAの相続に関して遺産分割協議が終わっていたとしても、登記実務上はBの名義を一度は入れないといけないということを説明できなければなりません。つまりは登記実務における法務局の扱いと税務上行った処理が整合しないことを、理路整然と説明できなければならないのです。

    このように、相続税は税法の知識のみでは対応できないことも多くあります。当税理士事務所の代表税理士は司法書士資格をも有する相続の専門家ですので、安心してご相談ください。


    相続開始後に配偶者相続人が死亡、相続税の「配偶者の税額軽減」は?

    札幌市中央区の当税理士事務所は、相続税特化の税理士事務所です。相続税申告の仕方が分からない、相続税の相談がしたいのに相談先がない、相続税申告を得意とする税理士に依頼したい、相続税申告の費用がどのくらいかかるか知りたい、相続税額を節税したい。このようなことは当税理士事務所にお気軽にご相談ください。


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    相続税における「配偶者の税額軽減」とは

    相続税申告において、配偶者相続人にだけ特別な優遇制度が用意されています。その優遇制度とは、「配偶者の税額軽減」です。

    配偶者の税額軽減とは、配偶者相続人が遺産分割等によって取得した相続財産の額が、次のどちらかに多い金額までは、配偶者相続人に相続税は課されないという制度です。

  • 1億6000万円
  • 配偶者相続人の法定相続分相当額


  • 配偶者相続人の法定相続分は、相続関係によって異なります。配偶者と子が相続人の場合は2分の1、配偶者と直系尊属が相続人の場合は3分の2、配偶者と兄弟姉妹(甥姪含む)が相続人の場合は4分の3が、配偶者相続人の法定相続分です。

    法定相続分が1億6000万円を超えるという方は非常に少数ですので、配偶者の税額軽減は、ほとんどの方にとっては「配偶者相続人が取得する遺産の額が1億6000万円までであれば非課税になる制度」と理解すれば足ります。


    配偶者の税額軽減で相続税がゼロに

    札幌で相続税の無料相談に対応していると、札幌だけでなく札幌近郊などからも数多くのご相談者がご来所されます。先日、次のような相談がありました。

    札幌市東区のAさんが死亡し、その相続人は配偶者のBとAB間の子であるCとDの合計3名です。Aの遺産は札幌市東区の自宅不動産を含めおよそ1億円でした。

    BCD間にはまったく争いはありませんでしたので、話し合いの結果、Aさんの遺産は札幌市東区の自宅不動産を含めてそのすべてを配偶者Bが相続することになりました(この話合いは、相続税の申告期限までに完了しています)。


    配偶者の税額軽減制度があることから、Bは相続税がゼロになります。1億円もの不動産や金融資産を相続しても、結果として非課税という扱いになるのです。

    ※配偶者の税額軽減の適用を受けるためには、相続税申告が必要です。相続税申告をした上で、税額軽減の適用を受けて納税額がゼロになるのです。納税額が生じないからといって相続税の申告が不要なわけではありません。


    配偶者相続人が遺産分割の前に死亡したケース

    先日、相続税のご相談で、次のような状況の方がいました。前述の札幌市東区のA さんのケースと似ていますが、少しだけ異なります。

    札幌市厚別区の甲さんが令和8年2月に死亡し、その相続人は配偶者の乙と甲乙間の子である丙と丁の合計3名です。甲の遺産は自宅不動産を含めておよそ9000万円でした。

    令和8年4月に、甲の後を追うように乙も亡くなってしまいました。甲の遺産について、乙丙丁の3名での分割は済んでおりません。乙の相続人は丙と丁の2名のみです。


    上記のケースは、意外とよく聞く事例です。札幌で相続税の相談に数多く接していると、配偶者相続人が自らの配偶者の後を追うように立て続けになくなるということは珍しくないと感じます。


    配偶者相続人の死後でも配偶者の税額軽減の適用可能

    札幌市東区のAさんのケースと札幌市厚別区の甲さんのケースは似ているにもかかわらず、甲さんのケースで配偶者の税額軽減の適用が認められないとするのなら、それは非常に不合理です。

    乙の死亡は予測できない突然のことであり、その突然の事象によって納税額が大きく変わってしまうのは、納税者にとって酷なことです。

    したがって相続税法基本通達19の2-5により、甲さんのケース(相続開始後で遺産分割の前に配偶者相続人が死亡したケース)であっても、一定の要件を満たしていると配偶者の税額軽減の適用を認めています。その要件とは、次のとおりです。
    ※以下における「一次相続」とは、甲さんのケースであれば令和8年2月に発生した甲さんの相続のことです。

  • 一次相続における配偶者相続人以外の相続人と配偶者相続人の相続人の合意がある。
  • その合意によって、一次相続において配偶者相続人が取得するとした相続財産がある


  • たとえば甲さんのケースであれば、甲の相続における乙以外の相続人は丙と丁です。そして乙の相続人は丙と丁です。結果、甲の相続(一次相続)において、丙と丁の2名によって、「札幌市厚別区の自宅不動産は死亡した乙が相続したことにしよう」とすれば、その自宅不動産は乙が取得したと扱うことができるのです。そして乙が取得した財産の額は1.6億円に満たない額ですので、配偶者の税額軽減を適用して、乙の納税額はゼロになります。


    プランニングによって納税額が大きく異なる

    札幌市厚別区の甲さんのようなケースは、税理士としてはまさに腕の見せ所です。

    甲さんの遺産を乙さんを経由せずに丙と丁に承継させるのか、あるいは乙を経由して丙と丁に承継させるのか、いずれかによってトータルの納税額が大きく異なることがあります。
     
    札幌の相続税専門の当税理士事務所では、一次相続において配偶者相続人が存在する場合は、配偶者の固有財産の状況を伺った上でプランニングを行います。一次相続で配偶者相続人がいくら取得することが、将来の配偶者相続人が死亡したときの相続(二次相続)の負担との兼ね合いで合理的なのか、検討を行うのです。


    相続分の譲渡と相続税申告

    札幌市中央区にある当税理士事務所では、相続税申告の無料相談に対応しております。当税理士事務所は相続税申告に特化した税理士事務所であり、税理士と司法書士のダブルライセンスで相続手続に対応している札幌では数少ない専門事務所です。札幌・札幌近郊で相続税申告にお困りのご相続人は、お気軽にご相談ください。相続税専門税理士があなたの相続税申告を最適化いたします。


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    相続分の譲渡とは、その効果は?

    相続分の譲渡とは、相続人が自身の相続分を他の相続人や第三者に譲り渡すことです。

    相続分の譲渡をすることで、譲渡人は遺産分割に参加する権利と義務を失い、財産の取得を主張できなくなります。

    一方で譲受人は、譲受人がもともと相続人である場合は遺産分割において主張できる権利の割合がその分だけ増え、譲受人がもともと相続人ではない第三者である場合は遺産分割に参加して譲り受けた分だけの権利主張が可能になります。


    相続分の譲受人が相続人だったケース

    札幌で相続税相談に応じていると、次のようなケースに出くわしたことがありました。

    札幌市中央区のAが死亡し、その相続人は子供であるBとCとDであり、法定相続分はそれぞれ3分の1です。Bはもともと高所得者でありお金にまったく困っていないことから、その相続分をCに譲渡しました。


    このケース1において、相続税申告を含む課税関係にどのような影響を与えるのでしょうか。

    そもそもですが、相続分の譲渡は、無償と有償の2つのパターンがあります。以下において、それぞれのパターンごとに札幌の相続税専門の税理士が解説します。

    <無償のパターン> まず相続分の譲渡をしたBが無償でCに譲渡した場合について検討します。

    無償で相続分を譲り渡した者は、相続財産について何らの権利主張をすることができなくなります。つまり「相続において財産を取得した者」になることができなくなるわけですから、相続税申告の必要はありません。

    ところで無償で相続分の譲渡をするケースは、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所(札幌市中央区のAのケースであれば札幌家庭裁判所)で行う相続放棄と似ています。相続放棄との違いは次のとおりです。

  • 相続分の譲渡人は、相続債務については免れることはできない
  • 相続分の譲受人が主張できる権利が、相続放棄に比べて増えることがある

  • 相続放棄との違いがあるからこそ、相続放棄では相続分の譲渡を選択する意味があるのです。

    <有償のパターン>
    Bが相続分の放棄を有償で譲渡することも可能です。たとえば3000万円で、自らの相続分を他の相続人に譲渡するのです。

    相続分の譲受人が相続人であるなら、相続分を有償で取得してその対価を支払うことは「代償分割」に似ています。代償分割とは、相続財産を多く取得する相続人が、その代わりにお金等の財産を他の相続人に渡す遺産分割の方法であり、相続人間での有償での相続分の譲渡は、この代償分割に経済的効果が類似しているのです。

    相続税申告においても、代償分割の時と同様に処理します。Bが相続で取得した財産は代償金3000万円であり、逆にCは取得した相続財産のなかから代償債務である3000万円を引く形で相続税の申告と納税をします。経済的な実態が同じであれば、同じ処理になるのが税務処理の基本です。


    相続分の譲受人が相続人以外の第三者だったケース

    相続分の譲渡は第三者に対しても行うことが可能です。譲受人が第三者だとしても、やはり無償と有償のそれぞれのパターンがあります。

    譲受人が相続人以外の第三者である場合、その譲受人は相続人ではないのですから、その譲受人については、相続税の申告と納税は問題となりません。しかしながら譲受人は経済的な利益を得ているわけですから、相続税とは異なる税金が問題となります。

    <無償のパターン>
    無償で第三者が相続分の譲渡を受けた場合、それは贈与によって相続財産を取得したと扱われます。

    まずは相続分の譲渡人が相続によって財産を取得したと扱われます。相続によって財産を取得したのですから、当然譲渡人について相続税の申告と納税を行う必要があるのは言うまでもありません。

    そして相続分の譲受人については、対価を要せずして経済的な利益を受けたのですから、贈与税の申告と納税が必要になると考えられます。

    <有償のパターン>
    相続分の譲渡において第三者が有償で相続分を譲り受けた場合はどうでしょうか。

    この場合においても、相続分の譲渡人は相続によっていったん財産を取得したと考えられるため、相続税の申告と納税が必要です。

    相続分の譲受人が得た財産が、含み益のある財産(たとえば土地など)であれば、相続分の譲渡をした者は、譲渡所得税の申告と納税が必要になります。相続した財産(たとえば土地)を売却してその対価を得て利益が出た場合と、経済的実態が同様だからです。

    相続分の譲受人については、取得した財産に対して適正だと考えられる額で権利を取得していれば贈与税は生じません。たとえば相続分の譲渡人に1000万円を支払い、1000万円相当の不動産権利を取得したような場合です。

    一方で相続分の譲渡人に渡したのが1000万円であるのに、なぜか3000万円の不動産権利を取得したのであれば、その差額は贈与といえます。したがって、この場合は贈与税の申告と納税が必要になるのです。

    相続分の譲渡が関係する相続税申告は非常に複雑です。おそらく相続人本人が対応することは難しいため、相続税申告を専門とする税理士に依頼するとよいでしょう。


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    換価遺言(清算型遺贈)の譲渡所得税申告に要注意

    札幌市中央区にある当税理士事務所は、札幌で相続税を専門に扱う事務所です。これまで数多くの相続税案件のご依頼をいただき、札幌圏内ではトップクラスの取り扱い実績があると自負しております。札幌・札幌近郊で相続税申告にお困りの方はお気軽にご相談ください。税理士・司法書士のダブルライセンスであなたの相続税申告を最適化します。


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    換価遺言(清算型遺贈)とは

    札幌で相続税申告の無料相談に応じている当税理士事務所には、数多くのご相談がございます。そのなかには、「遺言書があった」という事例も相当数あります。

    遺言書がある場合は、(原則として)遺言書の通りに相続財産が各相続人等に承継されます。長男に不動産を相続させる、長女に預貯金を相続させる等の記載があれば、それに従って遺産分割協議を経ずして不動産や預貯金の権利が長男や長女に移転するのです。

    ところで遺言書がある相続といえば、相続税専門の当税理士事務所に、次のような相談が持ち込まれたことがありました。

    札幌市手稲区のAさんが死亡し、その相続人は甥っ子のBのみです。Aさんの財産は札幌市手稲区の自宅不動産のみでしたが、Aさんは遺言書を作成しておりました。Aさんの遺言書の内容を簡単にまとめると次のとおりです。

    自分の自宅不動産を含む全財産を売却換価し、債務や必要経費を控除した上で、その残額をC(札幌市北区在住、昭和35年1月10日生まれ)に遺贈する。
    遺言執行者に司法書士Dを指定する

    ※Cは相続人ではなく、Aの親族ですらありません。

    このような遺言は、換価遺言(清算型遺贈)と呼ばれます。Aとしては、Cには何らの負担をかけたくなく、経済的利益のみを享受して欲しい、という考えのもと、このような遺言書を作成しました。すべて換金し、その換金代金のみがCに届くようにすれば、たしかにCに負担はありません。不動産の実物がCに移転する場合に比べ、札幌市手稲区の自宅不動産を利用する予定のないCにとっては非常にメリットの大きな遺言の形、それが換価遺言なのです。遺言執行者に指定されたDの勧めがあったのも、Aの遺言書作成を後押ししました。


    換価遺言の場合に問題になるのが「譲渡所得税」

    札幌市手稲区のAさんの遺産は、手稲区の自宅不動産のみでした。その不動産が他に売却されて、利益が出ていたらのなら、譲渡所得税の申告と納税をしなければなりません。たとえばAさんが自宅不動産を購入したが額が当時1000万円で、この度の遺言執行者の売却で得た金額は5000万円であり、明らかに利益が出ています。

    この5000万円から債務や必要経費の支払いがなされ、その残額が受遺者であるCに渡されていますが、譲渡所得税の申告と納税は、誰が行うべきでしょうか。

    誰も譲渡所得税の申告と納税をしないのであれば、税務署から税務調査が入る可能性もあります。そのとき、税務調査が入られるのはおそらく「相続人」です。札幌市手稲区Aの相続人Bのところに税務署から「譲渡所得税の申告と納税が漏れているのではないか」と連絡が入ることが予想されます。

    というのは、換価遺言があった場合の登記名義の流れから、利益が生じているのはBであると考えてしまうことは、無理のないことだからです。


    換価遺言があった場合の登記名義の流れとその手続き

    換価遺言がある場合、登記名義は次のようになります。

    1:法定相続人の全員に、法定相続分での相続登記がなされる。
    2:法定相続人の全員から、買主の名義に売買を原因とする所有権移転登記がなされる。

    換価遺言がある場合に、被相続人の名義から直接買主の名義に変更することはできません。まずは法定相続人に法定相続分で相続がなされたとする登記が必要で、この登記は遺言執行者が単独で(つまり相続人の協力なしに)行うことが可能です。

    そして遺言執行者が買主との間で売買契約を締結します。この売買契約の締結においても、相続人の関与はありません。

    売買契約ができたら買主の名義に不動産名義変更を行いますが、この売買を原因とする所有権移転登記についても、相続人の協力はなくして、遺言執行者と買主の二者で行うことが可能です。

    つまり、登記簿上は「一度法定相続された不動産を相続人が売却した」という外観があるものの、実際には相続人は何ら協力してしません。そして換価遺言(清算型遺贈)の場合は、売却代金から債務や必要経費を差し引いて受贈者にお金が渡るのですから、相続人は売却代金をまったく受け取らないことになります。

    この状況で、相続人に譲渡所得税の申告と納税を求めるのは酷だといえます。


    実質所有者課税の原則

    形式的には(登記簿の流れからは)相続人に利益が生じているように見えますが、税法の世界では形式ではなく「実質」を重視します。

    札幌市手稲区のAさんのような換価遺言(清算型遺贈)がある場合、相続人は実質的な権利は何ら手にしません。権利を手にしているのは、売却代金から経費を差し引いた残額を手にした受贈者Cです。

    したがって札幌市手稲区の不動産を売却した際の利益(譲渡所得)は受遺者に帰属していることから、受遺者が譲渡所得税の申告と納税をするべきだと考えます。相続人は。譲渡所得税の申告と納税を行う必要はないと考えるが相当です。
    ※この点については、異なる見解もありますが、税法の「実質所有者課税の原則」からは、そのように考えられます。


    遺言作成にも税務の知識が必要

    ところで遺言書の作成というと、税理士ではなく司法書士や弁護士の業務だと思われがちです。

    実際に遺言書作成を請け負うのは、税理士よりも司法書士・弁護士が圧倒的に多いでしょう。

    司法書士や弁護士になかには、相続が発生した後の税金の処理について、何らの知識を持たない方もいるため注意が必要です。札幌市手稲区の自宅不動産の譲渡所得税について、遺言者が死亡した後にどのような処理になるか考えずに遺言書の作成を進めるケースもあるのです。遺言書を作成する際も、税務の知識を有する専門家に意見を求めることがよいでしょう。


    生命保険金で代償金を支払う「代償分割をしたい」という相談

    相続税申告について札幌でご相談したい方は、相続税専門の当税理士事務所にお任せください。税理士・司法書士のダブルライセンスで、あなたの相続税申告を徹底サポートいたします。相続税申告の初回ご相談は無料です。


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    生命保険金が多額で、他の相続人にも分けたいというケース

    札幌で相続税申告の相談を数多く受けているなかで、次のようなご相談がありました。

    札幌市手稲区のAさんが死亡し、相続人になったのは子供であるBさんとCさんです。AさんはBさんを受取人として、9000万円の生命保険契約を締結していました。9000万円以外にAさんの財産は、預貯金1000万円のみです。

    預貯金1000万円については、Cさんが相続することになりました。また、生命保険で多額のお金を手にしたBさんは、Cさんに4000万円を渡したいと考えています。


    BさんがCさんに4000万円を渡す行為について、どのような課税関係が生じるでしょうか。相続税の問題だけで済むのか、札幌の相続税専門税理士が解説します。


    生命保険の扱いと代償分割

    札幌市手稲区のAさんの事例を検討する前に、生命保険金の扱いと代償分割について簡単に解説します。

    生命保険について

    相続税の対象になる相続財産は、原則として民法上の相続財産といえるものです。たとえば被相続人が有していた預貯金や不動産、自動車や有価証券などの財産です。

    一方で、生命保険金は預貯金等の財産とは性質が異なるものです。生命保険は被相続人が保険会社と契約して保険料を払い込み、相続人を受取人にする形が一般的です。被相続人を被保険者にしておくと、被相続人が死亡したことにともなって保険契約によって生命保険金が、(被相続人からではなく)保険会社から受取人に支払われます。

    このように生命保険金は保険会社から支払われるものであり、本来的な相続財産には該当しません。しかし相続財産ではないために相続税申告に反映しなくてよいのであれば、相続税の課税逃れのために、不必要な生命保険契約を締結する人が続出してしまいます。

    相続税の課税逃れを防ぐべく、生命保険金は「みなし相続財産」と扱われ、相続税の課税対象に組み込まれます(実際には一定の非課税枠がありますが)。

    代償分割について

    代償分割とは遺産分割の一種であり、相続財産を取得した相続人が、他の相続人に対して、「代償金」を支払うという遺産の分け方です。たとえば相続人が二人いて、遺産が不動産しかない場合に、不動産を取得した者が他の相続人に対して不動産価額の2分の1に相当するお金を渡すのです。このお金については、あくまで「遺産の分割」の過程で渡されたものであるため、(原則として)贈与税が課税されることはありません。相続税の問題として処理することが可能なのです。


    代償分割はあくまで「遺産分割」の一種である

    代償分割は遺産分割の一つの形態に過ぎないという点には注意が必要です。

    札幌市手稲区のAさんのケースでは、Aさんの相続財産は預貯金1000万円とみなし相続財産の生命保険金9000万円です。

    注目すべきは、生命保険はあくまでも「みなし」相続財産であり、本来の(民法上の)相続財産ではない、という点です。生命保険金は事前に受取人が契約で定まっており、預貯金や不動産のように、遺産分割の対象ではないのです。Aさんのケースでは、遺産分割の対象となるのは預貯金1000万円のみだということです。

    遺産分割の際にBが財産を多く取得し、その代わりにCにお金を支払う、という行為であれば代償分割として、相続税の問題として処理され、贈与税の課税は原則として問題になりませんでした。しかしAさんの事例では、Bは遺産分割では何も取得していないにも関わらず、Cに生命保険で得た自分自身のお金を渡しているのです。


    贈与税の問題として処理

    結局のところBからCへ支払われたお金については、贈与税の問題として処理しなければなりません。

    贈与税の対象になるということは、多額の納税が生じます。一般的に相続税よりも贈与の方が税負担として重いため、相続税の申告と納税のみで整理できると判断したBとCは、予想外の税負担を背負うことになります。

    贈与税は相続税の補完税ともいわれ、相続税の問題を検討する際に贈与の問題に発展することはよくあることです。相続税のみで解決できると判断した結果、多額の贈与税の支払いが生じてしまうことを防ぐためにも、相続税申告は専門家に相談しましょう。


    遺言書と異なる遺産分割協議による相続税申告

    札幌の当税理士事務所は、相続税申告を専門に扱う税理士事務所です。相続税の税額を許される範囲で圧縮したい、相続税申告は難しくて自分では対応できない、相続税申告は専門家にいっさいを任せてしまいたい、という方はお気軽にご相談ください。相続税専門税理士が、札幌を中心として、お困りのご相続人の力になります。


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    遺言書の内容に納得できない

    札幌で相続税の相談に対応していると、遺言書があるというケースに多く接します。被相続人が生前に、公正証書や自筆証書の形式で、自らの意思を記していることがあるのです。

    相続税の相談に応じていると、たとえば次のようなケースがあります。

    札幌市清田区のAの相続人は、Aの子供であるBとCの二人です。Aは遺言書で、Aが死亡した際は、Aが有する札幌市清田区の土地、北洋銀行札幌西支店の銀行口座にある預金、北海道銀行札幌駅支店にある銀行口座にある預金を含むいっさいの財産をBに与える、という趣旨の遺言書を作成していました。


    BとCの間には争いはなく、今後も良好な関係を継続したいと考えたBとCは、遺言書の内容を知りつつも、Aの遺産をBとCの話し合いで分けたい(つまり遺産分割協議で分けたい)と考えていました。有効な遺言書がある場合においても、その遺言書と異なる内容の遺産分割協議は可能なのでしょうか。


    遺言書と異なる遺産分割協議は可能

    結論を述べると、遺言書と異なる遺産分割協議を行うことは可能です。BとCが話し合って、Aの遺産の一部をCも相続することもできるのです。

    ただしそれには一定の条件があります。

  • 相続人全員が、遺言書の存在と内容を把握していること
  • 相続人以外の受遺者がいる場合、その受遺者が同意していること
  • 遺言者が遺言と異なる遺産分割を禁じていないこと
  • 遺言執行者がいる場合、その遺言執行者が同意していること


  • 上記のうち、実務上あまり問題とならない条件は3でしょう。遺言者は、遺言で遺産分割を禁ずる定めを盛り込むことが可能です(民法908条)。しかし相続税の実務上は、遺言書で遺産分割を禁じている内容の遺言書というのは、そもそも見かけることはほとんどありません。

    上記3以外の要件についても、以下において札幌の相続税専門税理士が解説しましょう。


    相続人の全員が遺言書の存在と内容を知っていること

    遺言書と異なる遺産分割協議を行うのであれば、相続人の全員がその遺言書の存在と内容を知った上で行う必要があるといえます。

    次のようなケースには要注意です。

    遺言書ですべての財産は長男に与えるとされているにもかかわらず、二男が遺言書の存在と内容を隠して遺産分割協議を行って財産を相続する。


    二男からすると「バレない」とでも思っているのでしょうが、遺言書の「隠匿」にあたる行為を行うことは、相続欠格事由に該当し、相続人としての地位を失ってしまうことになります(民法第891条)。

    どのような行為が「隠匿」にあたるかは個々のケースによって異なりますが、遺言書があるにもかかわらずその存在を相続人間で共有しなければ、遺言書があると後日知られた場合には、相続人間で法的トラブルに発展することは目に見えています。

    遺言書があるのであれば、まずはその存在と内容を相続人全員に開示した上で遺産分割協議を行うことを心がけましょう。


    受遺者がいるなら、受遺者の同意も必要

    相続人以外に受遺者がいるのであれば、遺言と異なる遺産分割協議を行うことは、その受遺者の同意も必須といえます。遺言と異なる遺産分割協議を行うということは、受遺者の権利を奪ってしまうことになるため、当然といえば当然です。

    受遺者の同意というのは、遺贈を放棄してもらうことを意味します。
     

    特定遺贈の場合

    たとえば「札幌市南区の土地は〇〇に遺贈する」とされている遺言がある場合、それは特定遺贈です(遺贈の対象物が特定されています)。
    特定遺贈を放棄したい場合は、相続人(及び遺言執行者)に放棄したい旨を伝えることで、遺贈の放棄が可能です。相続税の実務に携わる立場で言うと、後日のトラブルを回避するために、内容証明郵便で伝えることが得策だといえます。

    包括遺贈の場合

    たとえば「私の財産の3分の1を〇〇に遺贈する」というように、一定割合を示して遺贈するのが包括遺贈です。
    包括遺贈を受けた人は、ある意味において相続人と同じ立場だといえます。そのため、包括遺贈の放棄は相続の放棄と同様に、自己のために相続の開始があったことを知った日から3か月以内に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所(被相続人が札幌市内に住んでいた人なら札幌家庭裁判所)に、申述書を提出する形で行います。


    遺言執行者がいる場合、その遺言執行者が同意していること

    遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する権利と義務を負う者であり、遺言書の内容を実現すべく、具体的な手続きを行う者を意味します。たとえば遺言書で「札幌市北区の土地は長男に~」とされていたら札幌市北区の土地の名義変更を行います。遺言書で「北洋銀行札幌西支店の預金口座は払い戻して二男に~」とされていたら、銀行に出向いて口座の解約払い戻しを行い、払戻金を二男に引き渡します。

    民法第1013条によると、「遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない」と定められています。つまり遺言執行者がいるにもかかわらず、遺言の内容と存在を無視して相続人間で遺産を相続して処分してしまうような行為は認められない、ということです。
     
    遺言書とは異なる内容の遺産分割協議ができるか否かについて「遺言執行者がいる場合、その遺言執行者が同意していること」という要件を軽視する考えも世の中にはないわけではありません。しかしながら当税理士事務所は相続税の専門事務所であり、相続の専門家を自負している以上は民法第1013条の趣旨は尊重されるべきだと考えています。


    遺言と異なる遺産分割協議は、原則として「贈与」にならないが要注意

    以上の要件を満たすことで、遺言と異なる遺産分割協議を行うことは可能です。

    そして遺言と異なる内容の遺産分割協議に基づいて相続税申告を行った場合、原則として贈与税の課税の心配もありません。たとえば札幌市在住の甲さんが遺言書で、「札幌市厚別区の土地と札幌市清田区の土地は長男に~」という遺言書があるにもかかわらず、相続人間の遺産分割協議において「札幌市清田区の土地は長女の取得としよう」と話し合った場合、その札幌市清田区の土地を長男がいったん相続し、長女に贈与したとは(原則として)扱われません。
     
    被相続人から長男に札幌市厚別区の土地が、長女に札幌市清田区の土地がそれぞれ移転し、その内容の相続税申告と相続税の納税をすれば問題になることはないのです。
     
    ただし注意しなければいけないこともあります。
     
    長男と長女が遺言書の内容で相続税申告を行った後に「やはり札幌市清田区の土地は長女が相続することにしよう」としたところで、それは相続が終わった後の「贈与」の問題と解され、贈与税が課税される可能性があります。
     
    また、遺言書に基づいて長男名義に札幌市清田区の土地の名義変更が行われている場合についても、後日「清田の土地は長女が相続したことにしよう」といったとしたら、やはり相続の後の贈与の問題として処理されてしまう可能性があります。
     
    遺言書と異なる遺産分割協議を行う場合は、慎重な判断が必要になるケースもあります。不安を感じる場合は、お早めに相続税申告を専門に扱う税理士に相談することをおすすめします。