札幌相続相談所|札幌の「相続税専門」! 税理士/司法書士ダブルライセンスで安心の相続税申告をお約束します。土日も対応しております。

札幌相続相談所|札幌の「相続税専門」!
税理士/司法書士ダブルライセンスで安心の相続税申告をお約束します。

土日も対応しております。

相続開始後に配偶者相続人が死亡、相続税の「配偶者の税額軽減」は?

札幌市中央区の当税理士事務所は、相続税特化の税理士事務所です。相続税申告の仕方が分からない、相続税の相談がしたいのに相談先がない、相続税申告を得意とする税理士に依頼したい、相続税申告の費用がどのくらいかかるか知りたい、相続税額を節税したい。このようなことは当税理士事務所にお気軽にご相談ください。


相続税特化の税理士事務所


相続税における「配偶者の税額軽減」とは

相続税申告において、配偶者相続人にだけ特別な優遇制度が用意されています。その優遇制度とは、「配偶者の税額軽減」です。

配偶者の税額軽減とは、配偶者相続人が遺産分割等によって取得した相続財産の額が、次のどちらかに多い金額までは、配偶者相続人に相続税は課されないという制度です。

  • 1億6000万円
  • 配偶者相続人の法定相続分相当額


  • 配偶者相続人の法定相続分は、相続関係によって異なります。配偶者と子が相続人の場合は2分の1、配偶者と直系尊属が相続人の場合は3分の2、配偶者と兄弟姉妹(甥姪含む)が相続人の場合は4分の3が、配偶者相続人の法定相続分です。

    法定相続分が1億6000万円を超えるという方は非常に少数ですので、配偶者の税額軽減は、ほとんどの方にとっては「配偶者相続人が取得する遺産の額が1億6000万円までであれば非課税になる制度」と理解すれば足ります。


    配偶者の税額軽減で相続税がゼロに

    札幌で相続税の無料相談に対応していると、札幌だけでなく札幌近郊などからも数多くのご相談者がご来所されます。先日、次のような相談がありました。

    札幌市東区のAさんが死亡し、その相続人は配偶者のBとAB間の子であるCとDの合計3名です。Aの遺産は札幌市東区の自宅不動産を含めおよそ1億円でした。

    BCD間にはまったく争いはありませんでしたので、話し合いの結果、Aさんの遺産は札幌市東区の自宅不動産を含めてそのすべてを配偶者Bが相続することになりました(この話合いは、相続税の申告期限までに完了しています)。


    配偶者の税額軽減制度があることから、Bは相続税がゼロになります。1億円もの不動産や金融資産を相続しても、結果として非課税という扱いになるのです。

    ※配偶者の税額軽減の適用を受けるためには、相続税申告が必要です。相続税申告をした上で、税額軽減の適用を受けて納税額がゼロになるのです。納税額が生じないからといって相続税の申告が不要なわけではありません。


    配偶者相続人が遺産分割の前に死亡したケース

    先日、相続税のご相談で、次のような状況の方がいました。前述の札幌市東区のA さんのケースと似ていますが、少しだけ異なります。

    札幌市厚別区の甲さんが令和8年2月に死亡し、その相続人は配偶者の乙と甲乙間の子である丙と丁の合計3名です。甲の遺産は自宅不動産を含めておよそ9000万円でした。

    令和8年4月に、甲の後を追うように乙も亡くなってしまいました。甲の遺産について、乙丙丁の3名での分割は済んでおりません。乙の相続人は丙と丁の2名のみです。


    上記のケースは、意外とよく聞く事例です。札幌で相続税の相談に数多く接していると、配偶者相続人が自らの配偶者の後を追うように立て続けになくなるということは珍しくないと感じます。


    配偶者相続人の死後でも配偶者の税額軽減の適用可能

    札幌市東区のAさんのケースと札幌市厚別区の甲さんのケースは似ているにもかかわらず、甲さんのケースで配偶者の税額軽減の適用が認められないとするのなら、それは非常に不合理です。

    乙の死亡は予測できない突然のことであり、その突然の事象によって納税額が大きく変わってしまうのは、納税者にとって酷なことです。

    したがって相続税法基本通達19の2-5により、甲さんのケース(相続開始後で遺産分割の前に配偶者相続人が死亡したケース)であっても、一定の要件を満たしていると配偶者の税額軽減の適用を認めています。その要件とは、次のとおりです。
    ※以下における「一次相続」とは、甲さんのケースであれば令和8年2月に発生した甲さんの相続のことです。

  • 一次相続における配偶者相続人以外の相続人と配偶者相続人の相続人の合意がある。
  • その合意によって、一次相続において配偶者相続人が取得するとした相続財産がある


  • たとえば甲さんのケースであれば、甲の相続における乙以外の相続人は丙と丁です。そして乙の相続人は丙と丁です。結果、甲の相続(一次相続)において、丙と丁の2名によって、「札幌市厚別区の自宅不動産は死亡した乙が相続したことにしよう」とすれば、その自宅不動産は乙が取得したと扱うことができるのです。そして乙が取得した財産の額は1.6億円に満たない額ですので、配偶者の税額軽減を適用して、乙の納税額はゼロになります。


    プランニングによって納税額が大きく異なる

    札幌市厚別区の甲さんのようなケースは、税理士としてはまさに腕の見せ所です。

    甲さんの遺産を乙さんを経由せずに丙と丁に承継させるのか、あるいは乙を経由して丙と丁に承継させるのか、いずれかによってトータルの納税額が大きく異なることがあります。
     
    札幌の相続税専門の当税理士事務所では、一次相続において配偶者相続人が存在する場合は、配偶者の固有財産の状況を伺った上でプランニングを行います。一次相続で配偶者相続人がいくら取得することが、将来の配偶者相続人が死亡したときの相続(二次相続)の負担との兼ね合いで合理的なのか、検討を行うのです。


    相続分の譲渡と相続税申告

    札幌市中央区にある当税理士事務所では、相続税申告の無料相談に対応しております。当税理士事務所は相続税申告に特化した税理士事務所であり、税理士と司法書士のダブルライセンスで相続手続に対応している札幌では数少ない専門事務所です。札幌・札幌近郊で相続税申告にお困りのご相続人は、お気軽にご相談ください。相続税専門税理士があなたの相続税申告を最適化いたします。


    相続税特化の税理士事務所


    相続分の譲渡とは、その効果は?

    相続分の譲渡とは、相続人が自身の相続分を他の相続人や第三者に譲り渡すことです。

    相続分の譲渡をすることで、譲渡人は遺産分割に参加する権利と義務を失い、財産の取得を主張できなくなります。

    一方で譲受人は、譲受人がもともと相続人である場合は遺産分割において主張できる権利の割合がその分だけ増え、譲受人がもともと相続人ではない第三者である場合は遺産分割に参加して譲り受けた分だけの権利主張が可能になります。


    相続分の譲受人が相続人だったケース

    札幌で相続税相談に応じていると、次のようなケースに出くわしたことがありました。

    札幌市中央区のAが死亡し、その相続人は子供であるBとCとDであり、法定相続分はそれぞれ3分の1です。Bはもともと高所得者でありお金にまったく困っていないことから、その相続分をCに譲渡しました。


    このケース1において、相続税申告を含む課税関係にどのような影響を与えるのでしょうか。

    そもそもですが、相続分の譲渡は、無償と有償の2つのパターンがあります。以下において、それぞれのパターンごとに札幌の相続税専門の税理士が解説します。

    <無償のパターン> まず相続分の譲渡をしたBが無償でCに譲渡した場合について検討します。

    無償で相続分を譲り渡した者は、相続財産について何らの権利主張をすることができなくなります。つまり「相続において財産を取得した者」になることができなくなるわけですから、相続税申告の必要はありません。

    ところで無償で相続分の譲渡をするケースは、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所(札幌市中央区のAのケースであれば札幌家庭裁判所)で行う相続放棄と似ています。相続放棄との違いは次のとおりです。

  • 相続分の譲渡人は、相続債務については免れることはできない
  • 相続分の譲受人が主張できる権利が、相続放棄に比べて増えることがある

  • 相続放棄との違いがあるからこそ、相続放棄では相続分の譲渡を選択する意味があるのです。

    <有償のパターン>
    Bが相続分の放棄を有償で譲渡することも可能です。たとえば3000万円で、自らの相続分を他の相続人に譲渡するのです。

    相続分の譲受人が相続人であるなら、相続分を有償で取得してその対価を支払うことは「代償分割」に似ています。代償分割とは、相続財産を多く取得する相続人が、その代わりにお金等の財産を他の相続人に渡す遺産分割の方法であり、相続人間での有償での相続分の譲渡は、この代償分割に経済的効果が類似しているのです。

    相続税申告においても、代償分割の時と同様に処理します。Bが相続で取得した財産は代償金3000万円であり、逆にCは取得した相続財産のなかから代償債務である3000万円を引く形で相続税の申告と納税をします。経済的な実態が同じであれば、同じ処理になるのが税務処理の基本です。


    相続分の譲受人が相続人以外の第三者だったケース

    相続分の譲渡は第三者に対しても行うことが可能です。譲受人が第三者だとしても、やはり無償と有償のそれぞれのパターンがあります。

    譲受人が相続人以外の第三者である場合、その譲受人は相続人ではないのですから、その譲受人については、相続税の申告と納税は問題となりません。しかしながら譲受人は経済的な利益を得ているわけですから、相続税とは異なる税金が問題となります。

    <無償のパターン>
    無償で第三者が相続分の譲渡を受けた場合、それは贈与によって相続財産を取得したと扱われます。

    まずは相続分の譲渡人が相続によって財産を取得したと扱われます。相続によって財産を取得したのですから、当然譲渡人について相続税の申告と納税を行う必要があるのは言うまでもありません。

    そして相続分の譲受人については、対価を要せずして経済的な利益を受けたのですから、贈与税の申告と納税が必要になると考えられます。

    <有償のパターン>
    相続分の譲渡において第三者が有償で相続分を譲り受けた場合はどうでしょうか。

    この場合においても、相続分の譲渡人は相続によっていったん財産を取得したと考えられるため、相続税の申告と納税が必要です。

    相続分の譲受人が得た財産が、含み益のある財産(たとえば土地など)であれば、相続分の譲渡をした者は、譲渡所得税の申告と納税が必要になります。相続した財産(たとえば土地)を売却してその対価を得て利益が出た場合と、経済的実態が同様だからです。

    相続分の譲受人については、取得した財産に対して適正だと考えられる額で権利を取得していれば贈与税は生じません。たとえば相続分の譲渡人に1000万円を支払い、1000万円相当の不動産権利を取得したような場合です。

    一方で相続分の譲渡人に渡したのが1000万円であるのに、なぜか3000万円の不動産権利を取得したのであれば、その差額は贈与といえます。したがって、この場合は贈与税の申告と納税が必要になるのです。

    相続分の譲渡が関係する相続税申告は非常に複雑です。おそらく相続人本人が対応することは難しいため、相続税申告を専門とする税理士に依頼するとよいでしょう。


    相続税特化の税理士事務所


    換価遺言(清算型遺贈)の譲渡所得税申告に要注意

    札幌市中央区にある当税理士事務所は、札幌で相続税を専門に扱う事務所です。これまで数多くの相続税案件のご依頼をいただき、札幌圏内ではトップクラスの取り扱い実績があると自負しております。札幌・札幌近郊で相続税申告にお困りの方はお気軽にご相談ください。税理士・司法書士のダブルライセンスであなたの相続税申告を最適化します。


    相続税特化の税理士事務所


    換価遺言(清算型遺贈)とは

    札幌で相続税申告の無料相談に応じている当税理士事務所には、数多くのご相談がございます。そのなかには、「遺言書があった」という事例も相当数あります。

    遺言書がある場合は、(原則として)遺言書の通りに相続財産が各相続人等に承継されます。長男に不動産を相続させる、長女に預貯金を相続させる等の記載があれば、それに従って遺産分割協議を経ずして不動産や預貯金の権利が長男や長女に移転するのです。

    ところで遺言書がある相続といえば、相続税専門の当税理士事務所に、次のような相談が持ち込まれたことがありました。

    札幌市手稲区のAさんが死亡し、その相続人は甥っ子のBのみです。Aさんの財産は札幌市手稲区の自宅不動産のみでしたが、Aさんは遺言書を作成しておりました。Aさんの遺言書の内容を簡単にまとめると次のとおりです。

    自分の自宅不動産を含む全財産を売却換価し、債務や必要経費を控除した上で、その残額をC(札幌市北区在住、昭和35年1月10日生まれ)に遺贈する。
    遺言執行者に司法書士Dを指定する

    ※Cは相続人ではなく、Aの親族ですらありません。

    このような遺言は、換価遺言(清算型遺贈)と呼ばれます。Aとしては、Cには何らの負担をかけたくなく、経済的利益のみを享受して欲しい、という考えのもと、このような遺言書を作成しました。すべて換金し、その換金代金のみがCに届くようにすれば、たしかにCに負担はありません。不動産の実物がCに移転する場合に比べ、札幌市手稲区の自宅不動産を利用する予定のないCにとっては非常にメリットの大きな遺言の形、それが換価遺言なのです。遺言執行者に指定されたDの勧めがあったのも、Aの遺言書作成を後押ししました。


    換価遺言の場合に問題になるのが「譲渡所得税」

    札幌市手稲区のAさんの遺産は、手稲区の自宅不動産のみでした。その不動産が他に売却されて、利益が出ていたらのなら、譲渡所得税の申告と納税をしなければなりません。たとえばAさんが自宅不動産を購入したが額が当時1000万円で、この度の遺言執行者の売却で得た金額は5000万円であり、明らかに利益が出ています。

    この5000万円から債務や必要経費の支払いがなされ、その残額が受遺者であるCに渡されていますが、譲渡所得税の申告と納税は、誰が行うべきでしょうか。

    誰も譲渡所得税の申告と納税をしないのであれば、税務署から税務調査が入る可能性もあります。そのとき、税務調査が入られるのはおそらく「相続人」です。札幌市手稲区Aの相続人Bのところに税務署から「譲渡所得税の申告と納税が漏れているのではないか」と連絡が入ることが予想されます。

    というのは、換価遺言があった場合の登記名義の流れから、利益が生じているのはBであると考えてしまうことは、無理のないことだからです。


    換価遺言があった場合の登記名義の流れとその手続き

    換価遺言がある場合、登記名義は次のようになります。

    1:法定相続人の全員に、法定相続分での相続登記がなされる。
    2:法定相続人の全員から、買主の名義に売買を原因とする所有権移転登記がなされる。

    換価遺言がある場合に、被相続人の名義から直接買主の名義に変更することはできません。まずは法定相続人に法定相続分で相続がなされたとする登記が必要で、この登記は遺言執行者が単独で(つまり相続人の協力なしに)行うことが可能です。

    そして遺言執行者が買主との間で売買契約を締結します。この売買契約の締結においても、相続人の関与はありません。

    売買契約ができたら買主の名義に不動産名義変更を行いますが、この売買を原因とする所有権移転登記についても、相続人の協力はなくして、遺言執行者と買主の二者で行うことが可能です。

    つまり、登記簿上は「一度法定相続された不動産を相続人が売却した」という外観があるものの、実際には相続人は何ら協力してしません。そして換価遺言(清算型遺贈)の場合は、売却代金から債務や必要経費を差し引いて受贈者にお金が渡るのですから、相続人は売却代金をまったく受け取らないことになります。

    この状況で、相続人に譲渡所得税の申告と納税を求めるのは酷だといえます。


    実質所有者課税の原則

    形式的には(登記簿の流れからは)相続人に利益が生じているように見えますが、税法の世界では形式ではなく「実質」を重視します。

    札幌市手稲区のAさんのような換価遺言(清算型遺贈)がある場合、相続人は実質的な権利は何ら手にしません。権利を手にしているのは、売却代金から経費を差し引いた残額を手にした受贈者Cです。

    したがって札幌市手稲区の不動産を売却した際の利益(譲渡所得)は受遺者に帰属していることから、受遺者が譲渡所得税の申告と納税をするべきだと考えます。相続人は。譲渡所得税の申告と納税を行う必要はないと考えるが相当です。
    ※この点については、異なる見解もありますが、税法の「実質所有者課税の原則」からは、そのように考えられます。


    遺言作成にも税務の知識が必要

    ところで遺言書の作成というと、税理士ではなく司法書士や弁護士の業務だと思われがちです。

    実際に遺言書作成を請け負うのは、税理士よりも司法書士・弁護士が圧倒的に多いでしょう。

    司法書士や弁護士になかには、相続が発生した後の税金の処理について、何らの知識を持たない方もいるため注意が必要です。札幌市手稲区の自宅不動産の譲渡所得税について、遺言者が死亡した後にどのような処理になるか考えずに遺言書の作成を進めるケースもあるのです。遺言書を作成する際も、税務の知識を有する専門家に意見を求めることがよいでしょう。


    生命保険金で代償金を支払う「代償分割をしたい」という相談

    相続税申告について札幌でご相談したい方は、相続税専門の当税理士事務所にお任せください。税理士・司法書士のダブルライセンスで、あなたの相続税申告を徹底サポートいたします。相続税申告の初回ご相談は無料です。


    相続税特化の税理士事務所


    生命保険金が多額で、他の相続人にも分けたいというケース

    札幌で相続税申告の相談を数多く受けているなかで、次のようなご相談がありました。

    札幌市手稲区のAさんが死亡し、相続人になったのは子供であるBさんとCさんです。AさんはBさんを受取人として、9000万円の生命保険契約を締結していました。9000万円以外にAさんの財産は、預貯金1000万円のみです。

    預貯金1000万円については、Cさんが相続することになりました。また、生命保険で多額のお金を手にしたBさんは、Cさんに4000万円を渡したいと考えています。


    BさんがCさんに4000万円を渡す行為について、どのような課税関係が生じるでしょうか。相続税の問題だけで済むのか、札幌の相続税専門税理士が解説します。


    生命保険の扱いと代償分割

    札幌市手稲区のAさんの事例を検討する前に、生命保険金の扱いと代償分割について簡単に解説します。

    生命保険について

    相続税の対象になる相続財産は、原則として民法上の相続財産といえるものです。たとえば被相続人が有していた預貯金や不動産、自動車や有価証券などの財産です。

    一方で、生命保険金は預貯金等の財産とは性質が異なるものです。生命保険は被相続人が保険会社と契約して保険料を払い込み、相続人を受取人にする形が一般的です。被相続人を被保険者にしておくと、被相続人が死亡したことにともなって保険契約によって生命保険金が、(被相続人からではなく)保険会社から受取人に支払われます。

    このように生命保険金は保険会社から支払われるものであり、本来的な相続財産には該当しません。しかし相続財産ではないために相続税申告に反映しなくてよいのであれば、相続税の課税逃れのために、不必要な生命保険契約を締結する人が続出してしまいます。

    相続税の課税逃れを防ぐべく、生命保険金は「みなし相続財産」と扱われ、相続税の課税対象に組み込まれます(実際には一定の非課税枠がありますが)。

    代償分割について

    代償分割とは遺産分割の一種であり、相続財産を取得した相続人が、他の相続人に対して、「代償金」を支払うという遺産の分け方です。たとえば相続人が二人いて、遺産が不動産しかない場合に、不動産を取得した者が他の相続人に対して不動産価額の2分の1に相当するお金を渡すのです。このお金については、あくまで「遺産の分割」の過程で渡されたものであるため、(原則として)贈与税が課税されることはありません。相続税の問題として処理することが可能なのです。


    代償分割はあくまで「遺産分割」の一種である

    代償分割は遺産分割の一つの形態に過ぎないという点には注意が必要です。

    札幌市手稲区のAさんのケースでは、Aさんの相続財産は預貯金1000万円とみなし相続財産の生命保険金9000万円です。

    注目すべきは、生命保険はあくまでも「みなし」相続財産であり、本来の(民法上の)相続財産ではない、という点です。生命保険金は事前に受取人が契約で定まっており、預貯金や不動産のように、遺産分割の対象ではないのです。Aさんのケースでは、遺産分割の対象となるのは預貯金1000万円のみだということです。

    遺産分割の際にBが財産を多く取得し、その代わりにCにお金を支払う、という行為であれば代償分割として、相続税の問題として処理され、贈与税の課税は原則として問題になりませんでした。しかしAさんの事例では、Bは遺産分割では何も取得していないにも関わらず、Cに生命保険で得た自分自身のお金を渡しているのです。


    贈与税の問題として処理

    結局のところBからCへ支払われたお金については、贈与税の問題として処理しなければなりません。

    贈与税の対象になるということは、多額の納税が生じます。一般的に相続税よりも贈与の方が税負担として重いため、相続税の申告と納税のみで整理できると判断したBとCは、予想外の税負担を背負うことになります。

    贈与税は相続税の補完税ともいわれ、相続税の問題を検討する際に贈与の問題に発展することはよくあることです。相続税のみで解決できると判断した結果、多額の贈与税の支払いが生じてしまうことを防ぐためにも、相続税申告は専門家に相談しましょう。


    遺言書と異なる遺産分割協議による相続税申告

    札幌の当税理士事務所は、相続税申告を専門に扱う税理士事務所です。相続税の税額を許される範囲で圧縮したい、相続税申告は難しくて自分では対応できない、相続税申告は専門家にいっさいを任せてしまいたい、という方はお気軽にご相談ください。相続税専門税理士が、札幌を中心として、お困りのご相続人の力になります。


    相続税特化の税理士事務所


    遺言書の内容に納得できない

    札幌で相続税の相談に対応していると、遺言書があるというケースに多く接します。被相続人が生前に、公正証書や自筆証書の形式で、自らの意思を記していることがあるのです。

    相続税の相談に応じていると、たとえば次のようなケースがあります。

    札幌市清田区のAの相続人は、Aの子供であるBとCの二人です。Aは遺言書で、Aが死亡した際は、Aが有する札幌市清田区の土地、北洋銀行札幌西支店の銀行口座にある預金、北海道銀行札幌駅支店にある銀行口座にある預金を含むいっさいの財産をBに与える、という趣旨の遺言書を作成していました。


    BとCの間には争いはなく、今後も良好な関係を継続したいと考えたBとCは、遺言書の内容を知りつつも、Aの遺産をBとCの話し合いで分けたい(つまり遺産分割協議で分けたい)と考えていました。有効な遺言書がある場合においても、その遺言書と異なる内容の遺産分割協議は可能なのでしょうか。


    遺言書と異なる遺産分割協議は可能

    結論を述べると、遺言書と異なる遺産分割協議を行うことは可能です。BとCが話し合って、Aの遺産の一部をCも相続することもできるのです。

    ただしそれには一定の条件があります。

  • 相続人全員が、遺言書の存在と内容を把握していること
  • 相続人以外の受遺者がいる場合、その受遺者が同意していること
  • 遺言者が遺言と異なる遺産分割を禁じていないこと
  • 遺言執行者がいる場合、その遺言執行者が同意していること


  • 上記のうち、実務上あまり問題とならない条件は3でしょう。遺言者は、遺言で遺産分割を禁ずる定めを盛り込むことが可能です(民法908条)。しかし相続税の実務上は、遺言書で遺産分割を禁じている内容の遺言書というのは、そもそも見かけることはほとんどありません。

    上記3以外の要件についても、以下において札幌の相続税専門税理士が解説しましょう。


    相続人の全員が遺言書の存在と内容を知っていること

    遺言書と異なる遺産分割協議を行うのであれば、相続人の全員がその遺言書の存在と内容を知った上で行う必要があるといえます。

    次のようなケースには要注意です。

    遺言書ですべての財産は長男に与えるとされているにもかかわらず、二男が遺言書の存在と内容を隠して遺産分割協議を行って財産を相続する。


    二男からすると「バレない」とでも思っているのでしょうが、遺言書の「隠匿」にあたる行為を行うことは、相続欠格事由に該当し、相続人としての地位を失ってしまうことになります(民法第891条)。

    どのような行為が「隠匿」にあたるかは個々のケースによって異なりますが、遺言書があるにもかかわらずその存在を相続人間で共有しなければ、遺言書があると後日知られた場合には、相続人間で法的トラブルに発展することは目に見えています。

    遺言書があるのであれば、まずはその存在と内容を相続人全員に開示した上で遺産分割協議を行うことを心がけましょう。


    受遺者がいるなら、受遺者の同意も必要

    相続人以外に受遺者がいるのであれば、遺言と異なる遺産分割協議を行うことは、その受遺者の同意も必須といえます。遺言と異なる遺産分割協議を行うということは、受遺者の権利を奪ってしまうことになるため、当然といえば当然です。

    受遺者の同意というのは、遺贈を放棄してもらうことを意味します。
     

    特定遺贈の場合

    たとえば「札幌市南区の土地は〇〇に遺贈する」とされている遺言がある場合、それは特定遺贈です(遺贈の対象物が特定されています)。
    特定遺贈を放棄したい場合は、相続人(及び遺言執行者)に放棄したい旨を伝えることで、遺贈の放棄が可能です。相続税の実務に携わる立場で言うと、後日のトラブルを回避するために、内容証明郵便で伝えることが得策だといえます。

    包括遺贈の場合

    たとえば「私の財産の3分の1を〇〇に遺贈する」というように、一定割合を示して遺贈するのが包括遺贈です。
    包括遺贈を受けた人は、ある意味において相続人と同じ立場だといえます。そのため、包括遺贈の放棄は相続の放棄と同様に、自己のために相続の開始があったことを知った日から3か月以内に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所(被相続人が札幌市内に住んでいた人なら札幌家庭裁判所)に、申述書を提出する形で行います。


    遺言執行者がいる場合、その遺言執行者が同意していること

    遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する権利と義務を負う者であり、遺言書の内容を実現すべく、具体的な手続きを行う者を意味します。たとえば遺言書で「札幌市北区の土地は長男に~」とされていたら札幌市北区の土地の名義変更を行います。遺言書で「北洋銀行札幌西支店の預金口座は払い戻して二男に~」とされていたら、銀行に出向いて口座の解約払い戻しを行い、払戻金を二男に引き渡します。

    民法第1013条によると、「遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない」と定められています。つまり遺言執行者がいるにもかかわらず、遺言の内容と存在を無視して相続人間で遺産を相続して処分してしまうような行為は認められない、ということです。
     
    遺言書とは異なる内容の遺産分割協議ができるか否かについて「遺言執行者がいる場合、その遺言執行者が同意していること」という要件を軽視する考えも世の中にはないわけではありません。しかしながら当税理士事務所は相続税の専門事務所であり、相続の専門家を自負している以上は民法第1013条の趣旨は尊重されるべきだと考えています。


    遺言と異なる遺産分割協議は、原則として「贈与」にならないが要注意

    以上の要件を満たすことで、遺言と異なる遺産分割協議を行うことは可能です。

    そして遺言と異なる内容の遺産分割協議に基づいて相続税申告を行った場合、原則として贈与税の課税の心配もありません。たとえば札幌市在住の甲さんが遺言書で、「札幌市厚別区の土地と札幌市清田区の土地は長男に~」という遺言書があるにもかかわらず、相続人間の遺産分割協議において「札幌市清田区の土地は長女の取得としよう」と話し合った場合、その札幌市清田区の土地を長男がいったん相続し、長女に贈与したとは(原則として)扱われません。
     
    被相続人から長男に札幌市厚別区の土地が、長女に札幌市清田区の土地がそれぞれ移転し、その内容の相続税申告と相続税の納税をすれば問題になることはないのです。
     
    ただし注意しなければいけないこともあります。
     
    長男と長女が遺言書の内容で相続税申告を行った後に「やはり札幌市清田区の土地は長女が相続することにしよう」としたところで、それは相続が終わった後の「贈与」の問題と解され、贈与税が課税される可能性があります。
     
    また、遺言書に基づいて長男名義に札幌市清田区の土地の名義変更が行われている場合についても、後日「清田の土地は長女が相続したことにしよう」といったとしたら、やはり相続の後の贈与の問題として処理されてしまう可能性があります。
     
    遺言書と異なる遺産分割協議を行う場合は、慎重な判断が必要になるケースもあります。不安を感じる場合は、お早めに相続税申告を専門に扱う税理士に相談することをおすすめします。


    個人向け国債の遺産分割

    札幌で相続税申告を専門に取り扱う当税理士事務所には、相続税を含む様々な相談が寄せられます。先日も札幌で相続税の相談に応じていたところ、「被相続人が保有していた個人向け国債の遺産分割の仕方」というご相談がありました。個人向け国債についてどのように遺産分割を行えばよいか、札幌の相続税理士が解説します。


    相続税特化の税理士事務所


    意外と多い「個人向け国債」

    相続税申告を多く取り扱っていると、相続財産のなかに個人向け国債がある場面にたびたび出くわします。個人向け国債は安定資産であり、なおかつ普通預金よりも利率が高い(2025年9月時点では、変動10年ものであれば年0.5%程度の利回りを期待できるようです)ため、経済的に余裕のある方々に選ばれやすい投資商品だといえます。

    個人向け国債は野村証券などの証券会社のみならず、札幌市に数多く存在する金融機関である北洋銀行や北海道銀行でも購入できることから、札幌で相続税申告対象になる案件で相続財産のなかに個人向け国債があることは珍しくありません。


    個人向け国債は遺産分割の対象

    個人向け国債は、不動産等の他の相続財産と同じように相続人の全員で遺産分割を行い、その行方を決めなければなりません。

    たとえば札幌市北区のAさんが死亡し、相続人は札幌市北区在住のB(法定相続分2分の1)、札幌市清田区在住のC(法定相続分2分の1)だとします。Aさんは金融機関で個人向け国債(額面1000万円)を保有していたため、相続人のBさんは単独で金融機関に出向き、額面1000万円のうちの2分の1について換金払い戻しがしようと考えていますが、それはできません。

    個人向け国債は「遺産分割の対象」ですので、複数の相続人がいる状況で、一人の相続人からの換金請求には、金融機関は応えられないのです。裁判所もその見解を支持しており、ここでは詳しくは触れませんが「最判平成26年2月25日」でもそのことが述べられています。


    個人向け国債の遺産分割の仕方

    個人向け国債といえども、遺産分割の仕方は他の相続財産と同様で、次の3つの方法があるのです。

    現物分割
    代償分割
    換価分割



    個人向け国債の現物分割

    現物分割とは、現物をそのまま分ける遺産分割方法です。たとえば上記の札幌市のAさんが保有していた額面1000万円の個人向け国債を、その相続人である札幌市北区在住のBが取得する、とすることです。

    また、某大手金融機関に問い合わせたところ、個人向け国債は額面1万円ごとに分割することができるとのことでしたので、Aさんが保有していた国債を、札幌市北区のBが額面500万円相当を、札幌市清田区のCが残りの額面500万円相当の個人向け国債を取得する、ということもできるようです。

    個人向け国債の代償分割

    代償分割とは、ある相続財産を取得する代わりに、取得者の固有財産(ほとんどの場合はお金)を交付する遺産分割の仕方です。

    たとえば札幌市のAさんの相続財産が額面1000万円の個人向け国債のみであった場合、Bさんがその国債を取得する代わりに、Cさんに対して500万円の金銭を交付する、という方法が代償分割です。

    代償分割のイメージ
      Bさんの取得分 →個人向け国債(額面1000万円)-金銭500万円
    Cさんの取得分 →金銭500万円
    このようにすればBさんは個人向け国債を保有し続けることができ、Cさんは手っ取り早く金銭500万円を手にすることができることになります。

    個人向け国債の換価分割

    換価分割とは、対象となる遺産を処分換金して、お金を分ける遺産分割の仕方です。

    たとえばAさんが保有していた個人向け国債を売却(正確には中途換金)すると、換金の際の手数料が差し引かれて、約1000万円のお金に代わります。そしてBさんとCさんは、1000万円のうち話し合いで定めた割合(たとえば500万円ずつ)の金銭を手にするのが換価分割です。

    換価分割のイメージ
      個人向け国債を処分 →約1000万円の金銭になる
      Bさんの取得分 →金銭約500万円
    Cさんの取得分 →金銭約500万円



    個人向け国債、よく見られる遺産分割方法は換価分割

    実務上は、換価分割によって個人向け国債を分けてしまうことが多いように思います。
    札幌で相続税相談に応じていても、やはり「個人向け国債」という形ではなく「預金」として相続したいとおっしゃる方が多いと実感します。相続税理士としても、換価分割が無難でよいと感じています。

    個人向け国債の換価分割を行う際の具体的な手続きは、さらに次の2パターンに分けることができます。

    1:被相続人の口座のまま換金して、「預金」として引き出す

    個人向け国債を保有しているのが証券会社であれば認められない傾向がありますが、北海道銀行などの一般的な銀行で個人向け国債を保有していた場合、被相続人名義のまま換金して預金として払い戻すことが可能なことがあります。

    メリットとしては、何といっても相続人が国債の口座を開設する必要がないことです。


    2:代表相続人の名義にして、代表相続人が換金してお金を分配するパターン

    たとえばAさんの個人向け国債はBさんの単独名義にして、換金します。そして手にしたお金のうち遺産分割によって定めた割合をCさんに渡します。

    一般の銀行と異なり、証券会社で個人向け国債を保有していた場合は、被相続人名義のままで換金することが認められないケースが多いと感じます。一度相続人のうちの誰かの名義にしてからでないと処分が認められない、ということです。

    このパターンであれば、たとえば札幌市のAさんが保有していた個人向け国債はBさんが形式上取得して売却し、売却代金のうちの一部をCさんに渡します。

    このときCさんに渡したお金に「贈与税」がかからないか、という点が問題になりますが、遺産分割協議書を適切に作成すれば、贈与税の対象にはなりません