相続税の土地評価の基本のキホン
相続税申告は、不動産をはじめとして各種相続財産を評価することから始まります。その相続財産の評価の仕方は、「相続開始時(死亡時)の時価」によるとされています。
財産評価を「相続開始時の時価」で行うといっても、その評価の仕方を個々人の自由に委ねては、課税の公平性を保つことができなくなります。たとえば札幌市の土地について、ある人にとっては坪50万円の価値があると思われたとしても、他の人からすると坪30万円程度の価値しか感じられないということも珍しくありません。50万円の価値があると考えた人は坪50万円で評価して相続税申告を行い、坪30万円の価値しか感じない人は坪30万円と評価してよいのであれば、相続税の税額に大きな差が生じてしまい、不公平になるのです。
そこで「相続開始時の時価」の算定において、「財産評価基本通達」によって一定のルールが用意されています。財産評価基本通達の定めに則って評価を行うと、(若干の例外はあるものの)時価を算定することができるとされているのです。
土地の評価の方法
財産評価基本通達には、土地の評価の仕方についても言及があります。土地の利用区分は様々あるものの、特に多い利用区分である宅地については次のように定められているのです。宅地の評価は、原則として、次に掲げる区分に従い、それぞれ次に掲げる方式によって行う。
(1) 市街地的形態を形成する地域にある宅地 路線価方式
(2) (1)以外の宅地 倍率方式
札幌市は広大な面積を有しますが、全国的に見ても大都市と分類される都市ですから、宅地のほとんどが「市街地的形態を形成する地域にある宅地」にあたりますから、路線価方式で時価を算定することが一般的です。
※札幌市内の宅地に該当しても、路線価によらない宅地もあります。たとえば札幌市南区の芸術の森1~3丁目にある宅地は、倍率方式で評価することになっています。
札幌の土地評価の簡便法を紹介
預金や株式などの評価は、税理士でなくともある程度は予想がつくものです。一方で路線価によって評価しなければならない土地(宅地)については、評価額を予想することすら難しく感じられてしまうものです。
一戸建ての土地評価額について、「だいたいの目安でよい」ということであれば、札幌相続相談所が経験してきた事例に基づくと、簡単にはじき出すことが可能です。
だいたいの目安の評価額を求める際ですが、用意いただきたいのは「相続開始年度の固定資産税の課税明細書」です。札幌の場合は毎年4~5月頃に、役所から課税台帳に名前が載っている人のところに送られてくる「横長の用紙」のことです。その横長の用紙を1枚目には固定資産税が載っておりますが、ページをめくると課税明細書があり、そのなかに「不動産の価格」という記載があります。
札幌の土地評価額の簡便計算の方法は、次のとおりです。
一般的に固定資産評価額(固定資産税の課税明細書に記載されている「不動産の価格」)は公示価格の70%程度であり、路線価評価額は公示価格の80%程度だと言われていますが、札幌相続相談所の経験上は、少なくとも札幌市内の土地については、整形の土地であれば、路線価評価額は不動産の価格の1.3倍~1.35倍程度になることが多いと感じています。動産の価格の1.3倍~1.35倍程度というと路線価評価としては高いと感じるかもしれませんが、札幌は都市計画があってつくられた街ですので、整形に見える土地のほとんどが評価上も本当に整形地であり、評価減額要因が他の市町村に比べてすくないために、このくらいの路線価評価になるのだと考えられます。
土地評価の簡便計算の注意点
簡便計算の注意点を述べると次のとおりです。簡便計算に基づいて算出された数値は、あくまで「目安」にすぎません。だいたいの相続財産の価額を算出したいときに、「目安」だけでも知りたいときにご活用ください。
また、簡便計算が通用するのはあくまでも「一戸建ての土地」です。いわゆるマンションについては、「不整形地」であり、さらには「地積規模が大きな宅地」に該当することが多く、一戸建ての土地よりも評価減が多く、単純に「不動産の価格」×1.3倍~1.35倍程度で目安の路線価評価額を求めることはできません。
土地評価に不安があるのなら、相続税の専門税理士に相談を
札幌相続相談所は、税理士資格と不動産のプロである司法書士資格のダブルライセンス事務所です。司法書士資格をも有することから土地の評価、特に札幌の土地評価は当事務所が得意とするところです。札幌で土地評価を含む相続税申告が必要になったら、札幌相続相談所にぜひご相談ください。




