札幌相続相談所|札幌の「相続税専門」! 税理士/司法書士ダブルライセンスで安心の相続税申告をお約束します。土日も対応しております。

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換価遺言(清算型遺贈)の譲渡所得税申告に要注意

札幌市中央区にある当税理士事務所は、札幌で相続税を専門に扱う事務所です。これまで数多くの相続税案件のご依頼をいただき、札幌圏内ではトップクラスの取り扱い実績があると自負しております。札幌・札幌近郊で相続税申告にお困りの方はお気軽にご相談ください。税理士・司法書士のダブルライセンスであなたの相続税申告を最適化します。


相続税特化の税理士事務所


換価遺言(清算型遺贈)とは

札幌で相続税申告の無料相談に応じている当税理士事務所には、数多くのご相談がございます。そのなかには、「遺言書があった」という事例も相当数あります。

遺言書がある場合は、(原則として)遺言書の通りに相続財産が各相続人等に承継されます。長男に不動産を相続させる、長女に預貯金を相続させる等の記載があれば、それに従って遺産分割協議を経ずして不動産や預貯金の権利が長男や長女に移転するのです。

ところで遺言書がある相続といえば、相続税専門の当税理士事務所に、次のような相談が持ち込まれたことがありました。

札幌市手稲区のAさんが死亡し、その相続人は甥っ子のBのみです。Aさんの財産は札幌市手稲区の自宅不動産のみでしたが、Aさんは遺言書を作成しておりました。Aさんの遺言書の内容を簡単にまとめると次のとおりです。

自分の自宅不動産を含む全財産を売却換価し、債務や必要経費を控除した上で、その残額をC(札幌市北区在住、昭和35年1月10日生まれ)に遺贈する。
遺言執行者に司法書士Dを指定する

※Cは相続人ではなく、Aの親族ですらありません。

このような遺言は、換価遺言(清算型遺贈)と呼ばれます。Aとしては、Cには何らの負担をかけたくなく、経済的利益のみを享受して欲しい、という考えのもと、このような遺言書を作成しました。すべて換金し、その換金代金のみがCに届くようにすれば、たしかにCに負担はありません。不動産の実物がCに移転する場合に比べ、札幌市手稲区の自宅不動産を利用する予定のないCにとっては非常にメリットの大きな遺言の形、それが換価遺言なのです。遺言執行者に指定されたDの勧めがあったのも、Aの遺言書作成を後押ししました。


換価遺言の場合に問題になるのが「譲渡所得税」

札幌市手稲区のAさんの遺産は、手稲区の自宅不動産のみでした。その不動産が他に売却されて、利益が出ていたらのなら、譲渡所得税の申告と納税をしなければなりません。たとえばAさんが自宅不動産を購入したが額が当時1000万円で、この度の遺言執行者の売却で得た金額は5000万円であり、明らかに利益が出ています。

この5000万円から債務や必要経費の支払いがなされ、その残額が受遺者であるCに渡されていますが、譲渡所得税の申告と納税は、誰が行うべきでしょうか。

誰も譲渡所得税の申告と納税をしないのであれば、税務署から税務調査が入る可能性もあります。そのとき、税務調査が入られるのはおそらく「相続人」です。札幌市手稲区Aの相続人Bのところに税務署から「譲渡所得税の申告と納税が漏れているのではないか」と連絡が入ることが予想されます。

というのは、換価遺言があった場合の登記名義の流れから、利益が生じているのはBであると考えてしまうことは、無理のないことだからです。


換価遺言があった場合の登記名義の流れとその手続き

換価遺言がある場合、登記名義は次のようになります。

1:法定相続人の全員に、法定相続分での相続登記がなされる。
2:法定相続人の全員から、買主の名義に売買を原因とする所有権移転登記がなされる。

換価遺言がある場合に、被相続人の名義から直接買主の名義に変更することはできません。まずは法定相続人に法定相続分で相続がなされたとする登記が必要で、この登記は遺言執行者が単独で(つまり相続人の協力なしに)行うことが可能です。

そして遺言執行者が買主との間で売買契約を締結します。この売買契約の締結においても、相続人の関与はありません。

売買契約ができたら買主の名義に不動産名義変更を行いますが、この売買を原因とする所有権移転登記についても、相続人の協力はなくして、遺言執行者と買主の二者で行うことが可能です。

つまり、登記簿上は「一度法定相続された不動産を相続人が売却した」という外観があるものの、実際には相続人は何ら協力してしません。そして換価遺言(清算型遺贈)の場合は、売却代金から債務や必要経費を差し引いて受贈者にお金が渡るのですから、相続人は売却代金をまったく受け取らないことになります。

この状況で、相続人に譲渡所得税の申告と納税を求めるのは酷だといえます。


実質所有者課税の原則

形式的には(登記簿の流れからは)相続人に利益が生じているように見えますが、税法の世界では形式ではなく「実質」を重視します。

札幌市手稲区のAさんのような換価遺言(清算型遺贈)がある場合、相続人は実質的な権利は何ら手にしません。権利を手にしているのは、売却代金から経費を差し引いた残額を手にした受贈者Cです。

したがって札幌市手稲区の不動産を売却した際の利益(譲渡所得)は受遺者に帰属していることから、受遺者が譲渡所得税の申告と納税をするべきだと考えます。相続人は。譲渡所得税の申告と納税を行う必要はないと考えるが相当です。
※この点については、異なる見解もありますが、税法の「実質所有者課税の原則」からは、そのように考えられます。


遺言作成にも税務の知識が必要

ところで遺言書の作成というと、税理士ではなく司法書士や弁護士の業務だと思われがちです。

実際に遺言書作成を請け負うのは、税理士よりも司法書士・弁護士が圧倒的に多いでしょう。

司法書士や弁護士になかには、相続が発生した後の税金の処理について、何らの知識を持たない方もいるため注意が必要です。札幌市手稲区の自宅不動産の譲渡所得税について、遺言者が死亡した後にどのような処理になるか考えずに遺言書の作成を進めるケースもあるのです。遺言書を作成する際も、税務の知識を有する専門家に意見を求めることがよいでしょう。