取扱事例、遺産1億円で不動産あり
北海道札幌市は地価が東京や大阪ほど高くないことから、遺産のなかに不動産がある相続税申告であっても、遺産規模が数千万円におさまることが一般的です。しかしなかには、円山公園駅周辺や宮の森エリアなど、札幌でも特別に地価の高いエリアに不動産を持っていたり、株式等の金融資産が多数あることで、遺産規模が1億円になるケースがあります。
札幌市手稲区のAさん(60歳)が死亡しました。Aさんは資産家であり、自宅不動産(評価額4000万円)以外に手許現金額3000万円、上場株式3000万円を保有し、遺産の規模は1億円ほどありました。
Aさんの相続人は配偶者であるB(42歳)と子供であるC(20歳)とD(19歳)の三人です。
Aさんの相続人は配偶者であるB(42歳)と子供であるC(20歳)とD(19歳)の三人です。
Aさんの遺産は1億円にもなりますから、相続税の申告が必要なのは言うまでもありません。では、このケースではどのように遺産を分けることが理想的といえるでしょうか。
状況の把握と徹底したヒアリング
当税理士事務所で相続税申告の案件をお預かりした際は、大切にするのは、まずは状況の把握です。遺産規模はいくらか、相続人は何人いるか、という点だけでなく、それぞれのご家族の状況を徹底して把握するようにしています。Aさんのケースであれば、次の事項を把握しました。また、状況を把握するだけでなく、お話を深くお聞きし、不安に思っていること、大切にしていることを聞き取ることも重要です。Aさんのご家族からは、次のように聞き取りができました。
聞き取りを終える頃には、Aさん一家のことがよくわかるようになっていました。
相続税理士の提案、相続税をゼロに
相続税申告を数多く扱っている税理士としては、次のように提案を行いました。
Aさんが有していたすべての財産を、配偶者相続人であるBが相続することで、相続税をゼロにするのはどうか。
相続税申告においては「配偶者の税額軽減」という制度があります。この制度を活用することで、配偶者相続人が取得した相続財産は、1.6億円まで相続税額がかからないことになります。Aさんのケースであれば、すべての財産をBが相続すれば、相続税の総額はゼロになるのです。
すべてをBが取得するのがいい、というのは、配偶者の税額軽減を使って相続税額をゼロにできるから、という理由だけではありません。
通常は配偶者が多額の財産を相続した場合、二次相続(財産を取得した配偶者相続人自身が死亡して起こる相続)への影響を恐れるものですが、Bはまだ42歳と若く、健康面でも何らの問題がないことから、二次相続のことを気にする必要はありません。むしろAの財産をBが相続することで、B自身の生活を守る糧となることは言うまでもありません。
また、Bが財産を取得するとすれば、(多額の財産を管理するには若いといえる)CとDが自ら財産を管理する必要はありません。
このようなことから、すべての相続財産を配偶者相続人であるBが取得するという内容の遺産分割協議書を作成し、相続人全員で署名捺印を行い、すべてをBの名義に移転しました。
このように、相続税申告の案件はご家族ごとに異なる背景があることから、画一的な処理をすることはできません。詳しくをお話を伺った上で、最適な相続税申告の在り方を提案するのが相続税専門の税理士として必要なことだと考えています。札幌で相続税にお困りの方は札幌相続相談所にお気軽にご相談ください。




